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「乾いた雑巾」論の欺瞞3

2007-12-28 20:34:46 | 時事ネタ(国内)
COP13 で米の利益を守るために奔走(CO2の削減数値目標撤廃)したことで、会議中何回か『化石賞』を受賞した日本政府。
そんな批判を受けたのか何なのか、福田首相が少しばかり方針を転換したようだが・・・。
・温室ガス、日本も削減数値目標 ダボス会議で提案へ(2007年12月28日 asahi.com)

今回の方針転換の理由について、asahi.com はこんな風に見ている。
---- 以下引用 ----
今月、インドネシア・バリ島で開かれた気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)で、日本は数値目標に強く反対した米国などに同調した。
米国や中国、インドなど、すべての主要排出国を新たな枠組みに取り込むためには、現段階で数値目標を打ち出すのは得策ではないとの判断からだったが、欧州連合(EU)や途上国から強い反発を受けた。

 地球温暖化問題が主要議題となる北海道洞爺湖サミットで、議長国の日本が「抵抗勢力」とみられたままでは、主導権を発揮できない。
そのため、首相は世界の政治、経済の指導者が集まるダボス会議で、京都議定書で義務づけられた6%の削減目標を達成したうえで、さらなる削減義務を負うことを明らかにする考えだ。
---- 引用以上 ----

ただ、福田首相の発言を真に受けるのは危険が伴うかもしれん。
というのも、町村官房長官がこの件に関して妙な発言をしているからだ。
・【官房長官会見】「NHK、国民の期待に応えていない」(26日午前) (2/4ページ)(2007年12月26日 MSN産経ニュース)
・【官房長官会見】「NHK、国民の期待に応えていない」(26日午前) (2/4ページ)(2007年12月26日 MSN産経ニュース)

この記者会見中、町村官房長官は COP13 とかでの EU の姿勢をこき下ろしつつこんな発言を・・・。
以下、少し長いけど MSNから引用しておく。
---- 以下引用 ----
(中略)
しかし、地球温暖化を防止するという、大きな目標に対したとき、EUが今、主張していることが本当に世界全体の地球環境問題の解決に役立つのだろうか、どうだろうかというあたりはもう少し冷静に日本のメディアのみなさんも報道していただかないと。
ただ大きな目標を掲げて、それができるということを声高に言うことが、地球温暖化問題の対策に必ずしもつながらないと。
逆に言えば、EUは自分たちの目標をもっと高く、EU独自の目標をもっと高く掲げるべきなんですね。
その点、もう乾いたぞうきん状態になっている日本は、そう簡単にいかないという事情があることはぜひご理解をいただきたいと思っております。
それからもう1つ、京都プロトコールの失敗というのは何と言ってもアメリカとか中国とかインドとか、こういう国々を取り込めていなかったということであります。
これらの国々を取り込まずして、地球温暖化対策の実行はあり得ません。
そういう意味で、とにかくまず、大きな投網をかけることにこの間、COP13で成功したわけです。
これは実は、大きなことなんですね。
大きな投網をかけて、それをだんだん、だんだん絞っていく。
そういうプロセスの中で目標を、数値目標を掲げることは私はあり得ることだと思います。
ですが、最初から一見意欲的、その実、さっきも申し上げたように実はそんなに意欲的でもない数字を掲げることが一体どういう意味があるのか。
国際社会のそうした国際会議のやり方として、アピールが上手だと言ってしまえばそれまでのことであります。
しかし、それが本当は何を意味するのかというあたりはですね、もう少し冷静に分析していただきたいなと思います」
---- 引用以上 ----

ひでぇ自画自賛だ・・・。

だいたい、日本の温室効果ガス排出状況をどこまで知ってて乾いた雑巾論を出したのやら。
乾いた雑巾論がいい加減な代物ってのは、以下2つの記事でネタにしたのだが・・・。
・「乾いた雑巾」論の欺瞞
・「乾いた雑巾」論の欺瞞2

どうも、日本政府は経済界からの反発を恐れてる感が否めないぞ。
それと、米と中国からの反発を。


参考↓
・バリ会議報告 会議閉幕!「バリ・ロードマップ」採択される(2007年12月15日 WWF Japan)

COP13 における日本政府の酷い対応(の一部)を垣間見れる(?)。


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