折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

勇気~『案ずるより産むが易し』

2010-09-23 | 日常生活
全くの見ず知らずの人に話しかけるには、ちょっとした決断と勇気がいる。

かれこれ2週間前ほどのこと。

愛犬パールとの朝の散歩での帰り道、いつも通る公園で一人の青年が一生懸命木刀を振っている姿を目にした。



件(くだん)の青年が木刀を振っていた公園


歩くペースを落として、遠くからその様子を観察する。

剣道の素振りとは明らかに違う、どちらかと言うと居合の型のようだが、居合ともちょっと違う。

居合をやっている小生、それを見て興味をひかれ、声をかけてみようと思ったが、見ず知らずの人に話しかけるのが何となくためらわれて、そのまま通り過ぎてしまった。

そして、帰る道すがら、声を掛けることをためらった、自分の優柔不断さに内心忸怩たるものがあった。

同時に、『よし、もう一度見かけたら今度こそ声をかけてみよう』と思い定めて、それ以降、散歩の帰りに必ず公園をのぞくようにしていた。

しかし、そう言う小生の決意をあざ笑うかのように、あの日以降、ぷっつりと彼の青年は公園に姿を見せなかった。

『きっと、あの時だけだったんだろう』とあきらめかけたいたら、先日、再び公園で木刀を振っているあの青年を見かけたのである。

パールを公園の柵につなぎ、躊躇せずに、真っすぐに青年の所に歩んで行って、話しかけた。

青年はR大学に在学中で合気道のサークルに入っていること、居合には興味を持っているが、経験はまったくないことなどを快く話してくれた。

小生の方からは、近くの中学校の武道場で居合の稽古を週2回していること、居合の仲間に、たまたま君と同じ大学の学生が練習に通っていること、などを話し、よかったら練習している様子を見に来て、と言って別れた。

はきはきと物を言う好青年の印象で、話しかけて良かった、『案ずるより産むが易し』とはこういうことを言うのだろう、と前回の帰り道と違って、晴れ晴れとした気分で家路に着いた次第であった。

せっかくの出会いである。
叶うことなら、あの青年が、われわれが居合の練習をしている武道場に顔を出してくれて、居合に興味を持ち、これから新しい仲間に加わってくれると非常に嬉しいのだが・・・・・・・。