林業女子会@みえ

「消費者目線で 楽しく 明るく♪」
マイペースに森林・林業について学び、現場で見てきたことを発信しています。

「三重の木の椅子展」出展作品の紹介(1)

2017-12-23 05:04:52 | 活動報告
11月23日~26日に三重県立美術館県民ギャラリーで開催しました
「三重の木の椅子展」の出展作品を紹介していきます。

まずは、No.1~No.10までの作品を紹介します。

No.1 秋山 茂(秋山木工店)
所在地:津市芸濃町岡本1445
℡ 090-4861-4880 E-mail:akiyamashigeru@hotmail.com




No.2 荒木 紀裕(塗工房 荒木)
所在地:多気郡明和町平尾361-1
℡ 090-7681-5378 Fax 0596-34-0656 E-mail:p.a.araki@re.commufa.jp




No.3 伊藤 義次(什工房)
所在地:多気郡多気町上出江32
℡/fax 0598-49-3832




No.4 伊藤 嘉浩(くらしとかたちのシューレ)
所在地:四日市市本町7-8
℡ 059-351-8301 Fax 059-351-1315 E-mail: i-sekkei@m4.cty-net.ne.jp
(製作協力) 相松 太(相松木工所)
所在地:四日市市堀木2丁目14-3
℡/fax 059-353-4771




No.5 オオコーチ
所在地:松阪市大黒田町472
℡ 0598-26-1551 Fax 0598-21-2676
E-mail: info@ookochi.co.jp URL: http://www.ookochi.co.jp/
(設計・デザイン協力) 松原 智久(woodworks MATSUBARA)
所在地:松阪市御麻生薗町543
℡ 0598-62-0888




No.6 織田 拓(Mio 美杉イノベーション おりたく企画)
所在地:津市美杉町上多気1800
℡ 090-8388-3164 E-mail: oritaq@gmail.com



No.7 梶口 慶造(ウッドベリー)
所在地:三重郡菰野町根の平79
℡/fax 059-396-5975 E-mail: woodbury@world.ocn.ne.jp





No.8 加藤 幸範(プラス設計室)
所在地:松阪市嬉野中川町1361-1 
℡ 0598-42-5363 Fax 0598-42-8388 E-mail: info@plus-sekkei.com 
URL:http://plus-sekkei.com/




No.9 岸田 克彦(有限会社 克工務店)
所在地:津市新東町塔世56
℡ 059-229-6307 fax 059-229-6306 E-mail: mail@katsu-koumuten.co.jp 
URL:http://www.katsu-koumuten.co.jp




No.10 近藤 卓也(家具工房 Bee Walnut)
所在地:桑名市多度町美鹿1533-6 
℡ 090-9173-8946 E-mail: bee-wal@h4.dion.ne.jp URL: http://www.beewalnut.com/






三重の木の椅子展を開催しました

2017-11-29 05:16:32 | 活動報告
平成29年11月23日(祝・木)から26日(日)までの4日間
三重県立美術館の県民ギャラリーで、
「三重の木の椅子展」
を開催しました。





林業女子としては、地域の木の価値や文化が見直されて
山への関心が少しでも高まれば・・・。
との思いで、
地元の木を使った椅子の展示会の開催を企画しました。

でも、
家具屋さんで売っている家具は
ほとんどが外国の木を使って作られています。



(実際に工房を伺って、お願いもしてきました。)

「地元の木で家具を作ってくれる人がどのくらいいるんだろう?」

と、不安を覚えつつも
木工作家や設計士、建築家、工務店そして製材所等々
木を使うお仕事をされている方々にお声掛けしたところ
30人の方が58点の椅子を出展していただきました。



(開場直前の会場の様子)


今回の展示会では
来場者の方にも、ぜひ、木の温もりや質感を体感していただきたい。
と思いから
作品の椅子に実際に触ったり座ったりできる展示会にしました。



(展示会の様子)

来場者の方々には、人気投票にも参加していただきましたが
みなさん、椅子に座って座り心地や肌触りを確かめたり、
作家さんとお話をしたりして
ゆったりとした時間を過ごされていたように感じました。

また、最終日の午後には、出展者によるトークショーもしました。




素材生産者として、中勢森林組合の山﨑さん
製材所からは、オオコーチの竹内さん
建築家からは、つくる研究所の萩原さん
そして木工作家からは、woodworks MASTUBARAの松原さん
NEW FORESTの油田さんに
出演していただきました。

