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全館輻射熱冷暖房住宅システムの開発者・福地建装・代表取締役会長
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暑さ対策は断熱性能で…札幌~北斗市

2006年02月19日 21時19分10秒 | Weblog
写真は札幌経済センターにおいて一般消費者対象の山本達雄先生と一緒に「住まいづくり勉強会」で講演を行いました。
左から取材に訪れた住宅情報雑誌社リプラン編集局次長、津田さん、講演会を主催した札幌ファース会会長、桧山さん、講師で東芝キャリア空調システムズの山本さんと私です。

昨日、暖かさは気密性能で確保するのが一番であると申し上げました。然るに、夏の暑さ対策は断熱性能で確保する事が家づくり欠かせない事が原則となるでしょう。
夏場に直達日射熱を受けた屋根材は100度近くにもなり、小屋裏温度は80度にも上昇します。この熱を遮るのは断熱するしかありません。温暖地の断熱材の厚さは北海道なみか、或いはそれ以上の断熱性能が求められます。
但し、北海道の建物をそのまま湿度の高い本州に持って来ても通用しないのです。
当然、しっかりとした夏場対策が行われている事が前提です。

昨今、地球温暖化によって夏場の気温が異常なほどに高くなり、冷房に使用するするエネルギーも毎年、しだいに増加する傾向にあります。
温暖地ほど断熱性能を高め、直達日射熱や異常気温を遮る必要性があります。ところが日本の断熱基準は南下するほど薄くなります。日本列島は南北に細長い形の国ですが、赤道に近づくほど太陽高度が真上に近くなり、屋根がまともに日射熱を受ける事になります。
特に温暖地における屋根や天井の断熱材の厚さは、せいぜい50ミリ程度で80度にもなる小屋裏の気温を、天井面からの輻射熱で家屋内部の構造部材や内装部材、家具などに膨大な熱を蓄熱してしまいます。

こうした家の構成部材を冷やしたり、暖めたりするためには、空気を冷やしたり、暖めたりするための900倍ものエネルギーが必要になります。(空気の比熱<1立方メートルの物体を1度上げたり下げたりするために必要な熱量>約0.3kcal、構造体や家具などの比熱約270kcalと丁度900倍になります)
断熱材の厚さは基準を示しているものなので、生活者の方々が賢明な断熱素材と厚さを選択して施工に生かすべきと思われます。

講演を終えて早々に特急スーパー北斗に飛び乗り、北斗市(函館の隣)の本社に戻りました。冬は飛行機の運行がまったくあてにならず、3時間半の列車移動は相当な負担です。
しかし、単行本を往復でちょうど一冊、読破できる時間です。
今回は直木賞作品、東野圭吾の「分身」を…さすが直木賞…
さて、今夜も少し遅くなりましたが悩みの相談メールが来ています。
悩める人々の事を思うと多少、疲れていても…
ファースの家