flagburner's blog(仮)

マイナーな話題を扱うことが多いかもしれません。

「反権力」を目指す3K新聞

2009-08-21 19:48:01 | おかしな人たち
このところ「反権力」を目指して日々イカれた記事を書きまくる天下の 3K新聞が、今日も素晴らしい論説をぶち上げてきた。
・【正論】過去の実績が政権選択の目安 日本大学教授・百地章(2009年8月21日 iza.ne.jp)

この論説の序盤で百地氏は、 DPJ こと民主党のマニフェストにおける外交政策に噛み付いてきた。
以下、2009年8月21日分『過去の実績が~』からその部分を引用しておく。

---- 以下引用 ----
(中略)
この点、民主党は党内のまとまりを欠くことから、確たる外交・防衛政策を提示することができず、マニフェスト(政権公約)では「防衛」の項目さえ削除されてしまった。
わずかに「外交」の中で「緊密で対等な日米同盟関係をつくります」とか「北朝鮮による核兵器やミサイルの開発をやめさせ…ます」というだけで、それ以上の具体的で明確な説明はない。
「緊密で対等な日米同盟関係」とは一体何を意味するのか、北朝鮮の核やミサイル開発をやめさせるための「具体的方策」や「工程表」はどうなっているのか、一向に要領を得ないままである。

 加えて、自衛隊のインド洋派遣をめぐり、鳩山由紀夫代表は来年1月以降も継続することを示唆したかと思えば、社民党から突き上げられて、慌てて撤収すると言い出す始末である。
これでは、有権者は一体何を信じたらよいのか。
(以下略)
---- 引用以上 ----

DPJ のマニフェストについては以下を参照(またか)。
・民主党の政権政策Manifesto2009(2009年7月27日 dpj.or.jp;.pdfファイル)

一応、DPJ のマニフェストから『7 外交』について引用しておく。

---- 以下引用 ----

51. 緊密で対等な日米関係を築く

○日本外交の基盤として緊密で対等な日米同盟関係をつくるため、主体的な外交戦略を構築した上で、米国と役割を分担しながら日本の責任を積極的に果たす。
○米国との間で自由貿易協定(FTA)の交渉を促進し、貿易・投資の自由化を進める。
 その際、食の安全・安定供給、食料自給率の向上、国内農業・農村の振興などを損なうことは行わない。
○日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。


52. 東アジア共同体の構築をめざし、アジア外交を強化する

○中国、韓国をはじめ、アジア諸国との信頼関係の構築に全力を挙げる。
○通商、金融、エネルギー、環境、災害救援、感染症対策等の分野において、アジア・太平洋地域の域内協力体制を確立する。
○アジア・太平洋諸国をはじめとして、世界の国々との投資・労働や知的財産など広い分野を含む経済連携協定(EPA)、自由貿易協定(FTA)の交渉を積極的に推進する。


53. 北朝鮮の核保有を認めない

○北朝鮮が繰り返す核実験とミサイル発射は、わが国および国際の平和と安定に対する明白な脅威であり、断じて容認できない。
○核・化学・生物兵器やミサイルの開発・保有・配備を放棄させるため、米韓中ロなどの国際社会と協力しながら、貨物検査の実施を含め断固とした措置をとる。
○拉致問題はわが国に対する主権侵害かつ重大な人権侵害であり、国の責任において解決に全力を尽くす。


54. 世界の平和と繁栄を実現する

○国連を重視した世界平和の構築を目指し、国連改革を主導するなど、重要な役割を果たす。
○わが国の主体的判断と民主的統制の下、国連の平和維持活動(PKO)等に参加して平和の構築に向けた役割を果たす。
○海上輸送の安全確保と国際貢献のため、適正な手続きで海賊対処のための活動を実施する。
○紛争解決制度の充実等や農業を含む政策の根本的見直しにより、世界貿易機 関(WTO)交渉妥結に向けて指導力を発揮するなど、貿易・投資の自由化を推進する。


55.核兵器廃絶の先頭に立ち、テロの脅威を除去する

○北東アジア地域の非核化をめざす。
○包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効やカットオフ条約(兵器用核分裂性物質生産禁止条約)の早期実現に取り組む。
○ 2010 年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議において主導的な役割を果たす。
○ テロとその温床を除去するため、NGO とも連携しつつ、経済的支援、統治機構の強化、人道復興支援活動等の実施を検討し、「貧困の根絶」と「国家の再建」に役割を果たす。

---- 引用以上 ----

なんだろうな。
一応、DPJ の場合政策集ってのが掲載されてるんだけどさ・・・。
・外務・防衛(dpj.or.jp)

後、自民党の場合もマニフェストでなく、政策バンクという政策集に外交関係のネタが細かく書いてあるのだが・・・。
この辺は以下を参照(手抜き)。
・先軍政治を提言した安保防衛懇(2009年8月4日 flagburner's blog(仮))

正直、両方の政策集における外交関係のネタは似たり寄ったりだわな。
要は、具体性に欠けてるってことだが。
違いといえば、DPJ がイスラエルとパレスチナのことについて触れてるくらいってのがなんとも(苦笑)。
しかも、その内容がイスラエル寄りってのはどういうことよ?
そんなに『平和と繁栄の回廊』構想を継承したいんか?