司会進行は当会の本田が担当。


川上で人工林整備を主に担っている森林組合の目線から
デザイナーとコラボして内装材や家具小物の開発をすすめているお話や

今まで住宅建材を中心に挽いてきた製材所が
内装用の壁材や子供用のキッズスペースなどの開発に取り組むお話



地元の木にこだわって家づくりをしているお話に

自分の山から伐り出した桜の木で椅子を作った木工作家や
依頼主の細かな要望に対応した家具づくりのお話など

本当に貴重なお話を伺うことができました。




マイクを使わなかったので
声が聴きとりづらい場面もあったようですが
たくさんの方が興味深そうに、作家さんのお話に耳を傾けていました。




4日間で1,356人の方にご来場いただき
たくさんのご縁をいただくことができ
本当に充実した4日間を過ごさせていただきました。


開会にあたり、ご支援をいただきました「三重県木材PR委員会」
そして、過分なご協力を賜りました関係団体のみなさま
本当にありがとうございました。

そして、この展示会の準備段階からご尽力いただきました
たくさんの方々、ありがとうございました。



美杉なあなあ祭りに出展しました

2017-09-15 04:40:12 | 活動報告
平成29年8月27日(日)に道の駅美杉で開催されました
美杉なあなあ祭りに今年も木工体験の出展をしました。



3回目の出展になりますが、
今年は、丸太切りに加えて、黒板づくりをしました。



あらかじめ、黒板用のペンキを塗った板と
土台になる板をスクリュー釘で固定して
そこに、ドングリ等の木の実や枝で飾り付けをしていただきました。



金づちを使ったことのない子供もいましたが
お父さんやお母さんと一緒に、くぎ打ちに挑戦する子供もいれば
飾り付けに没頭して、自分の納得いくまで作り上げていく子供など
いろんな子供たちに黒板づくりを体験していただきました。



また、たくさんの方に立ち寄っていただき
新しい出会いもあって、楽しい一日でした。

林業女子会@みえのブースに来ていただいた方
本当に、ありがとうございました。

「木工家ウィークinNAGOYA」楽しんできました♪

2017-06-04 05:38:43 | 活動報告
今年で10年目を迎える「木工家ウィークinNAGOYA]が
平成29年6月2日(金)から、6月4日(日)までの3日間、
名古屋市内の7会場で開催されました。



全国の元気な木工家が集まる企画展示会を見に
林業女子会@みえメンバー4人が行ってきました。

木工家が作る椅子展~折り畳み・スタッキング~

場所:文化のみち 撞木館






大正末期から昭和初期に
陶磁器商として活躍した井元為三郎の邸宅として建てられた
レトロで落ち着いた歴史を感じる建物の中に
27人の木工作家の椅子が展示されていました。

「折り畳み」「スタッキング」と言う与えられたテーマに沿って
作家が各々に工夫して製作された椅子の作品たちは
座る人の優しく受け取ってくれるようなぬくもりと
小さく収納できる実用性を兼ね備えてるとともに
どの作品からも主張しすぎない美しさを感じました。

また、出展作家さんも何名が会場に来ていて
貴重なお話をいただきました。



①おりつめ木工 和山 忠吉さん(岩手県岩手郡雫石町)

杉を使ったスタッキングを出展していました。

緩やかな曲線美と手になじむ優しい肌触りのこの椅子は
杉の張り合わせて作ってありました。
「普通の腰掛にも、正座用の椅子でも、子どもの机にも・・・。自由に使ってほしい。」
と言うことですが、お風呂の腰掛用に購入される方もいるそうです。



杉を使って丸みを帯びた優しい形をした家具を作っている他に
文字や動物の形をモチーフにしたユニークな作品も手掛けている和山さん。
今年の10月にはJR名古屋タカシマヤで
「人と犬や猫の家具展」が予定されているそうです。



②"slow" WOOD CREATE 平木 寛さん(岐阜県各務原市)




「何、これ?!」
っと思わず声をあげてしまうような
他の椅子とは全く違う表情の作品を出展されていたのは
岐阜県各務原市の平木さんでした。
ヒノキの枝3本を利用して作った椅子です。



「枝は緻密で、特に幹とつながっている部分はよくしなって強い。」
とのこと。
確かに、理にかなっていますが、こんな椅子を見るのは初めてでした。

「身近なものを作って、日常的に使ってほしい。」
と言う平木さんは、地元の保育園などで
園児が使う木の道具を園児の手で作る取組のお手伝いをしているそうです。
「完成度が低くても、自分で作ったものを日常的に使うことが大切。」

確かに、自分で作ったものには愛着もわくし、大切な一生ものになると感じました。


レトロで落ち着いた雰囲気の撞木館のテラスのカフェで
初夏の爽やかな風を受けながらランチをいただいた後は
伏見に移動しました。


木の家具40人展2017

~電気文化会館~


こちらでは、日本各地で活躍している個人の木工作家40人が
家具や小物、おもちゃなどの展示販売をしていました。

三重県からは、紀北町の中井木材さんと
熊野市の工房南さんが出展。


「撮影禁止」と言うことで写真はありませんが、
午前中の撞木館とは違って、各工房の作家さんのお話を伺いながら
その場で作品が購入できる。と言うこともあり とてもにぎやかな雰囲気でした。


こちらは、佐賀県から出展している「なごみの木 杜のうつわ」のものです。
左利き用のヒノキのフライ返しに
杉の木の豆皿。
豆皿は30近い樹種のものがあり、見ているだけでワクワク胸躍る気分になりました♪


