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事実上の政治的空白

2007-07-31 20:52:48 | おかしな人たち
一昨日の参議院選挙の後、安倍首相は続投を明言した。
それを受けて(逆かもしれんが)、天下の3K新聞は昨日から安倍首相擁護の論説を書いている。
えぇ、そりゃ、涙ぐましい努力で・・・。
今回は、3K新聞が言うところのオピニオン・コンテンツの代名詞である「正論」に寄稿された論説に突っ込んでみる。
・【正論】政治評論家・屋山太郎 自民惨敗を演出した「国民の真意」(2007年7月31日 Sankei WEB;web魚拓)


この屋山太郎氏は、とにかく小泉氏や安倍氏の路線を大筋で擁護してきた人物らしい。
そんな屋山氏が手がけた安倍氏擁護の論説は、これまた素晴らしい出来であった。

>今回の敗因は安倍氏の掲げる「戦後レジームからの脱却」が否定された結果ではないと思う。
>憲法や教育を含め戦後レジームを守りたい一部のマスコミのバッシングに敗れたといっていい。
>「年金の記録洩れ」と「政治とカネ」は本来、政治の主要なテーマではない。
>(略)

有権者が「戦後レジームからの脱却」を否定してない、とも言い切れないと俺は思えるが。
むしろ今回の結果は、閣僚の不用意な発言や身内の失言、そして安倍氏自身のいい加減な態度が招いた人災というのが妥当な見方か。
だいたい、安倍氏は変なところで身内には甘いしな。

この後屋山氏は、小沢氏の欠点をあげつらってるが、面倒なので省略。

さらに屋山氏は、安倍氏が「官僚内閣制」の打破を狙っていると書きつつこう述べた。

>国民は官僚主導の体制に反感を募らせてきた。
>安倍氏はこの体制を清算するため参院選の候補選びに口を挟もうとしたが、青木幹雄参院議員会長らは聞く耳を持たなかった。
>片山虎之助参院議員幹事長の落選は国民の反発を象徴する出来事だった。
>閣内にも伊吹文明文科相や尾身幸次財務相ら官僚出身の古手は「官僚内閣制」の清算の必要性を全く理解していない。
現職で敗れた面々は敗れるべくして敗れたと自覚すべきだろう。

見事な責任転嫁だ。

さながら、選挙で自民・公明が負けたのは安倍氏以外の閣僚にある、と言わんばかりだ。
この後屋山氏は、申し訳程度に安倍氏が「格差」問題を軽視した責任を述べている。
しかし、さっき引用した文を読んだ後で「格差」問題に対する安倍氏の責任論を読んでも、本当に屋山氏がそう考えてるのか疑わしくなる。
ま、安倍氏擁護のために書かれた論説だから、と書いてしまえばばそれまでだが・・・。

根本的に問題なのは、政治の最高責任者として安倍氏が自分の言動に責任を持ってないことだ。
参議院選挙が公示された当初は「私か小沢さんかを選ぶ選挙」と言ってたのに、選挙後には「私は辞めない」と言ってしまったのはどうしたことか。
そこの所に一切無視を決め込んで、安倍首相擁護に躍起になっている屋山氏や自称全国紙の3Kは、暗に政治の最高責任者として安倍氏を認めてないとしか考えられない。


一体、本当の政府の最高責任者はどこにいるのやら・・・。



(2007年10月1日追記)
安倍前首相は9月12日に辞任を発表した。
その翌日、見事に3K新聞は掌を見事に返して安倍前首相を批判しまくった。
この辺の感想は、2007年9月20日の記事を読んでね。


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