話を戻す。

だが、百地氏は、前半部分が無かったかのような論をぶちかましていた。
というのは、後半部分でマニフェストだけでなく過去の実績を投票基準にしろと述べていたからだ。
以下、2009年8月21日分『過去の実績が~』から後半部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)

 ≪マニフェストも大切だが≫

 マニフェストだけ見ていると、防衛・外交などは別として、自民党と民主党の決定的な違いなど良く分からなくなってくる。
一体、両党のどこがどのように異なるのか。
そこで両党の違いを知る上で重要なのが過去の「実績」である。
というのは、マニフェストは修正が可能であるのに対して、過去の実績(実体)だけは修正のしようがないからである。
現に鳩山代表は、自衛隊のインド洋派遣問題だけでなく、地方分権や農業政策についても、発表済みのマニフェストについて、クレームがつく度に次々と修正し(ブレ)てきたが、民主党がこれまで実際にどのような行動をとってきたかは、過去を振り返ってみれば一目瞭然(りょうぜん)である。

 確かに、現在の自民党のていたらくは、どう言い訳をしようとも弁護の余地がない。

 しかし、これまでの足跡を振り返るならば、自民党は責任政党として、それなりに実績を積みあげてきた。
テロ対策にも積極的に取り組み、国際社会の安全と平和を守るため「テロ対策特別措置法」や「新テロ対策特別措置法」を制定してインド洋に自衛隊艦隊を派遣してきたし、輸入量の9割を占める中東からの石油輸送ルート(シーレーン)の安全を確保し、国民生活を守るため「海賊対処法」も制定してきた。
これに対して、これらの法律にことごとく反対してきたのが民主党である。

 マニフェストは大切だが、それ以上に重要な判断資料を提供してくれるのは過去の実績である。
この常識を今一度取り戻し、冷静に「政権交代」の是非を考えてみるべきではなかろうか。(ももち あきら)

---- 引用以上 ----

過去の実績、ね。
そういえば自民党は、現在の日本経済や社会を gdgd にしてくれたよな。
ここ数年といわず過去 50年以上に渡って。
とりわけ酷いのは、過去20年くらいになるが・・・。
ついでに書けば、百地氏が賞賛する「テロ対策云々」ってのも、単に日本を危険な目に遭わせてるだけかと。
にもかかわらず、自民党が過去にそれなりに実績を積み上げてきたと書けるのは、ある意味百地氏の神経を疑わざるを得ないわ。
それとも、まだ日本を危険な目に遭わせてる正当に投票しろとでもいうのか?


それにしても。
政権与党の過去実績を投票の基準にするにしても、こうも悪いところを見てない論説ってのもなかなか見受けられないわな。
あ、これは「反権力」を目指す 3K新聞の姿勢を示した、と考えればいいのか。
失礼した。


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2 コメント

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Unknown (無党派)
2009-08-27 21:15:13
またまた書き込ませていただきます。

>これまでの足跡を振り返るならば、自民党は責任政党として、それなりに実績を積みあげてきた。

というくだりですが、件のブロガーをはじめとする方々が大喜びしそうですね。
ネットでは「麻生内閣の実績はググればこれだけ出てくる」などとよく言われます。
しかし実際に出てくるのは、「その系の」個人のブログとか2ちゃんばかりです。
それだけ、まともな方は麻生氏の実績など認めていないということなのです。

それどころか、自民党のせいで日本が疲弊しきっていることは、日を見るより明らかです。
小泉構造改革の暴挙で、大量の人たちが路頭に迷ったことは言うまでもありません。
それは4年前の郵政選挙で、小泉氏のパフォーマンスに踊らされた大部分の日本人が、
自民の圧勝・暴走を許してしまった結果なのです。

家族はテレビで麻生氏の顔を見るたびに、ウンザリした表情をします。
そして「麻生さんになってからいいことなんてないじゃない」と言います。
これが普通の反応ではないでしょうか?

一部の方たちは、「今の内閣の実績や成果をマスコミが報じないから」
「民主党の怖さ危なさを知らせるため」と日々ビラ撒きに勤しんでいるようですが、
そこまでして「現在の日本経済や社会を gdgd にしてくれた」自民党を守りたいのでしょうか?
そこまでして「日本を危険な目に遭わせてる」自民党政権が続いて欲しいのでしょうか?
景気・医療・年金・税金など、日々の生活に直結する問題には
関心ないのでしょうか?

郵政選挙の愚を二度と繰り返さないためにも、我々は今度の日曜の選挙で
「本当に国民の立場になって政治に取り組んでくれる政党はどこなのか」
を真剣に考えて投票しなければいけないと思います。
「マスゴミの捏造・偏向報道」だの(まあ3Kだって思いっきり偏向してますが・・・)とか
「ミンスになると日本が売り渡される」などと言っている場合ではないと思います。
返信する
無党派さんへ (flagburner)
2009-08-29 20:05:39
コメントありがとうございます。
そしてレスが遅れてしまい申し訳ありません・・・。

>大量の人たちが路頭に迷ったことは言うまでもありません
この辺は、昨日公表された失業率のデータも証明してるんですよね。
失業率:過去最悪5.7% 有効求人倍率も最低更新…7月(毎日jp)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090828k0000e020003000c.html

さらに言えば、麻生政権の「実績」でもあるんですよね。

にも関わらず、「民主党の怖さ危なさを知らせるため」にビラ撒きに奔走してる人達を見てると、こっちが情けなくなってきます(謎)。
さらには、当の自民党自身はこの選挙戦で(正確には選挙戦前から) DPJ に対する凄まじいネガティブキャンペーンを繰り広げていたんですよね。
「実績」があるならそっちを売り込んだほうが建設的なのに・・・。


なんて選挙戦も今日で終わるわけですが、むしろ選挙後こそネガティブキャンペーンが強化されそうで恐ろしいです。
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