記者だって靴を投げたくなる時もある

なんか、昨日になって W.Bush米大統領（あと少しで退任）がイラクをいきなり訪問したとか。
で、訪問中に W.Bush 氏と Maliki首相の記者会見が行われたのだが、そこで居合わせた記者が靴を W.Bush 氏に投げつけたらしい・・・。
・イラク人記者、ブッシュ米大統領に靴投げつける（2008年12月15日 asahi.com）

なんだか良くわからないこの騒動。
一応、asahi.com の記事から、その時の様子を伝えてる部分を引用しておく。

---- 以下引用 ----
（中略）
ＡＦＰ通信などによると、マリキ氏と臨んだ記者会見で、反米感情を抱いているとみられるイラク人記者[Muntadar al-Zeidi（منتظر الزيدي）氏]が突然立ち上がり、アラビア語で「別れのキスだ。犬め」「夫を失った女性、親を失った子どもたちからの贈り物だ」などと叫びながら左右の靴を一つずつブッシュ氏に投げつけた。
ブッシュ氏はとっさに身をかがめてよけた。
ブッシュ氏は「彼が投げた靴のサイズは１０（約２８センチ）だった」と冗談を言い、会見を続行した。
（以下略）
---- 引用以上 ----

『～靴のサイズが10インチ』って・・・、ジョークとして面白いのかどうかわかんないのだが。


ってのはともかく。

確か 2003年4月にバグダッドが陥落した後、故 Hussein 元首相の銅像（の頭部）を靴で殴った人が結構いたっけ。
そのとき聞いたのは、靴であるモノを踏んだり殴るのは侮辱の意思を示す、ってことだが・・・。

どうも、この靴を投げた記者の意図がはっきりしないんだよな。

W.Bush 氏のやってきたことに al-Zeidi 氏が怒りを抱くのは無理も無いんだよな。
米軍がこれまでイラクでやってきた政策が、地元の人達の意向をろくに反映して無いとか・・・。

そうした怒りを W.Bush 氏にぶつけたかったとしても、al-Zeidi 氏が靴を W.Bush 氏に投げつけたってのは、プロの記者としては駄目だと思う。
1人の人間としては『アリ』な行動だけど。


それはそうと。
この一件で思い浮かべたのは、日本で首相や閣僚が記者会見する際、妙に礼儀正しすぎて本当に質問するべき事を質問できない記者達の事なんだよな。
もう少し、自分達が聞きたいことや不満とかを言葉として記者会見の場でぶつけて欲しいものだ。
ただし、靴を投げるのはお勧めしないが。