↑ USD/JPY(infoseek)
今週、ひとまずドルが底を打ったことが明らかになりました。
米経済の本格回復を示唆するものかどうか分かりませんが、
内輪喧嘩の続くユーロ圏より遥かにましです。
(UBSがドル円を買い推奨し、97円を目標値としたとか)
急騰の発端は米国債入札不調による長期金利上昇のようですが
それだけで是程の急激な動きになるとは考えにくい。
(雇用指標の改善を見込んだ買い控えとの説が出ている)
まだ見えない新しい胎動が始まっているのだ。
▽ 理解の浅い門外漢が騒ぎ始めるのは、大転換の予兆である。
直近の豪ドルの推移
http://finance.www.infoseek.co.jp/MnForex/fxchart/?fx=F1004
→ 週初に急落しましたがあっという間に急回復。
週後半の米ドル急騰に吊り上げられて上昇し、
一時は84円台に達していました。
今回のドル急騰に関して市場が迷いを見せています。
幾つか報道を見てみましょう。
ユーロ/ドル10カ月ぶり安値、円は一時92円後半に=NY市場(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201003260015.html
”25日のニューヨーク外国為替市場で、ユーロが対ドルで10カ月ぶり安値をつけた。
ユーロ圏会合の合意文書草案によると、ギリシャ支援をめぐりユーロ圏諸国と国際通
貨基金(IMF)が支援を分担することが明らかになった。投資家は、IMFがギリ
シャ救済を主導すると、欧州の域内問題の対処能力にマイナスの影響が及ぶとみてい
る。
ロイターが入手した合意文書の草案によると、ギリシャが要請すればユーロ圏諸国と
IMFが支援を分担するが、半分以上はユーロ圏が負担する。また、ユーロ加盟国に
よるギリシャ向け支援は二国間融資の形で行われる。
また、欧州連合(EU)筋によると、ギリシャ支援の負担はユーロ圏が3分の2、I
MFが3分の1になる見通し。
スコシア・キャピタルの為替ストラテジスト、サッチャ・ティハンイ氏は「自らの通
貨統合を完全に支援すべきであり、そうでなければ共通通貨を維持することに何の意
味があるのだろうか」と述べた。
ロイターのデータによると、ユーロ/ドルは0.2%安の1.3283ドル。一時20
09年5月以来の安値となる1.3279ドルに下落した。
ユーロは海外市場での取引から値動きの荒い展開となった。アジア市場で10カ月ぶ
り安値をつけた後、欧州連合(EU)首脳会議でギリシャ支援をめぐり合意に達する
可能性があるとの期待から上昇。
その後、トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁がIMFがギリシャ救済の責任を負う
ことになると、マイナスのメッセージを送ることになるとの見方を示したことを受け、
大幅安となった。
また、フランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相がEU首脳会議に先立ち、
ギリシャに対する支援計画をめぐり合意したことを受け、1.3386ドルに上昇す
る場面もあった。
ギリシャをはじめ、一部ユーロ圏諸国の債務問題をめぐる懸念から、ユーロは年初か
ら対ドルで7%下落している。
ドル/円は0.6%高の92.75円。一時、1月8日以来の高値となる92.95円
をつけた。ドル/円は200日移動平均を上抜け、ドルが今後一段高となる可能性を
示唆した。
朝方発表された米新規失業保険週間申請件数が大幅減となったことも、対円でのドル
の上昇を支えた。〔以下略〕”
→ これはドル高を支えたユーロ要因です。
ユーロ圏は加盟国間で利害が割れて対立すると
中学校の学級会と同じ、自力解決できないので
暫くドルを追い上げることは難しいでしょう。
とは言うものの、短期的には先週書いたように
「ユーロを崩し切れず、売り手は暫く苦境に陥る」可能性大。
東京外為市場・正午=ドル92円半ば、2カ月半ぶり高値から緩やかに下落(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201003260057.html
”ドル/円は海外市場で92.96円まで上昇し、2カ月半ぶり高値をつけた。米債入
札の不調で米長期金利が3.88%付近まで上昇したことに加え、ギリシャ問題をに
らんだユーロ売りが止まらず、この裏側のドル買いがドル/円にも波及した。
しかし「期末接近で、東京市場では輸出の売りが出るためドルの上昇がストップした。
日中を通じて上値が重そうだ。ただ、海外勢のドル買いが強いため、海外時間には買
い直されるだろう」(邦銀)という。
きょう発表された日本のCPIを受けて「デフレ基調が続いている一方で、米国金利
の上昇もあって金利差がついてきた。実需売りが一服する4月以降、ドル/円は1月
高値(93.78円)をクリアできれば95円が現実味を増す」(国内銀行)との声
も聞かれた。
ユーロ/ドルは未明の下攻め局面で10カ月ぶり安値となる1.3267ドルまで売
られたものの、その後続いた下攻めでもこの水準が底堅く一段の下値をトライできな
かったことから跳ね返された。「ギリシャ支援に関してトリシェ欧州中銀(ECB)
総裁がIMF(国際通貨基金)の関与を容認する発言をしたことがユーロを支えてい
るようだ」(ドイツ証券シニア為替ストラテジスト、深谷幸司氏)との声も聞かれた。
〔中略〕
「ギリシャを足元の材料にはしているが、参加者の関心はギリシャから欧米間の景気
格差に移っており、ファンダメンタルズをにらんだユーロ売りになっている」(ドイ
ツ証券、深谷氏)との声も出ている。拡大するソブリン・リスクは欧州周辺国を中心
