有無を言わさず
栓をしてまた抜いて
座席の座高が高すぎて
浮いた右足が痺れます
そんな帰路の
窓の外を流れていく
街灯の類いの感光を受けて
もはやアレることも
ブレることもなくなって
緻密の奥底に触りにいった目は閉じて
ポリクロームの世界で再び
見ることのできない一瞬を
重ねて捧げた目の人の
またたくあいだの
フレーミング
まばたくあいだの
シャッタースピード
便乗する特急列車
つまりいま帰り道で
死んだ写真家のことを
考えていた
栓をしてまた抜いて
座席の座高が高すぎて
浮いた右足が痺れます
そんな帰路の
窓の外を流れていく
街灯の類いの感光を受けて
もはやアレることも
ブレることもなくなって
緻密の奥底に触りにいった目は閉じて
ポリクロームの世界で再び
見ることのできない一瞬を
重ねて捧げた目の人の
またたくあいだの
フレーミング
まばたくあいだの
シャッタースピード
便乗する特急列車
つまりいま帰り道で
死んだ写真家のことを
考えていた