flagburner's blog(仮)
マイナーな話題を扱うことが多いかもしれません。
 



色んな意味で議論が空回りしている2009年IWC総会。
そんな IWC では、大型クジラ(ナガスクジラとか)に対する保護ばかりが注目されて小型クジラ(イルカとか)が無視される格好になってる、という指摘が WWF International から出てきたのだが・・・。
・Disappearing dolphins clamour for attention at whale summit(2009年6月24日 WWF International)

問題の報告書は↓。
・Small Cetaceans: The Forgotten Whales(2009年6月24日 WWF International)

この報告書では、小型クジラに対する保護に目が行き届いていない理由として、小型クジラに関するデータ不足を上げている。
実際、国際自然保護連合(IUCN:International Union for the Conservation of Nature)のレッドリストで公開されてる個体数では、69種ある小型クジラのうち40種の個体数に関し信頼できるものでないという。
ついでに、小型クジラの個体数増加・減少については60種が不明(unknown)という始末・・・。
どんだけ、小型クジラに関する調査が進んでいないかって話だよ。

もっとも、大型クジラに関しても個体数の増加・減少が不明な種は結構多い(15種中9種)けどな。


とはいえ、小型クジラの保護に関して国際的な取り組みが無かったわけではかった。
例の報告書では、ワシントン条約(絶滅の恐れがある野生動植物の種の国際取引に関する条約;CITES:Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)とかボン条約(移動性野生動物の種の保全に関する条約;CMS:Convention on the Conservation of Migratory Species of Wild Animals)とか IWC の存在を挙げてた。
が、最初の2つに関しては個体数調査を行うためのものでないので、必然的に IWC がその役割を担うはずだったが・・・。
以下、WWF International の報告書から、小型クジラの保護に関する IWC 加盟国の態度を記してる部分を引用しておく。

---- 以下引用 ----
(中略)
Some Governments are of the opinion that the IWC has the legal competence to regulate catches of only the 15 whales recognised by the IWC SC (the baleen whales and the sperm whale).
However small cetaceans have most of the characteristics which originally spurred the recognition that international management was necessary for whales (highly migratory, an international resource, several species harvested unsustainably etc.)
Therefore to segregate the two groups entirely makes no sense on either biological or management grounds.

As many IWC contracting parties do recognise that small cetaceans are covered by the IWC, there is a small cetaceans sub-committee of the IWC SC (as noted above).
The Small Cetaceans Subcommittee of the IWC SC regularly reviews the status of small cetaceans, evaluates whether levels of humaninduced mortality are of conservation concern, and has assessed mortality of small cetaceans due to bycatch -- the incidental capture of cetaceans in fishing gear.
However all IWC Contracting Governments must recognise the competence of the IWC on small cetacean issues in order for the useful analyses and recommendations of the IWC SC Small Cetaceans Subcommittee to be truly effective.
(以下略)
---- 引用以上 ----

なんつーか。
小型クジラと大型クジラで小委員会が分けられてるのは、IWC が設立された当初の目的(捕鯨をどのように行うかを議論する場)を少しばかり反映してるのかもな。
とはいえ、小型クジラと大型クジラで委員会を分割するってのは、こうしたクジラが生活(?)してる海全体での生態系の状況を把握するには問題が無いわけじゃないかと。
ってなことを踏まえると、日本は「調査捕鯨」の正当性を訴えるよりも2つの委員会を1つにまとめるという案を出したほうがいいんじゃね~の?


・・・そして、この報告書に関し、WWF International で種の保存に関する活動のまとめ役を務めてる Susan Liberman 博士はこんな事を述べていた。
以下、2009年6月24日 WWF International の声明から(略

---- 以下引用 ----
(中略)
“Although great whale species of the world are by no means secure and still require conservation attention, the situation is just as critical for these smaller, seemingly forgotten species,” said Dr. Susan Lieberman, Director of the Species Programme for WWF-International.

(中略)
“It is time for the IWC and its members to take full responsibility for the conservation future of all whales great and small. The IWC -- and the world -- must not ignore the small whales of our planet until it is too late,” said Dr. Lieberman.

(以下略)
---- 引用以上 ----

だからさ~。
商業捕鯨再開云々よりも、小型クジラ保護のことを議論して欲しいところだわな。
そのためには、逆説的になるが IWC をいっぺん「解体」する必要があるのかもしれないけど・・・。

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