折々の記

日常生活の中でのさりげない出来事、情景などを写真と五・七・五ないしは五・七・五・七・七で綴るブログ。

「出張」散歩 ~幼なじみの散歩コースを歩く

2009-10-07 | 日常生活
             
             Kくんの毎日の散歩コース(坂戸自動車教習所正門前を起点に鶴ヶ島富士見町~
             川越市竹野まで)
             
             車道、歩道の横に林が広がっていて、この林の中を歩く。
             今年は、気候のせいか、この林の木々から一時期、毛虫が雨あられのごとく地上に
             降って来て、女性の皆さんは傘をさして散歩したとのこと。



秋の1日、幼なじみのKくんの散歩コースを歩いて来た。

そのきっかけは、彼との次の会話。

「おれの散歩コースは、地元の坂戸市を皮切りに鶴ヶ島市、川越市の3市にまたがってるんだ」

「何、それ」

「『百聞は一見に如かず』、来て、歩いて見ればわかるよ」

と言うことで、彼の所に「出張」散歩ということに。

その場所は、彼の自宅から歩いて15分ぐらいの所にある。
彼は毎日この場所まで自転車で来て、近くに駐輪してから歩き始めるとのこと。

車道を挟んで左右に歩道があり、さらにその横にゆったりとした、林が広がっている。

その林は、大きく成長した木々が見事に枝葉を茂らせて、見る者の心を和ませてくれる。

夏は強い日差しも避けられて、冬は木枯らしも感じず、秋は常緑樹が多いため紅葉は望めないが、柔らかな日差しが捨てがたく、春はソメイヨシノの大木が見事な花を咲かせるとのこと。

四季を通して一日中、散歩を楽しめる、まさに贅沢の極みと言った表現がぴったりの散歩道である。


散歩コースは、片道全長約2000mで、毎日2~3往復するとのこと。

距離にして、およそ8,000m~12,000m、歩数にして約12,000歩~18,000歩ぐらい歩くことになるのだそうだ。


            
            坂戸エリア・コース
            歩道の横の林が散歩コースになっている

先ずは、地元坂戸市のエリア。

ここは、距離にして約560m。

歩道は全て土で、しかも、木材チップを敷き詰めた道が優しく迎えてくれるので、足に優しく、散歩には打ってつけである。


            
            鶴ヶ島エリア・コース

道路を一つ渡ると、次は鶴ヶ島市のエリア。

ここは、散歩コース中一番長くて約1,200m。

ロケーションは、全く変わらず、ただ、木材チップなどはなく、土の上を木の根っこをよけながら歩く。大勢の人が歩くため、土が踏み固められてしまっている個所もある。

Kくんの話によると、最近は清掃業者が落ち葉を残さずに集めて処理してしまうので、土の養分が不足気味で、それがもとで枯れてしまう木々も見受けられるとか。

落ち葉を単なる「ごみ」と見なすか、土の滋養分と見るかの判断は中々難しい点もあろうが、「ごみ」扱いは自然界のルールに反するのでは、というのが歩きながらの二人の一致した意見。


              
              川越エリア・コース


更にもう一つ道路を横切ると、そこは川越市のエリア。

ここは、散歩コース中最短で約350m。

ここでは、再び木材チップが復活する。

この散歩コースの終点であり、折り返し地点である。


小生とKくんは、この日このコースを往復したのだが、その途中で犬を連れた人、お年寄りのご夫婦、若い女性など、思い、思いに散歩を楽しんでいるたくさんの人たちに出会った。


この散歩道は、坂戸、鶴ヶ島、川越の係る工業団地の一隅に造られた周辺住民のための散歩道であるが、まさに、住民の皆さんの「憩いの場」となっていて、彼が自慢し、誇りに思っているのも、むべなるかなと実感した「出張」散歩であった。