先日助産師さんとお話をさせてもらった折に気にかかったことがありました
鍼灸院でお灸をやってもらっている方で、お灸の痕が残っている人が多いとのこと。
妊産婦は皮膚がデリケートになっているので火傷の痕が残りやすいので
「火傷や水ぶくれにならないように治療してもらいたいのですが、そこまでやらないと効果がないのでしょうか?」
という助産師さんからの質問でした。
火傷になるようなお灸に効果があるとは思いません。
もちろん熱さを感じさせないといけない妊婦さんもおられますが、火傷になるまでやるというのはナンセンスだと思います。
そういえば何年か前に、私も知っているチョッと有名な治療院で受療されていた方が、熱くて我慢できなくてセカンドオピニオンを求めて私のところに駆け込んできました。
そのお灸の痕たるや………
いまだに前近代的な治療を施して逆子が直るとでも思っているのか…と思ったのを思い出しました。
お灸も鍼も気血のめぐりを整える道具でしかありません。
気血のめぐりを整えてお腹の空間を調整する道具でしかありません。
刺激によって何とかするといった治療は時代錯誤もいいところだと思います。
刺激治療という考えはスポーツ選手や肉体労働者を多く扱う治療院だとアリだとは思います。
ですが、うつやパニック、自律神経障害等の精神疾患や、冷えむくみ、のぼせに汗等の不定愁訴、食欲不振、便秘や下痢などの消化器疾患等にそのような強刺激の治療をすると、悪くなる事がほとんどです。
腰痛や肩こり等も内臓下垂や腹部深部温度の低下を取ってあげると身体が起きやすくなり前後左右の筋肉バランスがよくなります。
筋骨等の骨格は内臓のおさまりを変化させる事を主眼に良くしていかないと、その場だけの治療になってしまいます。
1週間後、1ヶ月後を見据えて今の治療をする…
そういう治療が本物のように思います。
話は脱線しましたが、刺激治療という考えでは安産も逆子治療も難しいかと思います。
気血のめぐりを良くし、バランスを整えながら日々生活してもらう。
チマチマした感じを受けるかもしれませんが、もっとも安全によくなっていく唯一の方法であると思います。
現在の妊婦さんは夏場であれば冷房の冷えにパソコン作業による目の使いすぎ、これだけでも問題が大きすぎるのに、身体を動かさないしアイスも食べ放題…
どの妊婦さんを診ても、お灸をしないといけないと思う人ばかりです。
助産師さんも、妊娠期の過ごし方を知らなさ過ぎると嘆いておられましたし…。
でも出産に前向きな妊婦さんほど安産の治療に来られるんです。
助産院や自宅で出産するとかいった方です。
出産は「命懸け」と思えば、できる事は全て試したいと思うもの…
そこまでやらなくても、お灸は家でも楽にできます。
一度マジックで位置だけでも印をつけてあげたいと思っております。
最後に冷えについてですが、冷えていると指摘されて、内側のくるぶしにカイロを貼っておられる妊婦さんがおられました。
内くるぶしにカイロを貼ると、切迫等にもなりやすくなるので、本当に注意してください!
ではでは今日も一日暑くなりそうですが、元気に乗り切りましょう!
院内での治療は10時より20時ぐらいまでです。
電話連絡だけでなく、メールやフォームでご連絡も可能です。
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