に財政による景気刺激の足かせとなることに加え、金融政策の出口戦略を遅らせると
みられ、市場では景気の回復で米国に出遅れるとの見方が広がっている。
ギリシャの資金繰りへの不安感は後退しており、ぎくしゃくしながらも収拾が図られ
つつあるが、深谷氏は「ユーロの下落トレンドが転換することはない。ユーロ/ドル
はリーマン・ショック後の安値である1.23ドルを目指す可能性がある」とみてい
る。
<FRB議長の慎重な政策スタンスに対し米長期金利は4%視野>
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は25日、国内経済には依然として超低
金利政策による支援が必要との認識を示した上で、経済の拡大が「成熟」すればFR
Bは刺激策を解除する用意があると述べた。市場では「引き続き慎重な金融政策スタ
ンスが続いている」(国内金融機関)と受け止められている。
一方、5年債に続いて7年債入札も不調だったことで米10年債利回りは3.88%
付近に上昇した。「海外からの需要が落ちている。人民元をめぐる対立もあり、市場
では中国からの需要に懸念も出てきそうだ。4月の為替操作国認定を睨んで、米中関
係が米国金利のポイントになる」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良
礼子氏)との声が出ている。
FRBの慎重な政策スタンスに対して、これまでのレンジ上限を試す10年債利回り
という不整合が起きており「10年債利回りが4%を超えてくるようなら、米当局か
ら口先介入などが入る可能性がある。ただ、ファンダメンタルズでなく需給による上
昇のため、センチメントを落ち着かせる意味からはやはり米中関係をみておきたい」
(瀬良氏)という。
一方で「入札の不調は、来週末に発表される米雇用統計への期待感によるもの。ファ
ンダメンタルズの改善を見込んで投資家が買い控えた」(ドイツ証券、深谷氏)との
見方も出ている。直近22日時点のロイター予測では、非農業部門雇用者数は16万
8000人の増加となっている。
現時点で慎重な米金融政策に対して「市場は期待を先取りして動くため10年債利回
りの4%もありえなくはない。しかし、金利にらみの資金流入もありそうで、政策と
市場とのかい離がそう一本調子に進むとはみていない」(ドイツ証券、深谷氏)とい
う。”
→ レベルの高い分析が交錯しています。
ただこれは明らかに転換期を予告する特徴。
ドルは当面、最悪期を脱したと考えるべきでしょう。
東京外為市場・15時=ドル92円半ば、2カ月半ぶり高値圏(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201003180076.html
”海外市場で一時92.96円まで上昇、1月8日以来2カ月半ぶり高値を更新したド
ル/円は、東京市場で一時92.39円まで下落。輸出企業などの実需筋やこれまで
ドル/円を買い上げた短期筋の利益確定売りに押されたという。
しかし、午後に入るとドルは再び92円半ばから後半へじりじりと反発。「テクニカ
ル的に上抜けてきたことに着目した海外ファンド勢の買いが活発」(外銀)で、ドル
の下値では複数の外銀を経由した買いが断続的に入った。ドルは92.77円まで上
昇した。
<米10年物スワップ・スプレッドの行方に関心、ドル/円上昇を左右か>
ドル/円が2カ月半ぶり高値へ上昇した手掛かりとなっている米金利の急上昇をめぐ
り、市場の議論が活発化している。今回の金利上昇は、23日の米金利スワップ市場
で10年物スワップ金利が1年2カ月ぶりに10年債利回りを下回り、24日の取引
でさらに水準を切り下げたことを受けて「スプレッド拡大方向に賭けていたファンド
勢がいっせいに損失確定の反対売買に動き、取引金融機関の国債売りが活発化した」
(外銀)のがきっかけとの声が大勢。しかし、金利急騰が米国で中国人民元について
の公聴会が行われた24日だったことで、「売りの背景に最大保有国である中国から
無言の圧力があった可能性もあるとの観測も出ている」(邦銀)という。前日の米債
市場で10年債利回りは一時3.93%と9カ月ぶり高水準をつけた。
米金利の上昇がファンド勢の損失確定なら「一時的な問題で金利の上昇も限られ、ド
ル/円もそろそろ戻り売り」(都銀)との見方に傾きやすい。「いずれにせよ『悪い
金利上昇』なのでドル/円を(金利上昇に)追随して買い上げるのは危険」(別の外
銀)との声もある。しかし、テクニカル的に上抜けとなったドル/円は、海外勢が買
い姿勢を強めてきたタイミング。「このまま金利上昇基調が続けば、ドル/円は上が
らざるを得なくなる」(さらに別の外銀)との見方もあった。”
→ 金曜昼の報道です。
市場関係者の見解が分かれ、
強気弱気が交錯していると解釈できます。
(短期的にはどちらの立場も根拠があると思う)
◇ ◇ ◇ ◇
注目銘柄。丸紅が580円になかなか届きません。
丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453
450
三菱商事(東証一部 8058) 1,700 → 1,890 / 1,914
2,287
住友金属鉱山(東証一部 5713) 1,492
マツダ(東証一部 7261) 232
201
昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
716 → 723
SUMCO(東証一部 3436) 1,743
コマツ(東証一部 6301) 1,842
基本的には上でしょう。
NY原油、3日ぶり反落(時事通信)
