ディケイドの映画

2009-08-11 19:47:27 | 特撮
※ネタバレ多めです
※ネガティブです

全仮面ライダー集結。こういう作品は30年に一度できればいいほうだ
それは本当だろう。都合25人くらいの仮面ライダーをひとつの画面に集めるだけでも奇跡的な労力がかかってることは想像に難くない。
しかし、しかしだ。その30年に一度も無い大チャンスであるが、残念なことにその期待に応えきった映画じゃなかったといわざるをえない。

謎の男、門矢士。記憶を失った彼は「世界の破壊者」と呼ばれる。なぜ?
この序盤から続く謎の答えが「門矢士は記憶を失ってるけど世界を破壊する悪い奴でした」ではガッカリもいいとこだ。ストレートど真ん中じゃねえかああ
しかもその後シャドームーンに裏切られて大ショッカーを乗っ取られる流れは島本和彦「ワンダービット」の「自分で作った悪の組織を自分で滅ぼすヒーロー」の流れを想起させる。画期的なアイデアだが、ダサい。おまけに島本に先を越されてる。
昭和勢の登場も「冒頭に何の説明もなくアマゾン登場」という流れで、単に「昭和がいて何が悪い」程度の扱いで、平成との決定的な違いとか、別に説明なし。
序盤は完全に「ガンバライドの映画化」状態。
そして最強の敵を次のライダーがあっさり倒してしまう。
二話で見せた究極の闇のもっとすごいフォームにいたってはシャドームーンに一撃でやられるだけというギャレンJフォームなみの破格の扱い。
死神博士も大して必然性のあるキャスティングと思えず。

いや映像的には相当頑張ってるよ。
昭和っぽいジャンプとかCGで再現される昭和技とか
しかし、ストーリー的盛り上がりが。これがディケイドの最終章だというのが。
記憶を取り戻した士はただの嫌なヤツになってしまったし、記憶喪失の理由もけっきょくなし。
あからさまにシンケンの尺を削ってるのに。
テレビ版は別の結末・語られていない真実を見せて欲しいなあ。
本当に始まったときのワクワク感はどうなってしまったんだろう。あのライダー大戦の映像を越える映像が劇場版で見られなかったのが残念でならない。

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