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K-K-19』

2013-01-20 08:13:37 | 日記
K-19. 別名ウィドウメーカー. そして異色の潜水艦映画. 『U-571』 や『眼下の敵』といったこれまでの潜水艦映画のような閉塞感と息苦しさはあまりないものの、パニック映画としては及第点といったところでした. でも2000年8月に起きたクルクス潜水艦事故を思い出すと、これまた男の哀愁漂う映画にも見えてしまうんですよね. この映画が公開された頃、改めて話題になったのがロシア潜水艦クルクスの事故. ロシアが原子力潜水艦の機密情報を守るため他国からの救助を全て断り、結果として乗員全員が帰らぬ人となったあの事故です. そんな記憶がまだ残っている頃にこの映画を見れば、そりゃ誰しも映画と現実をリンクさせてしまいますし、そもそもこの作品そのものが史実を基にしたもの. 処女航海前からワインボトルが割れなかったり、放射能汚染真っ只中に若い兵士が送り込まれたりする様を見ていると、どうしても40年経ってもロシアの冷たさは何も変わらぬままに思えて、時折辛くなるんですよね. 特に若い兵士たちが休憩時間に氷の上でサッカーに興じるシーンは何だか切なくなってしまいましたよ. 500)日のサマー』 そしてその切なさに輪を掛けるのがハリソン・フォードのあの恐持てで無粋な顔つき. これがいかにも冷酷なロシアの偉いさんみたいで、ロシアを舞台にしながら全編映画という違和感さえ吹き飛ばしそうな妙なピッタリ感があるんですよね. また共演のリーアム・ニーソンが西側諸国風の顔立ちなだけに、この2人の言い争いそのものがまるで米ロの争いみたいで、正直なところ原子力潜水艦がどうのこうのよりも、この2人の争いの方が断然面白かったです. てな訳で"長いもの"が好きと言われているキャサリン・ビグロー監督らしく、潜水艦を舐め回すように撮るカットが妙に印象的ながらも、女性監督が作ったとは思えない男たちのドラマは、男性監督ならではの汗臭さはないものの、そこそこ面白かったです. 恐らくキャサリン・ビグロー監督自身、普段から男性の行動や思考を観察されているのでしょう. さすが"長いもの"好きなキャサリン・ビグロー監督. サッカー用品専門店 新作の『ハート・ロッカー』も楽しみです. 深夜らじお@の映画館 は長いものより柔らかいものが好きです.

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