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-100325X737.html
”【ニューヨーク時事】24日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相
場は、対ユーロでのドル高や原油在庫の積み増しを嫌気し、3営業日ぶりに反落した。
米国産標準油種WTIの中心限月5月物は前日終値比1.30ドル(1.6%)安の1
バレル=80.61ドルで引けた。”
→ これまでのドル上昇局面と比較して
原油先物が軟調なのが気にかかる。
香港株との連動性も弱まっている印象あり。
◇ ◇ ◇ ◇
【 いとすぎの為替ポジション 】
基本的に変化なし。
週初の豪ドルのV字急反発、そしてドル急騰は予想外でした。
少し動いたのですが面倒なので省略します。
2009/10/29 83.08 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/29 82.75 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/07/22 76.77 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
現在 > 83.53 豪ドル/円(損益124%)← 今年の損益率に修正。
◎ 2008年秋~09年末の損益率(手数料等除外)> 353%
▼ ポジション解消済み
2010/03/04 80.12 AUD/JPY Lev ×1.5
2010/02/16 81.15 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/11/04 81.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/01/29 80.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/12/11 81.38 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/01/06 84.86 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/12/03 81.69 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/12/28 80.92 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/29 81.10 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/07 79.54 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/10/07 79.58 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/10 79.92 AUD/JPY Lev ×2
2009/10/12 81.36 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/25 78.88 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/19 79.40 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
2009/09/10 79.38 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/11 78.08 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
2009/09/02 77.40 AUD/JPY Lev ×2.5
2009/08/20 77.82 AUD/JPY Lev ×2.5
2009/08/21 77.04 AUD/JPY Lev ×2.5
2009/08/11 80.43 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
2009/07/28 78.38 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
2009/07/29 77.40 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
2009/07/01 78.02 AUD/JPY Lev ×2.5
2009/07/23 77.38 AUD/JPY Lev ×2.5
…以下省略…
「資源国通貨は底打ちしました。
豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」
中長期的な見通しは変わりません。
「85円から76円のレンジ圏を想定」
83円台からの反落が一瞬で終わったので、
短期的な見通しを微修正します。
「豪ドルは85~86円を目指すが、
モメンタムは弱く小反落を繰り返す可能性が高い」
金曜に84円台から強く押し戻されたので、
短期的には上値の重さが予想されます。
先週と同じく、ポジションを大きく傾けないようにしましょう。
トラップを使った自動売買の方が有利な市況です。
※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
(当ウェブログのこちらのカテゴリーも御覧下さい。)
今週、ひとまずドルが底を打ったことが明らかになりました。
