沖縄の公認会計士佐藤晃史のブログ

沖縄で医療機関支援、事業承継、相続対策に強い会計事務所を経営している佐藤晃史のブログです

大彗星がやってくる

2012-11-02 09:18:41 | 天文
来年は、肉眼観測が可能な大彗星が2つもやってきます。

3月11日に近日点を通過するパンスターズ彗星と11月28日に近日点を通過するアイソン彗星です。

パンスターズ彗星は最も明るい恒星であるシリウスと同等の明るさが期待されていますが、現れる高度が低いため、肉眼で確認するのは難しいかもしれません。

一方、アイソン彗星は、太陽のすぐそばをかすめる「サングレイザー彗星」で、太陽中心から約190万kmまで大接近するため、彗星が蒸発せずに近日点を通過することができれば、12月には、金星よりも明るい見事な大彗星となって日本の夜明け前の空で観測できるはずです。

1997年のヘールボップ彗星以降、日本には肉眼ではっきりと確認できる大彗星は現れていません。

アイソンには、ぜひ太陽の熱をくぐりぬけて、私たちの目の前にその雄姿を現してほしいものです。


沖縄本島で天体観測適地を探す

2012-10-05 10:25:34 | 天文
私が住んでいる宜野湾市宇地泊のマンションは、目の前に商業施設が3つ(うち1つは24時間営業)もあることから、夜空は明るく、自宅のバルコニーからは2等星がやっと見えるという状況で、全く、天体観測には適していません。

そこで、日頃より、沖縄本島内で天体観測に適した場所(天の川が肉眼ではっきり見える、視界が開けている、近くに人家がない等)を日頃からリサーチしています。

昨日の沖縄は乾燥注意報で発令されるほど乾燥した晴天であったため、平日にも関わらず、やんばるに遠征してきました。

行った場所は、大宜味村の大保ダムです。宜野湾の自宅から85キロ、車で1時間30分の距離と、遠いのが難点ですが、空は比較的暗く、天の川もくっきりと見えました。

昨日は、時間がなかったので、双眼鏡(キャノン42ミリ10倍の防振タイプ)だけを持参したのですが、夏から秋にかけて見えるメジャーな星雲・星団(M8、M20、M16、M31、・・・・)を楽しんできました。この双眼鏡は三脚がなくても手振れを防止してくれる上に、光学性能がとてもよいため、現在、最も気に入って使っている機材ですが、この双眼鏡で天の川を見ると、まさに宝石箱をひっくり返したような状況が目の前に展開します。

これまでは、自宅からの現地までの時間を1時間以内を目途として恩納村付近を中心にロケハンしていたのですが、名護より北に行くと、星の見え方が格段によくなることを今回、身をもって体験しました。

ケアンズ皆既日食の準備(その2)鏡筒選び編

2012-09-12 16:44:04 | 天文
現在、保有している鏡筒では、GPガイドパックに搭載できないため、ケアンズ日食に合わせて、小口径屈折鏡筒を購入することにした。今回、購入する鏡筒に求める条件は以下の通り。

1.アポクロマート(2枚玉)であること
今回の目的はコロナとダイアモンドリングの拡大撮影にあるため、望遠鏡の収差にはそれほど敏感になる必要はないが、日食後は気軽な観望や直焦点撮影、あるいは、オートガイドに使うサブスコープとしても使用することを想定しているため、アクロマートではなく、アポクロマートにする。なお、3枚玉では重くてハンドリングが悪くなるため、2枚玉に絞る。

2.35ミリフルサイズのデジタルカメラでの撮影できること
今回、カメラも35ミリのフルサイズ機に変更予定であるため、35ミリカメラの視野(イメージサークルで40ミリ)がある程度フラットであること。視野周辺の光量が十分あり、かつコマ収差がすくないこと。

3.鏡筒バンド込みで重量が2.5KG以内であること
GPガイドパックへの搭載を前提とするため、重量はできるだけ軽いほうがよい。

4.焦点距離が600ミリ前後であること
今回は、コロナ撮影がメインの目的であるため、35ミリフルサイズのデジタルカメラの利用を前提とすると、画面いっぱいにコロナを捉えるには、焦点距離で600ミリ前後がベストである。

5.オプションでレデューサーやフラットナーが用意されていること
小口径屈折(口径5~8センチ)で、焦点距離600ミリというと、口径比Fは8.5~12となり、このままでは星雲・星団の直焦点撮影には暗すぎて使えない。となれば、せっかく購入しても、ガイドスコープに使うくらいしか転用できないため、利用価値が下がってしまう。ところが、レデューサーがあれば、焦点距離を短くできるため、口径比Fを小さくするすることができるため、直焦点撮影にも使えるマルチプル鏡筒になる。