今回は7つの会場のうち2つしか回れませんでしたが
たくさんの作品と作家さんに出会うことができ
そして、たくさんのお話を聞くことができました。

wood specialist ~木遣いの仕事@みえ~vol.16 野地木材工業株式会社

2017-02-22 05:40:16 | 活動報告
「野地木材工業株式会社」


野地 伸卓 専務
〒519-4324 三重県熊野市井戸町4185-18
tel:0597-85-2485
fax:0597-85-4056
e-mail: nobutaka@nozimoku.co.jp
HP: http://www.nozimoku.co.jp



この日最後に訪れたのは、「のじもくま」でお馴染みの野地木材工業株式会社です。

戦後、洗濯機の梱包材の生産から始まった野地木材。
現社長の時代に、もっと高価値材を扱おうと尾鷲柱の商いを始められたそうですが、
そこから今日に至るまでの苦労と挑戦のお話を専務の野地伸卓さんにうかがいました。

新しく始めた当時は、実績がないというだけで、
同じ値段で仕入れた尾鷲材でも他社より安くしか買ってもらえないことがあったのだとか。
そこでなんとか戦うために、「トータルで勝とう」と
柱を太めの丸太から挽いて、残りの部分を羽目板にして売るようになったそうです。
そこから当時の製材所としては珍しく、
製材業だけでなく加工業も手掛けていくようになったのだと教えていただきました。



おかげで、柱の値段が下がってきたとき、スムーズにフローリング等に移行できた
と専務さん。
当時は製品市場に出荷していましたが、
お客さんやその需要がよく見えないのが問題であるとして、
市場を通さず、木材問屋や工務店に直接売るようになったそうです。

するとニーズも、苦情もよく見えてくる。
見えてくることで、対応ができる。
次のステップは、エンドユーザー、
つまりは私たちのような消費者に野地木材の製品を選んでもらうことだとおっしゃっていました。

そのための取り組みとして、
分かりやすく魅力的なホームページを作ろうと工夫をなさり、
そしてその過程でのじもくまが誕生したそうです…。



お話をうかがっていて、“繋がる”ということを大切になさっているのだなと感じました。

まず、お客さんと繋がること。
見学ツアーなども開催されていますが、
参加者に「熊野にまた来たい!」と思ってもらえることを大事にされているそうです。

また来てもらえれば観光にもつながるし、とおっしゃる専務さん。
エンドユーザーに材木の差別化をしてもらうのはなかなか難しいのですが
(たとえば野地木材の4面無節柱と○○県△△製材所の4面無節柱があったとして、私にはその製品としての違いは分かりません)、
そこをどうやって野地木材の製品を選んでもらうのかというと、
熊野を好きになってもらい、“熊野の、野地木材の製品”という価値を感じてもらうことだとお話くださいました。

そして、熊野という地域と繋がること。
先に触れましたが、「熊野に来てもらえたら観光にもつながる」とおっしゃったのが印象に残っています。
製材業の方から観光の話が出たのが意外だったのですが、
その根底には、熊野を想う熱い気持ちがあるのだと感じました。

製材所間の分業体制がなかったこの地域で、廃業を考えていた製材所と提携し、
野地木材で受けた注文に対して、製材所ごとに部材を特化して挽いてもらう分業体制を整えたこともお話くださいました。

実際、いくつかの製材所と提携し、
地域全体として1万2000㎥/年と、大規模工場と互角の規模になっているそうで、
熊野の地域で一緒にやっていくのだという意識が強く感じられました。

原木調達の課題を解決するため、現在、熊野の原木市場との連携も進められているそうです。



そして、会社の中でも繋がること。
提携している工場間での情報共有システムがあり、
また、細かいニーズに応じるたび増えていく仕様は、
全てをデータベース化して誰でも見られるようにする、
クレームは全員で共有する、など、
社員の間の繋がりを重視されていることもうかがえました。

一人ひとりの社員の力を信用されている様子
一人ひとりが大切なんだということが伝わってきて、
就活中の私などは、いい会社だなぁと思ったのでした。

それぞれ個性を持った社員の方々がめいめいに力を発揮するからこそ、
野地木材の斬新なアイデアやきめ細かなサービスが生まれてくるのだろうかと感じました。

繋がりを大切にされる野地木材さんと今回繋がる機会をいただき、
非常にありがたかったと思います。
熊野という土地、自分たちの住む地域を愛して、
ただただお金を儲けるのではない、この地域で商いをやっていく、
この地域を盛り立てていくという気概を感じました。

予定の時間よりかなり遅れて到着してしまったにも関わらず、
とても丁寧に受け答えしてくださり、心ゆくまでじっくりとお話を聞かせていただきました。



一日のツアーを終えて、熊野のことがちょっと好きになっている自分に気づきます。
貴重なお話をありがとうございました。