これはほんのはじまり
香港の区議会選挙の結果が出た。香港の人々は、まだセミの幼虫の心を見失っていなかったと(一昨日のブログ記事を想い起しつつ)外野の私は、ちょっと安堵している。だが専門家たちは、......
一年前のこの感懐が、すっかり希望を奪われ、支配され切ってしまった状態が今の香港である。統治の論理は、あたり構わず人を平定してしまった。アメリカでバイデンが勝利したからと言って、果たして知性主義が復権したかというと、とんでもない。トランプ支持者がほぼ半数近くを占めるのは、トランプの開いた傷口がぱっくりと開いたままであることを意味している。バイデンが、果たしてどのようにその傷口を修復し、ユナイティッド・ステイツを復元するか、国際関係の修復と絡めて、みつめている。
アメリカの修復的振る舞いが、中国の中央集権独裁のやり方に、分権自治の芽を植えつけることができるか。むろん、一期四年で片づく問題ではなかろうが、その緒に就いたことがわかれば、「これはほんのはじまり」というタイトルも、復権する、と思う。