和製ウィザードリィへの確執という名の恨み言・3

2010-10-22 22:05:48 | ゲーム
ちょっと自分でも混乱しそうなので年表を…
※全作品リストではない。一部網羅してない
赤字は移植ではない純粋な和製作品
Wiz以外も一部入れてみた(灰色)
参考にしたのは主にWikipediaなので間違ってたらWikipediaさんのせいです。

81年 Apple版 #1
82年 Apple版 #2
83年 Apple版 #3
   ファミリーコンピューター発売
85年 国産PC版 #1
86年 国産PC版 #2
   FC ドラゴンクエスト発売
   FC ディープダンジョン発売
87年 Apple版 #4
   国産PC版 #2
   FC 女神転生発売
   FC ファイナルファンタジー発売
   FC版『I』(FF1の4日後らしい)
88年 国産PC版 #4
   Apple版 #5
89年 FC版『II』
   ゲームボーイ発売
   GB 魔界塔士Sa・Ga発売
90年 国産PC版 #5
   PC版 #6
   FC版『III』
91年 GB ウィザードリィ外伝I
   SFC ファイナルファンタジーIV発売
92年 PCE版 #5
   SFC ドラゴンクエストV発売
   SFC版『V』
   GB ウィザードリィ外伝II
93年 PCE版#1 & #2
   GBウィザードリィ外伝III
94年 PCE版#3 & #4
   プレイステーション発売
95年 PS版 #7
   SFC版 #6
96年 サターン版 #6 & #7
   SFC ウィザードリィ外伝IV
97年 PS ファイナルファンタジーVII発売
98年 PS版 #1~#3
   ウィザードリィ・ネメシス発売
99年 NP版『I・II・III』
   GBC エンパイア(初代)
00年 プレイステーション2発売
   PS ウィザードリィ DIMGUIL
   GBC エンパイア『復活の杖』
   PS エンパイア『古の王女』 年末発売で復活の杖の6日後らしい。
01年 PC ウィザードリィ クロニクル
   PS版 #4 & #5
   GBC版I~III
   PS2 ファイナルファンタジーX発売
   PS2 BUSIN
   PC版 #8
   GBA ウィザードリィ サマナー
02年 PS エンパイアII『王女の遺産』
03年 PS2 エンパイアIII『覇王の系譜』
05年 携帯電話 ネザードメイン配信
   PS2 ウィザードリィ エクス
   PC ウィザードリィ外伝『戦闘の監獄』
   PS2 BUSIN 0
   DS ウィザードリィ アスタリスク
06年 ウィザードリィ外伝『5つの試練』
   PS2 ウィザードリィ エクス2
07年 DS 世界樹の迷宮 発売
08年 エルミナージュ発売
   剣と魔法と学園モノ。発売
そして09年 ウィザードリィルネサンスへ…

せっかくなのでネメシスも年表に入れてみた(これは和製作品ではない。正体はWizですらない)
なんとなく問題が見えてきた。

和製ウィザードリィへの確執という名の恨み言・2

2010-10-22 20:12:04 | ゲーム
ウィザードリィ外伝は魔界塔士サガに対抗した作品なのだろうか?
ゲームボーイで#5的なゲームを作るという意欲作で、シナリオもアイテムもほぼ完全オリジナル。だが#5の移植よりも先に発売されている。
で、外伝II・IIIと続く。IIはIの延長だが、IIIはまた#6の要素を取り入れて、職業と種族を大胆に追加している。またIIIのもう一つの特徴は、クリア後にインフレダンジョンが登場することである。ラスボスを大幅に越える超級モンスターが徘徊する「ドラゴンの洞窟」だ。

実は今の和製ウィザードリィのほとんどはこの「外伝III」をベースにしている。
ベースにしているというよりパクリに近い性質のものである。何しろ大半の「和製」にはアガン王もゲームスタジオも関わっていないのだから。

原典じたいの変化:
ここで原作のPC版ウィザードリィの話に戻る。
#1~#3は基本的に同じシステムの作品であり、シナリオを入れ替えた以外の違いはほとんどない。
#5は魔法体系が変わるなど大幅な進化があったものの、おおむねは#1の正統進化に近い作品である。
なお#4は狂ったゲームなので考えないことにする。少なくともファミコンへの移植はされなかった。

#6の登場はウィザードリィ界における大きな変革だった。そこでは訓練場で冒険者を作ってパーティを組んでダンジョンに乗り込むという「いつもの過程」が無かった。パーティは最初に作ったメンバーで固定。城や街のような拠点は存在せず、ダンジョン内のNPC相手に商売する程度。宿屋も無いからダンジョン内で寝て体力を回復する。キャラクターは大量のスキルを所有していて、レベルアップの度に自由にスキルを選んで成長させていく。戦闘で役立つスキルもあれば、鍵開けや探索などダンジョン内で役立つスキルもある。
#6は複雑である。それゆえに面白い。だがそれはシンプルなウィザードリィではなかった。ファイナルファンタジーとかよりもシンプルで奥深いウィザードリィでは決してなかった。
これが90年の発売。まだSFC版「V」も発売していない頃のことだった。アニメーションなんかも取り入れていて、当時の標準レベルのPCでは快適に動作しなかったらしい。

つづく

和製ウィザードリィへの確執という名の恨み言

2010-10-22 20:10:36 | ゲーム
といっても断っておくが自分ではほとんどプレイしていない。だからこれはネット上からの情報の又聞きで書いた記事だ。
外伝IVの話じゃないよ。外伝IVの評判自体、ある程度僕がネット上に広めたとは思っているけど。

和製ウィザードリィという概念:
さかのぼるとオリジナル版を再現してるはずのファミコン版ウィザードリィが既に和製。
#1は単純な移植作品ではない。グラフィックとBGMの強化によって、ファミコンRPGとして高水準なものに仕上がっている。またラスボスのワードナが強化されているほか、地下7階~8階のマップは完全オリジナル。
プログラムもかなり高度なものであるらしい。動作はきわめて快適。冗談ではなく、ファイナルファンタジーと戦えるほどの傑作である。

ゲームスタジオは引き継ぎ前提の#2をすぐには移植しなかった。先に#3を「ウィザードリィII」として移植する。#3はPC版でもレベルを引き継げない設計で、新規キャラでもそれなりに戦えるのだが、そもそものゲームバランスが大味で雑であった。そこでIIではゲームバランスを調整してある。異常に少なかった経験値は修正され、若干理不尽だったリドルはアイテムの要求に変更。倒す必要の無かったポレや牙の教会の僧侶たちをシナリオ上無視できない存在にした(こいつらは元の#3では最強ランクの敵であり、隠しボス的な配置だったのかもしれない)

I・IIがそこそこヒットしたのを受け、ついに#2の移植が行われる。キャラクターの引き継ぎじたいはターボファイルという周辺機器を用いることで可能だったが、ゲームスタジオはターボファイルが必須になるようなゲームを作らなかった。それに、引き継ぎで育ちきったキャラクターを投入することはぶっちゃけつまらないのである。
ファミコン版「III」は、それほど原作に依存していない。嫌がらせのようなリドルは全部カットされ、1階からマロールが必要なマップは完全変更。コッズアイテムの配置に名残があるのみである。モンスターも(移植の目処が無かったと思われる)#4から多数追加し、魔法は#5のものを追加。そして完全なファミコン版独自要素として種族の特性値が最大値に影響するシステムを導入する。
IIIはIを越える傑作である。それは事実上、どこにも原作の存在しないウィザードリィに等しかった。
おそらくはそれが今の状況を生んだ原因である。

つづく