駅前に集まった沢山の聴衆を前に熱弁を振う野田総理。
カルチャースクールからの帰り、駅に着くと駅前の広場に人だかりが。
そう言えば、「野田総理、来る」の立看板があちこちにあったなと思いだして、ちょっと寄り道をして会場をのぞいてみた。
寒くて、今にも降り出しそうな曇り空、折角、総理大臣が来ると言うのに、まるで天気まで今の民主党の状況みたいにうすら寒いとは、何とも皮肉なことだと思いながら、野田総理の登壇を待つ。
会場は人、人、人の波。
そんな中で、野田さんがこの所盛んに使っている「日本のかじ取りをどの方向感で進めていくのか、前へ進めるのか、政権交代の前に時計の針を戻して古い政治に戻るのか。前へ進むか、後ろに戻るか」というフレーズで演説が始まった。
しかし、この話を聞くと、ちょっとしらけてしまう。
何故か、
「後ろに戻る」とは自民党のことを言っているのだろうが、そもそも、「民主党には任せられない」という大合唱が、今回の解散劇の最大のエネルギーだったはずである。即ち、民主党の体たらくが今日の状況を生み出した大きな原因である。
だから、我々にとって後ろに戻るとは「もう一度あの体たらくな民主党」を選ぶ、「物事の進まない、決められない政治」に戻る、ということにほかならないのですよ、野田総理と言いたいところである。
明日は、衆議院選挙の公示である。
それにしても今回の選挙、多くの新しい政党が名乗りを上げ、選択肢は多いのだが、新たに登場した政党がそれぞれ「それはないだろう」と首をかしげざるを得ない、致命的な「欠陥体質」を抱えてしまっているのには、大いなる失望を禁じ得ない。
そんな訳で、解散前はあれほど総選挙を渇望していたのに、いざ解散となってみると、今の状況では、「どの党」「どの人」を選ぶかハタと困ってしまう。
選挙への期待が急速に凋んでしまい、こんな筈ではなかった、とほぞをかむ思いの日々である。
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