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鳩山 邦夫氏の迷言?9

2008-05-22 20:13:29 | おかしな人たち
なんか鳩山 邦夫法務大臣が、EU の方々から抗議を喰らっていたらしいが・・・。
・死刑めぐる鳩山法相の国会答弁、EUが異例の抗議文(2008年5月17日 asahi.com;web魚拓)

面倒だけど、asahi.com の記事から全文引用しておく(最近こればっか)。
---- 以下引用 ----
鳩山法相が4月の国会答弁で、欧州連合(EU)が死刑制度への持論に理解を示してくれたと説明したことに対し、駐日欧州委員会代表部が「われわれが鳩山法相に伝えたことを国会答弁は反映していない」として、法相に異例の抗議文を送ったことがわかった。
法務省は「大臣は実際にあった発言を答弁しただけだ。事実を曲げたようなことはない」と反論している。

 鳩山法相は4月11日の国会答弁で、同月8日にEU27カ国の大使を前に都内で講演した際の質疑に触れ、「冤罪による死刑だけはないようにというのが、彼らから言われた唯一の意見だった」などと発言した。

 この答弁に対し、EU側の5月15日付の抗議文は「EUはいかなる場合の、いかなる状況での死刑にも反対している。大臣答弁の解釈は、先日大臣に伝えた加盟国の死刑に対する立場を反映したものとは言えない」と批判した。

 死刑制度をめぐっては、昨年12月の国連総会決議で、死刑執行停止を求める決議が初めて可決されており、EUは共同提案者となっている。(市川美亜子)
---- 引用以上 ----

一応、駐日欧州委員会代表部のサイトを見たのだが、残念ながら抗議文は掲載されてないんだよな。
・・・駐日欧州委員会代表部に抗議文を公開するように頼んでみるか。
駄目かもしれないけど。


話を戻す。
問題の発言は、2008年4月11日の衆議院法務委員会で、保坂 展人氏の質問に鳩山氏が答えた際に行われた。
が、この際鳩山氏は例の発言と別に、何気にヤバい発言もカマしていた。
以下、問題の部分を↓から(長いけど)引用しておく。
・第169回国会 衆議院 法務委員会 平成20年4月11日(2008年4月11日 kokkai.ndl.go.jp)

---- 以下引用 ----
○保坂(展)委員 
(中略)
 大臣、死刑の執行がございました。
私もずっと議論をさせていただいていますけれども、きょうは短い残り時間で、十二月十八日に国連総会で、これは本会議で死刑の執行停止決議が採択されているんですね。
多数国は賛成、日本は反対でございました。
しかし、日本は反対であっても、国連決議の趣旨は尊重するべきだと。

 はっきり言って、この四カ月で十人もの執行をされた。一回目は決議の前ですね。
三年前、四年前は一人ないし二人という時代も続いていて、日本が逆に、今まで十人、二十人という執行件数を持ってきて、それをこの国連決議で二人とか一人にするというのであれば、これでも執行には変わらないわけですけれども、十人という人数というとやはり大変な人数。

 国連決議の趣旨に真っ向から、日本は執行の事実をもって、これは全く拘束されないよというふうに言い続けるという意思があってやられているのか、国際関係、国連総会での議論をどう踏まえていらっしゃるのか、お願いします。


○鳩山国務大臣 死刑執行に関して国連総会の決議があり、日本は反対票を投じて五十四票、賛成は百四票ということで、これは可決をしております。

 それまでも国連では、委員会レベルでは毎年のように、死刑を廃止でしょうか執行猶予でしょうか、そういう決議がなされてきたことも知っておりますし、死刑存置国と廃止国との数がいろいろな形で変わってきていることも私は知っておりますし、また保坂先生あるいはその関係者の皆様方ともお話し合いもいたしましたし、アムネスティの方ともお会いをいたしました。

 つい四、五日前、今週でしょうか、EU二十七カ国の大使の方に招かれて一時間ばかり講演と質疑応答をいたしまして、私の死刑に対する考え方を述べましたが、非常に率直でよくわかりました<、とにかく冤罪死刑のようなことだけは絶対にないようにというのが彼らの方から言われた唯一の意見でもあったわけでございます。