米経済の本格回復を示唆するものかどうか分かりませんが、
内輪喧嘩の続くユーロ圏より遥かにましです。
(UBSがドル円を買い推奨し、97円を目標値としたとか)
急騰の発端は米国債入札不調による長期金利上昇のようですが
それだけで是程の急激な動きになるとは考えにくい。
(雇用指標の改善を見込んだ買い控えとの説が出ている)
まだ見えない新しい胎動が始まっているのだ。
▽ 理解の浅い門外漢が騒ぎ始めるのは、大転換の予兆である。
『ドル凋落―アメリカは破産するのか』 |
直近の豪ドルの推移
http://finance.www.infoseek.co.jp/MnForex/fxchart/?fx=F1004
→ 週初に急落しましたがあっという間に急回復。
週後半の米ドル急騰に吊り上げられて上昇し、
一時は84円台に達していました。
今回のドル急騰に関して市場が迷いを見せています。
幾つか報道を見てみましょう。
ユーロ/ドル10カ月ぶり安値、円は一時92円後半に=NY市場(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201003260015.html
”25日のニューヨーク外国為替市場で、ユーロが対ドルで10カ月ぶり安値をつけた。
ユーロ圏会合の合意文書草案によると、ギリシャ支援をめぐりユーロ圏諸国と国際通
貨基金(IMF)が支援を分担することが明らかになった。投資家は、IMFがギリ
シャ救済を主導すると、欧州の域内問題の対処能力にマイナスの影響が及ぶとみてい
る。
ロイターが入手した合意文書の草案によると、ギリシャが要請すればユーロ圏諸国と
IMFが支援を分担するが、半分以上はユーロ圏が負担する。また、ユーロ加盟国に
よるギリシャ向け支援は二国間融資の形で行われる。
また、欧州連合(EU)筋によると、ギリシャ支援の負担はユーロ圏が3分の2、I
MFが3分の1になる見通し。
スコシア・キャピタルの為替ストラテジスト、サッチャ・ティハンイ氏は「自らの通
貨統合を完全に支援すべきであり、そうでなければ共通通貨を維持することに何の意
味があるのだろうか」と述べた。
ロイターのデータによると、ユーロ/ドルは0.2%安の1.3283ドル。一時20
09年5月以来の安値となる1.3279ドルに下落した。
ユーロは海外市場での取引から値動きの荒い展開となった。アジア市場で10カ月ぶ
り安値をつけた後、欧州連合(EU)首脳会議でギリシャ支援をめぐり合意に達する
可能性があるとの期待から上昇。
その後、トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁がIMFがギリシャ救済の責任を負う
ことになると、マイナスのメッセージを送ることになるとの見方を示したことを受け、
大幅安となった。
また、フランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相がEU首脳会議に先立ち、
ギリシャに対する支援計画をめぐり合意したことを受け、1.3386ドルに上昇す
る場面もあった。
ギリシャをはじめ、一部ユーロ圏諸国の債務問題をめぐる懸念から、ユーロは年初か
ら対ドルで7%下落している。
ドル/円は0.6%高の92.75円。一時、1月8日以来の高値となる92.95円
をつけた。ドル/円は200日移動平均を上抜け、ドルが今後一段高となる可能性を
示唆した。
朝方発表された米新規失業保険週間申請件数が大幅減となったことも、対円でのドル
の上昇を支えた。〔以下略〕”
→ これはドル高を支えたユーロ要因です。
ユーロ圏は加盟国間で利害が割れて対立すると
中学校の学級会と同じ、自力解決できないので
暫くドルを追い上げることは難しいでしょう。
とは言うものの、短期的には先週書いたように
「ユーロを崩し切れず、売り手は暫く苦境に陥る」可能性大。
東京外為市場・正午=ドル92円半ば、2カ月半ぶり高値から緩やかに下落(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201003260057.html
”ドル/円は海外市場で92.96円まで上昇し、2カ月半ぶり高値をつけた。米債入
札の不調で米長期金利が3.88%付近まで上昇したことに加え、ギリシャ問題をに
らんだユーロ売りが止まらず、この裏側のドル買いがドル/円にも波及した。
しかし「期末接近で、東京市場では輸出の売りが出るためドルの上昇がストップした。
日中を通じて上値が重そうだ。ただ、海外勢のドル買いが強いため、海外時間には買
い直されるだろう」(邦銀)という。
きょう発表された日本のCPIを受けて「デフレ基調が続いている一方で、米国金利
の上昇もあって金利差がついてきた。実需売りが一服する4月以降、ドル/円は1月
高値(93.78円)をクリアできれば95円が現実味を増す」(国内銀行)との声
も聞かれた。
ユーロ/ドルは未明の下攻め局面で10カ月ぶり安値となる1.3267ドルまで売
られたものの、その後続いた下攻めでもこの水準が底堅く一段の下値をトライできな
かったことから跳ね返された。「ギリシャ支援に関してトリシェ欧州中銀(ECB)
総裁がIMF(国際通貨基金)の関与を容認する発言をしたことがユーロを支えてい
るようだ」(ドイツ証券シニア為替ストラテジスト、深谷幸司氏)との声も聞かれた。
〔中略〕
「ギリシャを足元の材料にはしているが、参加者の関心はギリシャから欧米間の景気
格差に移っており、ファンダメンタルズをにらんだユーロ売りになっている」(ドイ
ツ証券、深谷氏)との声も出ている。拡大するソブリン・リスクは欧州周辺国を中心
に財政による景気刺激の足かせとなることに加え、金融政策の出口戦略を遅らせると
