flagburner's blog(仮)

マイナーな話題を扱うことが多いかもしれません。

海外留学はもってのほか?

2007-08-11 20:38:52 | パレスチナかイスラエルか
イスラエルの諜報機関(?)Shin Bet は、ドイツの大学で学ぼうとする学生の出国を禁止したとか。
・Shin Bet security service bars Gazan from studying overseas (2007年8月10日 Haaretz.com)

↑の記事で取り上げられてるのは、Gaza 地区に住んでる Luay Kfafi 氏。
Kfafi 氏は、2000年9月からヨルダン川西岸地区にある Birzeit 大学で機械工学を専攻してたとか。

尚、第2次インティファーダの後、Gaza 地区の住民が西岸地域で生活する(労働・通学とか)はイスラエルによって違法とされた。
見つかれば即 Gaza 地区への強制送還、というリスクを抱えつつ Kfafi 氏は大学に通い学位(多分修士)を習得した。
Gaza 地区と西岸地域間の移動は厳しく制限されてるので、家族とは約7年間会うのもままならなかったが・・・。

そんな Kfafi 氏の頑張り(と成績の良さ)が認められたのか、某教官が Kfafi 氏のドイツへの留学の道を開いてくれた。

が、そのままドイツ留学、と行かないのがイスラエル流(?)。
Kfafi 氏が西岸地区から出ようとしたら、Allenby Bridge(ヨルダン川にかかる橋?)の検問所で Shin Bet が見事に止めてくれた。
一応、在イスラエルのドイツ大使館がイスラエル政府に対して Kfafi 氏の移動を認めるよう掛け合った。
しかし、イスラエル政府は「Kfafi氏は、そもそも西岸地区で不法に生活してたから」とあっさりと拒否したようだ。

Kfafi 氏の移動を禁止した別の理由を、Shin Bet 側はこう述べる。
>Asked by Haaretz about Kfafi's case, the Shin Bet said that
> "there is information allegedly linking him to terrorists,"
> and therefore "under the circumstances, his going abroad would appear to endanger national security."

この場合の "national security" ってのは、多分ドイツでの治安に関することだろうか。
ドイツでのテロを心配しての行動だとしても、ちとお節介が過ぎると思える。
ひねくれた視点で考えれば、Shin Bet がドイツ当局(?)を信用してない上での行為とも言える。
ま、ユダヤ系にとってはドイツを信用できないのかもしれんが・・・。

今回イスラエルがとった行動は、パレスチナの高等教育レベルを下げることの一環なんだろうな。
その一方で、イスラエルはパレスチナの大学へ海外から教官や学生を招くことを制限してるし。
これじゃ、イスラエルの大学に対するボイコットの正当性を主張する側に有利になるっぺよ。
実際、引用元の記事に対するコメントでも、イスラエルの大学に対するボイコットを促すのも見受けられたし。


今回は、こんな所で。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。