折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

フラストレーション~閉塞の政治状況

2011-02-03 | 雑感
この数日、風邪気味で外出を控え、もっぱら家で静かにしている。

いつもなら、本を読むか、音楽を聴くところだが、その気になれず、テレビで『衆議院予算委員会質疑』の国会中継を見た。


衆議院予算委員会で質問する野党議員
(2月1日放映 NHK『衆議院予算委員会質疑』の国会中継より)


この日は、予算委員会初日とあって、野党の論客たちが手ぐすね引いて待ち構えていた。

▼ 小沢さんを巡る『政治と金』の問題
▼ 民主党のマニフェストの見直し問題
▼ 社会保障と税制の一体改革

等々、野党にとって攻める材料には、事欠かない。

特に、先の衆院選で政権交代をもたらす原動力の一つとなったマニフェストが、財源の壁にぶつかって、ブーメランのように、今度は一転、政権発足後の民主党の『アキレス腱』、『呪縛』となっているのは周知のとおりで、この日もこのマニフェストの不備、問題点を取り上げ、これを白紙に戻し、改めて国民の審判を仰いだらどうかと声を揃えて迫ったが、政府側は言を左右して、話がかみ合わない場面もしばしば。

テレビを見た限りでは、質問者は、舌鋒鋭く政府側を追及し、さぞかし溜飲を下げただろうが、いくら攻めた所で、所詮、今の政治状況が変わらないことは、質問者自身が一番わかっているだろうから、一時的に憂さは晴れても、それは自己満足に他ならず、その後にはある種のむなしさ、いら立ちが残ったことだろうと思った次第である。

一方、与党の中でも、国会でのやりとりを見たり、聞いたりして、針のむしろに座らされているような、やり切れない思いを抱いている人も少なくないだろう。

そう言う意味では、与党も野党も今の政治の状況にフラストレーションを貯め込んでいるに違いないが、何よりも一番フラストレーションが溜まっているのは、そんな政治状況をテレビの前で指をくわえて見ている他ない我々国民である。

衆議院議員の任期は、まだ2年半以上残っている。
野党が声高に解散・総選挙を叫んでも、政府・与党は応じないだろうから、このままでは政治の閉塞状況は続かざるを得ないが、今の日本に政治が足を引っ張り合う暇など、とても残っているとは思えないのだが・・・・・。

政権交代が、こんな政治的閉塞状況をもたらすことなど、想定外のことであり、先の選挙で政権交代に1票を託した身としては、その『不明』を痛感している次第である。