いよいよ2学期が始まります。すべての児童・生徒のみなさん、保護者のみなさんに「命の大切さ」についてメッセージを届けたいと思います。
今年の夏休みは新型コロナウイルスが感染拡大する中でプールもなく、のびのびと遊んだり、家族とどこかへ行ったりすることもできずに、本当に我慢を強いられる日々を過ごしたのではないでしょうか。中学生のみなさんは部活の大会やコンクールがなんとか実施できましたが、いろんな制約もあって苦労したことだと思います。保護者の皆様におかれましても大変なご苦労をされたのではないでしょうか。
こうした中、医療従事者や感染症の専門家の反対の声を無視して東京五輪が開催されました。アスリートのみなさんの可能性にチャレンジする姿や競技に賭ける気持ちに感動や勇気をもらった人もいたと思います。しかし、開催を強行したことによって「感染爆発」と呼ばれる状況になり、感染しても病院に入れず、お母さんや赤ちゃんが亡くなるという、痛ましいニュースが連日報道されています。デルタ株は従来株とは違い、子どもたちにも感染しやすく、全国の10代以下の感染者は22,960人(17日までの1週間)で、約1ヶ月前比6倍余に急増しています。この宇城久地域も例外ではありません。
このようなコロナ感染の現状の中で、今何をしなければならないのかは、私たち大人に投げかけられている大変重要な問題です。人は楽しいこと、みんなで喜んだり、叫んだり、声を合わせたり、笑ったり、そんなことを何の遠慮もなくできたら幸せだと思います。ところが今はそれができない状況です。私たちは考えます。一番大切なものは何かということを。それはかけがえのない、誰もがたったひとつ与えられた「命」だと思います。
私たちはみんなの命を守ることに全力を尽くします。
政府が「切り札」と位置づけるワクチン接種は若い世代に行き渡るまでには時間がかかります。また、従来の感染対策では感染力の強いデルタ株には不十分です。私たちはみなさんの命が守られるように学校教育の中で適切な対策や対応がなされるよう、これからも声を上げていきます。
みなさんの願いや思いをぜひ聞かせてください。
2021年8月27日
宇治久世教職員組合
執行委員長 田中正浩