みられ、市場では景気の回復で米国に出遅れるとの見方が広がっている。
ギリシャの資金繰りへの不安感は後退しており、ぎくしゃくしながらも収拾が図られ
つつあるが、深谷氏は「ユーロの下落トレンドが転換することはない。ユーロ/ドル
はリーマン・ショック後の安値である1.23ドルを目指す可能性がある」とみてい
る。
<FRB議長の慎重な政策スタンスに対し米長期金利は4%視野>
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は25日、国内経済には依然として超低
金利政策による支援が必要との認識を示した上で、経済の拡大が「成熟」すればFR
Bは刺激策を解除する用意があると述べた。市場では「引き続き慎重な金融政策スタ
ンスが続いている」(国内金融機関)と受け止められている。
一方、5年債に続いて7年債入札も不調だったことで米10年債利回りは3.88%
付近に上昇した。「海外からの需要が落ちている。人民元をめぐる対立もあり、市場
では中国からの需要に懸念も出てきそうだ。4月の為替操作国認定を睨んで、米中関
係が米国金利のポイントになる」(住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良
礼子氏)との声が出ている。
FRBの慎重な政策スタンスに対して、これまでのレンジ上限を試す10年債利回り
という不整合が起きており「10年債利回りが4%を超えてくるようなら、米当局か
ら口先介入などが入る可能性がある。ただ、ファンダメンタルズでなく需給による上
昇のため、センチメントを落ち着かせる意味からはやはり米中関係をみておきたい」
(瀬良氏)という。
一方で「入札の不調は、来週末に発表される米雇用統計への期待感によるもの。ファ
ンダメンタルズの改善を見込んで投資家が買い控えた」(ドイツ証券、深谷氏)との
見方も出ている。直近22日時点のロイター予測では、非農業部門雇用者数は16万
8000人の増加となっている。
現時点で慎重な米金融政策に対して「市場は期待を先取りして動くため10年債利回
りの4%もありえなくはない。しかし、金利にらみの資金流入もありそうで、政策と
市場とのかい離がそう一本調子に進むとはみていない」(ドイツ証券、深谷氏)とい
う。”
→ レベルの高い分析が交錯しています。
ただこれは明らかに転換期を予告する特徴。
ドルは当面、最悪期を脱したと考えるべきでしょう。
東京外為市場・15時=ドル92円半ば、2カ月半ぶり高値圏(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201003180076.html
”海外市場で一時92.96円まで上昇、1月8日以来2カ月半ぶり高値を更新したド
ル/円は、東京市場で一時92.39円まで下落。輸出企業などの実需筋やこれまで
ドル/円を買い上げた短期筋の利益確定売りに押されたという。
しかし、午後に入るとドルは再び92円半ばから後半へじりじりと反発。「テクニカ
ル的に上抜けてきたことに着目した海外ファンド勢の買いが活発」(外銀)で、ドル
の下値では複数の外銀を経由した買いが断続的に入った。ドルは92.77円まで上
昇した。
<米10年物スワップ・スプレッドの行方に関心、ドル/円上昇を左右か>
ドル/円が2カ月半ぶり高値へ上昇した手掛かりとなっている米金利の急上昇をめぐ
り、市場の議論が活発化している。今回の金利上昇は、23日の米金利スワップ市場
で10年物スワップ金利が1年2カ月ぶりに10年債利回りを下回り、24日の取引
でさらに水準を切り下げたことを受けて「スプレッド拡大方向に賭けていたファンド
勢がいっせいに損失確定の反対売買に動き、取引金融機関の国債売りが活発化した」
(外銀)のがきっかけとの声が大勢。しかし、金利急騰が米国で中国人民元について
の公聴会が行われた24日だったことで、「売りの背景に最大保有国である中国から
無言の圧力があった可能性もあるとの観測も出ている」(邦銀)という。前日の米債
市場で10年債利回りは一時3.93%と9カ月ぶり高水準をつけた。
米金利の上昇がファンド勢の損失確定なら「一時的な問題で金利の上昇も限られ、ド
ル/円もそろそろ戻り売り」(都銀)との見方に傾きやすい。「いずれにせよ『悪い
金利上昇』なのでドル/円を(金利上昇に)追随して買い上げるのは危険」(別の外
銀)との声もある。しかし、テクニカル的に上抜けとなったドル/円は、海外勢が買
い姿勢を強めてきたタイミング。「このまま金利上昇基調が続けば、ドル/円は上が
らざるを得なくなる」(さらに別の外銀)との見方もあった。”
→ 金曜昼の報道です。
市場関係者の見解が分かれ、
強気弱気が交錯していると解釈できます。
(短期的にはどちらの立場も根拠があると思う)
◇ ◇ ◇ ◇
注目銘柄。丸紅が580円になかなか届きません。
丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453
450
三菱商事(東証一部 8058) 1,700 → 1,890 / 1,914
2,287
住友金属鉱山(東証一部 5713) 1,492
マツダ(東証一部 7261) 232
201
昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
716 → 723
SUMCO(東証一部 3436) 1,743
コマツ(東証一部 6301) 1,842
基本的には上でしょう。
NY原油、3日ぶり反落(時事通信)
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-100325X737.html
