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イラクの治安が改善した?ご冗談を・・・

2008-01-15 20:24:01 | 時事ネタ(海外)
最近、米政府はイラクの治安が改善してる、と喧伝してるが・・・。
・IRAQ: Less Violent But Not Less Hellish(2008年1月11日 IPSNEWS.net)

以下、IPS の記事を適当に日本語訳してみる。
例によって正確性は保証しないので悪しからず。
---- 以下訳文 ----
イラク:暴力は減ったが依然地獄
By Ali al-Fadhily and Dahr Jamail*

Fallujah 1月11日
米とイラクの政府高官は、al-Anbar 地区やイラクの大半の地域で治安が改善しつつあると主張している。
2007年後半の治安状況は、2006年2月~2007年中盤に比べれば確かに改善された。
しかし、暴力(爆弾テロとか)の度合いは2005年や2006年初期に比べれば依然悪いため、多くのイラクの人々にとって(米軍とかの主張は)安らぎになっていない。


イラクと米の高官や政治家達は、Baghdad の西部にある al-Anbar のようなもっとも不安定な地域で治安がよくなってることから、イラクは安定を取り戻しつつあると言っている。
米軍によると、今年3月には治安の権限をイラク側に渡す予定だという。

暴力の度合いは弱くなってる、しかし(武装勢力からの)攻撃は止まない。
「Baghdad のちょうど南にある Arab Juboor という村落に B-1 とF-16 が4万ポンド以上の高性能爆弾を使った作戦(注)から一日経たずに、米兵が9人殺された。
またイラクと米の政府高官が治安が回復してると言ってるにもかかわらず、
『目覚めた』(米によって養われてる軍閥の)指導者や警察官の殺害はイラク全土で起こっている。」
と、弁護士兼人権活動家(?)の Mahmood al-Dulaimy 氏は語った。

Dulaimy 氏は、Bush 大統領がイラク政策がうまくいってると米国民に納得させるのに成功してる、と言った。
「イラクの状況に関する嘘のニュースを流して世界を混乱させてるのは、お前ら報道側だ」
「周りを良く見ろ、そしてここ(イラク)がいい状況だと俺に教えてくれよ」

辺りを見渡せば、崩壊した国家が見える。
占領軍やイラク政府の方々は、ここに残ってる普通の生活を守ることに関心を払ってないようだ。

Just Foreign Policyという米の団体は、2003年の侵攻以降死者は 110万人以上(注2)になってると発表している。
Oxfam International が出した報告書によると、400万人以上の人々が緊急援助を必要としている。
UNHCR(国連難民高等弁務官)は、450万人以上が家から離れて暮らしてると推定してる。

「農産物を売ったり種や農業に必要なものを買うのに Baghdad に行けないのが良いことか?」
と Fallujah から来た Jassim という青年は語った。
「(多分灌漑用の)ポンプを動かすのに必要な電力と燃料が足りないせいで、一割しか耕作できないのがいい状況なのか?」

Fallujah に住んでる多くの人たちが、単に米軍に去って欲しいと言ってる。
「もし米軍の最高指揮官がイラク側に治安の権限を渡してここを離れるのなら、あいつらに感謝しよう」
と兵士だった Salman Ahmed 氏は Fallujah で語った。
「だが、イラクの政府連中が米の汚れた洗濯物を干すヒモ(注3)になってしまってるイラクのあらゆるところで起こってる全くの喜劇だ
俺たちの国を、政治的な意味でなく本当の意味で返して欲しい。」

al-Anbar 州の首都 Rawadi に次いで(州内では)2番目に人口の多い都市 Fallujah の人達は、米軍により適用される高圧的な治安基準の元に置かれている。

「治安が良くなってるなら、この街での悲劇を終わらせくれ」、と Fallujah の市議会議員(匿名)が語った。
「自由を取り戻したいし、軍人や警察官によって制限されること無く出入りしたい。
Fallujah は死んでいる、そして主達(米政府)は治安と安定に対し無力だ」

55歳の母である Um Bashar 氏は、IPS(の記者)が取材してる家に来た。

「(米軍)から全てを返して欲しい、それと私の息子も」と Bashar 氏は言った。
「2004年の11月に息子は家で留守番をしていた、そしたら米軍が息子を拘束した」
「今も息子は戻ってない」
「(米軍に拘束されて)解放された人は、息子と一緒に空港の監獄にいたって話してた」

イラクの人々は、治安状況の改善について話さない。
改善したとは捉えてない。。
ただ、そう(と伝えること)が米大統領選挙にとって重要だから、と捉えている・・・。
---- 訳文以上 ----


確かにここ数ヶ月、米政府はイラクでの治安改善を喧伝してたっけ。
そのおかげか、米大統領選ではイラク問題があんまり議論されてないんだよな。
ま、米国内での問題(保険制度とか)がシャレにならないほど危機的な状態なのかもしれんが・・・。

それと1つ。
今年は、2003年3月に起こった米(と英)のイラク侵攻から丸5年になるんだよな。
当時、米の方針を支持した日本政府の方々・・・特に当時官房長官を務めていた福田首相はこの判断をどう捉えているのだろうか?
そして、日本が米(と英)のイラク侵攻を支持したことの是非を問う必要があるのではないか?
現在のイラクが置かれてる状況に関して、日本だって無縁でないのだから・・・。



注1:米軍はこの攻撃を、"Operation Phantom Phoenix" と呼んでいる。

注2:米のイラク侵攻後におけるイラクでの死者数には、色んな説がある。
・IRAQ: Civilian Deaths Massive by Any Measure(2008年1月11日 IPSNEWS.net)
いずれにしろ米のイラク侵攻は、イラクの人たちにとっては大きな災厄だったってことか・・・。

注3:意訳としては、「米軍の片棒を担いでる」とかになるんだろうけど。
・・・適当な日本語訳が見当たらないので、ここだけ素直に訳してみた(馬鹿)


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