2015/9/2

全天候型の笑みを浮かべ
血色のよい歯茎を武器に
甘噛む戯れを
繰り返せば繰り返すほど
肉らしい憎しみの色を帯び
故無い怒髪は天高く轟き
現れた三台の車に分乗し各々
自宅まで送り届けられる
安楽椅子に身を預け
うたた寝も可能な帰路に
もう帰る家すら失ってもいいとさえ思えて
牛乳の賞味期限やお茶っぱの残量を
気にする必要もなくなれば
ミッキーマウスの耳などつけなくても
頭のなかにテーマパーク用地は確保できるのだから
泡立った脳髄の煌き
粒立った精神の輝き
陰る隙を与えぬ電飾で煌々と
毎夜パレードを催す意気込みで