「おかわり」3話

2011-12-15 20:35:52 | みなみけ おかわり
3杯目「もてなしの夜、そっと出し」

冬休みを前に、小学校で宿題がたくさん出た。そんなわけで小学生たちのお泊まり会に決まる。カナの横槍でパジャマパーティになる。

まだ冬の話である。「おかわり」は時間の流れが遅いので冬の話ばかりであり、画面が暗くなりがち。
原作44話と45話のパジャマパーティの話を、こまごまとアレンジしながら使って30分にまとめあげている。
パジャマパーティが目的だった原作と違い、宿題が目的で集まっているのが大きな違い。これでトウマがパジャマを持ってこなかった理由がうまく説明できている。
メンバーも少々違う。原作ではチアキら2組女子3人と、トウマたち1組の女子3人。対する『おかわり』では無名の1組女子2人は案の定無かったことにされた。この世界では無名キャラは黒く塗られるか、存在そのものを許されぬのだ。
代わりにマコトと藤岡が来るが、これには問題がある。パジャマパーティなんていう祭りが成立するのは参加者が女子ばかりだからだ。
というより、マコトはまだ出入り禁止じゃなかったのか。何で普通に参加してる。そしてシュウイチは何故スルーされたのか。
正式に呼ばれたマコトが自ら女装してきて、カナに諭されて男に戻る流れは、原作62話の完全に逆である。62話は後でアニメになってるので、読んだ上で、あえて逆にしたのだろうと考えるが、吉野がいるのに女装したマコトがいっしょに来てるのも不自然である。

藤岡が来るのはチアキが夕食に呼んだから。自分から藤岡を呼び出すのは積極的すぎやしないだろうか、トウマが女子といっしょに風呂に入っているのを見た藤岡は何か思うことはないのだろうか、設定忘れてるのか。藤岡のねじ込み方が適当である。
だがこうして状況が変化した結果、女子たちが風呂入ってる間に台所に追いやられたマコトと藤岡の貴重な絡みが生じた。男子の少ないこの漫画で、マコトが男子と話す機会は本当に珍しい。ここは評価すべきなのだろう。
風呂の作画に全力を尽くす手法も一話と同様といえるが一組女子が消えた都合で、代わりに吉野がのぼせている。無理やり他のキャラに出番を当てはめた。こういうやり方は評価すべきではない。

宿題をやってないことに気付いた時点で終了。この後どうなったのかが語られず、後味の悪い終わり方をしている。オチをつけた結果、オチてない感じになってる。

この話より『おかわり』の象徴『フユキ』が登場する。
原作には全く存在しないキャラクター。メディアミックスの必然として、ついに登場したアニメオリジナルキャラだ。
だが、3話の時点では顔見せ程度。彼の登場が「みなみけ」に何をもたらすのか。それは4話からだ。