6.信頼できるメーカー製であること

一方、現在、容易に入手できる小口径のアポクロマート屈折は以下の通り。

1.高橋製作所 FS60Q(2枚玉+エクステンダー)
焦点距離600ミリ、重さ2.0KG(鏡筒バンド込)
価格(鏡筒のみ):91,800円

2.笠井トレーディング CAPRI 80ED(2枚玉)
焦点距離560ミリ、重さ1.7KG(鏡筒バンド込)
価格(鏡筒バンド、ケース込):68,000円

3.ボーグ ボーグ77ED�(2枚玉)
焦点距離510ミリ、重さ2.1KG(鏡筒バンド込)
価格(鏡筒のみ):79,800円

4.国際光器 シャープスターAL-80�(3枚玉)
焦点距離480ミリ、重さ3.5KG(鏡筒バンド込)
価格(フラットナー付):128,000円

5.ビクセン ED81S(2枚玉)
焦点距離600ミリ、重さ3.5KG(鏡筒バンド込)
価格(鏡筒バンド込):80,000円

以上の鏡筒の中で、選択条件に当てはまるか否かをチェックすると以下の通り。

1.2枚玉アポ・・・4以外OK
2.35ミリフルサイズカメラ対応・・・1、4
3.重量が2.5KG以下・・・1、2、3
4.焦点距離が600ミリ前後・・・1、2、5
5.レデューサーの用意・・・1、3、5
6.信頼できるメーカー・・・1、3、5
2と4は外国製であり、製品にばらつきがある可能性あり

上記チェックの結果、高橋製作所のFS60Qは口径こそ他のモデルより小さいものの、新鏡筒に求める条件のほとんどを満たしている。他のモデルは一長一短があり、すべての条件を満たすことができないことが分かった。このため、今回は、高橋製作所のFS60Qを購入することに決定した。
なお、このモデルは、FS60CB(焦点距離355ミリ)に1.7倍のエクステンダーを組み込んでいるため、このエクステンダーを外すと、60CBに早変わりする優れものである。さらに、レデューサーやフラットナーまで用意されているため、使い勝手が非常によいのがウリである。
なお、高橋製作所は国内で最も品質の高い天体望遠鏡メーカーの一つであることも、決定の一因である。

ケアンズ皆既日食の準備(その1)

2012-09-11 11:13:57 | 天文

今年は、天文現象の当たり年ですが、その最後を飾る皆既日食が11月14日にオーストラリアのケアンズ付近で起こります。私は、天文同好会の友人と一緒に東京理科大学天文研究部が主催するツアーに参加を予定しています。天文ファンの間では、一生のうちに見ておきたい天文現象のベスト3として、皆既日食、オーロラ、流星雨(数えきれないほど明るい流星が乱舞する状態を指す)が上がります。ベスト3のうち、流星雨については、2001年11月のしし座流星群で体験済(一晩に3,000以上の流れ星をみた)ですが、他の2つはまだ未体験です。皆既日食についても、2009年7月の屋久島日食に参戦したものの、天候不良のため不発に終わり、まだ見ることができていません。今度のケアンズ日食以降は、しばらくの間、日本からのアクセスが良く、治安もよい地域での日食は起こらないため、最後のチャンスと思って、肉眼での観望に加えて、小型屈折鏡筒、ポータブル赤道義及びデジタル一眼レフカメラ等を持ち込んで、日食の経過がわかる写真やコロナ及びダイヤモンドリングの拡大写真も撮ってきたいと考えています。

<今回の遠征に持参する機材の検討>
1.赤道義+三脚
現在保有している赤道義は以下の通り。
(1)高橋製作所 V-1赤道義(1976年購入)
高校1年時に購入。6.5センチアクロマート屈折鏡筒とのセットで購入。極軸望遠鏡もモータードライブもない赤道義のため、最近は全く出番がない。

(2)ケンコースカイメモR(2000年購入)

まだ、デジタル一眼レフが出る前の時代に中判カメラの名機ペンタックス67を使った星野写真を撮影するために購入。しし座流星群の撮影や天文同好会の合宿で銀河を撮影する際に使っていた。今回も、ケアンズに持参する機材の候補として検討したが本体重量が重い割に搭載可能重量が少ないため、見送りとした。

(3)ビクセン GPガイドパック(1998年購入)

ビクセンのスタンダード赤道義であるGP赤道義の部品と専用の小型三脚をセットにしたポータブル赤道義。設定のしやすさ、本体重量、搭載重量、追尾精度とどれをとっても突出したものはないが、バランスが身上の赤道義。もともと、5KG程度の鏡筒を搭載することを目的に作られているGP赤道義の部品を使っているため、小型屈折鏡筒を乗せても不安はないのが良い。今回は、この赤道義を持参することとした。

2.小型屈折鏡筒
現在保有している小型鏡筒は以下の通り。
(1)高橋製作所 V-1型 6.5センチアクロマート屈折鏡筒(1976年購入)
2枚玉、F10のスタンダードなアクロマート鏡筒。購入後36年が経過しているが、今でもきれいな状態を保っている。将来、ドームを作った時に赤道義に乗せようと思ってはいるが、最近は全く出番がない。