 そういう国際的な流れ等は十分理解はしておりますが、私は、死刑の執行あるいは死刑という制度を持つかどうかというのは極めてドメスティックな問題であって、その国の歴史、伝統、文化等に根差した固有の制度あるいはそれを定める権利をその国民は持っていると思いまして、したがって、国連総会の決議に我々は縛られるものではないというふうに考えております。

 我が国の法制において、死刑制度が存置されており、法治国家でございますので、その制度がある以上、私は粛々とみずからの任務を果たしていく、今さら申し上げるまでもなく、刑法、刑事訴訟法等の法律にのっとって粛々と、極めて慎重にやらせていただくというふうに思っております。

 この場合、一つ考えなくちゃいけないことは、国内世論だろうと思います。
仮に国内世論の過半数あるいは大勢が、鳩山さん、死刑は執行すべきじゃありませんよと六割、七割の方がおっしゃれば、私は死刑をほとんど執行しないということは十分考えられると思いますが、現在、世論も執行を望んでいる、そういうものは背景としてございます。

○保坂(展)委員 大臣はそうおっしゃいますけれども、フランスでもイギリスでも、死刑を廃止した段階でいきなり世論が廃止に傾いていたという国は、ヨーロッパでも実はないんですね。

世論の大半は存置、政治の側の、例えばミッテラン大統領が公約を掲げて廃止をしていくわけなんです。
二十七カ国のEUの大使に私も今度、議員連盟でもお会いする予定なので、聞いてみたいと思います。

 時間が短くなってきましたが、二点だけちょっと伺います。

 また国連総会がことしもあるわけですね。日本は、一種の国連総会の議決に対抗する形で、二月二十五日に、日本や中国、北朝鮮やイスラム諸国会議機構やビルマ、タイ、シンガポール、バハマ、ジンバブエという国で、いかなる国によっても死刑制度については干渉されないという、これはちょっと予告をしておりませんので、実は国連事務総長に口上書というのを出されているんですね。
大臣、それは御承知のことでしたか。

○鳩山国務大臣 不敏にして存じておりません。

○保坂(展)委員 ですから、日本は、拘束されないだけではなくて、残り五十数カ国の、あるいは棄権をした国などに働きかけて、国連でその活動をしているということをお知りおきいただきたいのと、最後もう一つ、アメリカなんですね。
死刑といえば、相当数の執行があるのは中国でしょう。もちろん北朝鮮もあるでしょう。そして、アメリカも死刑大国ですね。

 そして、これはアメリカで、二〇〇七年、昨年の九月に連邦最高裁が、ケンタッキー州の死刑確定者が提訴したんですが、これは何を提訴したかというと、薬物カクテル、アメリカの場合は薬物注射ですね、これが残虐な刑罰、修正八条に残虐で異常な刑罰を禁止するという、憲法違反じゃないかという訴訟を提起して、連邦最高裁にいろいろ提訴される事件はあるでしょうけれども、これを受理して、受理をした途端、三十六州でこれをやっているものですから、死刑執行はこの連邦最高裁の司法判断を待って今とまっている、行われていないんですね。このことを御存じでしたか。

○鳩山国務大臣 アメリカのいろいろな州によって、こういうことがあった、ああいうことがあったということは随分報告を受けているんですが、今先生御指摘の件は報告を受けておりません。

○保坂(展)委員 死刑について、世界の世論が変わってきているだけではなくて、アメリカの確定する数、執行の数も減っているんですね。
そして、この連邦最高裁の動き、日本は絞首刑でございますから薬物とはまた違います、しっかり我々も注視をしていきますし、これは法務省刑事局としてもぜひ大臣に伝えていただきたいと思います。
 終わります。
(以下略)
---- 引用以上 ----

今年2月に UN の人権委員会に対して、日本政府が死刑制度存続を訴えていたのを鳩山 邦夫氏が知らなかったって?
これが本当だとすれば、法務大臣として鳩山氏の認識が甘いと言わざるを得ない。
まぁ、この動きを鳩山氏が知っていながら嘘をついた可能性の方が高いんだろうが・・・。

とにかく。
こんな鳩山氏が、依然として大臣の座にいるのが不思議でならない。
まぁ、米のイラク侵攻を支持したことの是非を問われるべき人物が、未だに政治の最高責任者である以上どうにもならないが・・・。


trackback 先記事:
・死刑をめぐる鳩山大臣の「迷答弁」にEU 各国大使が抗議(2008年5月20日 保坂展人のどこどこ日記)


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