”【ニューヨーク時事】24日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相
場は、対ユーロでのドル高や原油在庫の積み増しを嫌気し、3営業日ぶりに反落した。
米国産標準油種WTIの中心限月5月物は前日終値比1.30ドル(1.6%)安の1
バレル=80.61ドルで引けた。”
→ これまでのドル上昇局面と比較して
原油先物が軟調なのが気にかかる。
香港株との連動性も弱まっている印象あり。
『会社四季報』2010年 04月号 |
◇ ◇ ◇ ◇
【 いとすぎの為替ポジション 】
基本的に変化なし。
週初の豪ドルのV字急反発、そしてドル急騰は予想外でした。
少し動いたのですが面倒なので省略します。
2009/10/29 83.08 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/29 82.75 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/07/22 76.77 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
現在 > 83.53 豪ドル/円(損益124%)← 今年の損益率に修正。
◎ 2008年秋~09年末の損益率(手数料等除外)> 353%
▼ ポジション解消済み
2010/03/04 80.12 AUD/JPY Lev ×1.5
2010/02/16 81.15 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/11/04 81.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/01/29 80.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/12/11 81.38 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/01/06 84.86 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/12/03 81.69 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/12/28 80.92 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/29 81.10 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/07 79.54 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/10/07 79.58 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/10 79.92 AUD/JPY Lev ×2
2009/10/12 81.36 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/25 78.88 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/19 79.40 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
2009/09/10 79.38 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/11 78.08 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
2009/09/02 77.40 AUD/JPY Lev ×2.5
2009/08/20 77.82 AUD/JPY Lev ×2.5
2009/08/21 77.04 AUD/JPY Lev ×2.5
2009/08/11 80.43 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
2009/07/28 78.38 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
2009/07/29 77.40 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
2009/07/01 78.02 AUD/JPY Lev ×2.5
2009/07/23 77.38 AUD/JPY Lev ×2.5
…以下省略…
「資源国通貨は底打ちしました。
豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」
中長期的な見通しは変わりません。
「85円から76円のレンジ圏を想定」
83円台からの反落が一瞬で終わったので、
短期的な見通しを微修正します。
「豪ドルは85~86円を目指すが、
モメンタムは弱く小反落を繰り返す可能性が高い」
金曜に84円台から強く押し戻されたので、
短期的には上値の重さが予想されます。
先週と同じく、ポジションを大きく傾けないようにしましょう。
トラップを使った自動売買の方が有利な市況です。
※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
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