和製ウィザードリィへの確執という名の恨み言・2

2010-10-22 20:12:04 | ゲーム
ウィザードリィ外伝は魔界塔士サガに対抗した作品なのだろうか?
ゲームボーイで#5的なゲームを作るという意欲作で、シナリオもアイテムもほぼ完全オリジナル。だが#5の移植よりも先に発売されている。
で、外伝II・IIIと続く。IIはIの延長だが、IIIはまた#6の要素を取り入れて、職業と種族を大胆に追加している。またIIIのもう一つの特徴は、クリア後にインフレダンジョンが登場することである。ラスボスを大幅に越える超級モンスターが徘徊する「ドラゴンの洞窟」だ。

実は今の和製ウィザードリィのほとんどはこの「外伝III」をベースにしている。
ベースにしているというよりパクリに近い性質のものである。何しろ大半の「和製」にはアガン王もゲームスタジオも関わっていないのだから。

原典じたいの変化:
ここで原作のPC版ウィザードリィの話に戻る。
#1~#3は基本的に同じシステムの作品であり、シナリオを入れ替えた以外の違いはほとんどない。
#5は魔法体系が変わるなど大幅な進化があったものの、おおむねは#1の正統進化に近い作品である。
なお#4は狂ったゲームなので考えないことにする。少なくともファミコンへの移植はされなかった。

#6の登場はウィザードリィ界における大きな変革だった。そこでは訓練場で冒険者を作ってパーティを組んでダンジョンに乗り込むという「いつもの過程」が無かった。パーティは最初に作ったメンバーで固定。城や街のような拠点は存在せず、ダンジョン内のNPC相手に商売する程度。宿屋も無いからダンジョン内で寝て体力を回復する。キャラクターは大量のスキルを所有していて、レベルアップの度に自由にスキルを選んで成長させていく。戦闘で役立つスキルもあれば、鍵開けや探索などダンジョン内で役立つスキルもある。
#6は複雑である。それゆえに面白い。だがそれはシンプルなウィザードリィではなかった。ファイナルファンタジーとかよりもシンプルで奥深いウィザードリィでは決してなかった。
これが90年の発売。まだSFC版「V」も発売していない頃のことだった。アニメーションなんかも取り入れていて、当時の標準レベルのPCでは快適に動作しなかったらしい。

つづく

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