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流出雑記 

2015/9/4

2015年09月04日 | Weblog
有無を言わさず
栓をしてまた抜いて
座席の座高が高すぎて
浮いた右足が痺れます
そんな帰路の
窓の外を流れていく
街灯の類いの感光を受けて
もはやアレることも
ブレることもなくなって
緻密の奥底に触りにいった目は閉じて
ポリクロームの世界で再び
見ることのできない一瞬を
重ねて捧げた目の人の
またたくあいだの
フレーミング
まばたくあいだの
シャッタースピード
便乗する特急列車

つまりいま帰り道で
死んだ写真家のことを
考えていた