気がつけばそこは、真っ暗だった
見渡す限り黒く塗りつぶされていた
この腕、この手すら見えぬ、それはとても深い闇
己の存在すら見失うほど 恐怖は自らの否定を生んだ
剥ぎ取られていく 寂しさも残らないまま
痛みという感覚を 思い出すことすらできぬほど
どれくらいの長い時間が過ぎ去っただろう・・・
ボ・・・クハ・・・ダレ・・・ダ?
途切れながらこぼれたコトバ
意味は存在しない してはいけない
そう繰り返して・・・ 繰り返して・・・
この意識が消えてしまう その前に
いつからだろう 忘れていたこのぬくもり
優しい光を ただ一つ残されていたこの光を
枯れた涙の流れる理由に捧げよう