(2テレビュー NP101 10.1センチアポクロマート屈折鏡筒(2011年購入)

眼視だけでなく、直焦点で星雲・星団を撮影することもできるフォトビジュアル鏡筒。購入時はタカハシのFSQ106と迷って、最後は、周囲の天文仲間が誰ももっていないことから、好奇心で購入した。4枚玉で重いのが難点だが、眼視で見る限り、視野中心はもちろん、周囲までシャープな星像を示す逸品である。この秋からは、デジタル一眼レフを使った直焦点撮影に使う予定。今回はこの鏡筒を持参することも検討したが、デジタル一眼レフカメラをつけるとその重量は6KGを超えるため、GPガイドパックでは荷が重く、今回は断念した。

(3)新鏡筒
赤道義をGPガイドパックに決めたため、それに乗せる鏡筒とカメラもそれ相応の重さのもの(3KG以内)にしたい。そうすると、現在の手持ち機材では適当なものがないため、新規購入することとした。新鏡筒の選択については、別記事でアップ予定。

3.カメラ
現在保有しているデジタル一眼レフカメラはニコンのD80であるが、この機種は、高感度ノイズ、熱ノイズ、長時間露出ノイズが大きく、さらには偽色も盛大に出るので、天体写真には向かず、現在では、スナップ写真用になっている。今回の日食遠征を機に、最新型のフルサイズ機に乗り換えを検討中である。カメラの選択については、別記事でアップ予定。

金星の太陽面通過

2012-06-06 11:55:35 | 天文


本日は、金星が太陽の前面を横切るという大変珍しい現象「金星の太陽面通過」があり、当事務所でも、スタッフ全員で事務所の庭に出て、観望しました。
望遠レンズと減光フィルターを使って、写真も撮りましたので、ご覧下さい。

太陽の中で左よりに写っている黒い丸が金星です。そのほかに黒いしみのような箇所が複数見られますが、これは黒点です。

月、金星、木星が縦に並んで見えています

2012-03-25 18:42:36 | 天文
この写真は、本日、自宅のベランダに10センチ屈折望遠鏡(テレビューNP101)を出して、月、金星、木星のランデブーを観望した時のものです。

今日の沖縄は、この時期にしては珍しく、気温と湿度が下がり、きれいな夕焼けが楽しめました。

明日3月26日(月)の夕方、もし、晴れていれば、ぜひ西の空を眺めてみてください。

太陽が沈んで30分後位から、夕焼けの空に月齢3.8の月、マイナス4.3等の金星、マイナス2.1等の木星が縦に並んで見えています。

詳しい位置関係は、国立天文台のホームページ等でご覧ください。

特別な観測機器なしに、肉眼で楽しめる天文現象ですが、双眼鏡があれば、さらに楽しめます。

2012年は日食イヤー

2012-02-22 17:57:54 | 天文
2012年は日食イヤーになります。5月21日(月)の朝には、1987年の沖縄金環日食以来、25年ぶりに金環日食を国内で見ることができます。

残念ながら私が住む沖縄では、部分日食になりますが、東京、名古屋、大阪等の大都市のほとんどが日食ゾーンに入ります。私は、関東付近のどこか眺めのよい海岸線で見るつもりで、とりあえず、東京往復航空券の予約はしてあります。

金環日食は、地球、月、太陽が一直線に並ぶことで、太陽が月に隠される現象ですが、月と地球との位置の関係で月が太陽全部を隠すことができず、光の輪となって見えます。光の輪が肉眼で見ると金色に見えるので、金環日食と呼ぶわけです。
なお、金環日食をご覧になる場合は、必ず専用の日食めがねを使って下さい。黒い下敷きやサングラスで見るのは、眼を傷めますので、絶対に避けて下さい。

一方、月が太陽全部を隠して、一瞬真っ暗になる現象は皆既日食で、最近では2009年に屋久島、種子島付近が日食観測可能ゾーンになりましたが、悪天候でほとんど見ることができませんでした。(私は屋久島に行きましたが、雨でした。)

今年は、11月14日(水)早朝にオーストラリア付近で見ることができます。私は天文同好会の友人夫婦とともに東京理科大学天文研究部が主催するツアーに参加予定です。

ところで、上記の写真は私が愛用しているキャノンの手振防止機能付の双眼鏡(口径4.2センチで倍率10倍)です。現在、日本国内で販売されている双眼鏡の中でも、天体観測用としては、最も見え味の良い双眼鏡の一つです。この双眼鏡で天の川をみると、こんな美しいものが世の中にあるのかと誰もが感動するに違いありません。

今年の日食は、この双眼鏡に日食観測専用のフィルターをつけて、じっくり観賞するするつもりです。写真を撮ることも考えましたが、金環日食継続時間は5分、皆既日食継続時間に至ってはたったの2分なので、自分の目に焼き付けることが大事だと思った次第です。

沖縄でも90%程度が欠ける部分日食になりますので、日食グラスを用意して観望してみてはいかがですか。

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