日本から某コンサルタント会社と契約しているという中国人がやって来る。
いまさら、中国通のコンサルタントとお会いしても仕様がないが、さる知人のご紹介とあれば、致し方ありません。
彼は北京の大学を出ている秀才ということだが、年齢的には丁度文化大革命の世代というのを情報として聞いていたし、しかも党員でもあるということなので、なんで日本にいるのか知らないけれど、まずは会ってみることにしましょうか。
空港に迎えにいくと、くだんの知人のコンサルタント会社の一員と一緒にCさんという中国人が同行していた。
ホテルにチェックインした後、事務所で最近の上海事情や、業界の話などをしていたのだが、なにせい、北京の話になると、すぐに、
「私は○○局の局長を知っています」だの、
「私の段取りならば、すぐにでも開発区の親分に会えます。」
などと連発するので、おいらも駐在のAも、いささか食傷気味になってしまう。
はいはい。そんくらいのレベルの方達は、私でも充分にお会いできますよ。残念ながら。
これがまた、同行のコンサルタント氏が大仰に驚いて、「いやあ、Cさんはさすがに顔が広い。」なーんて言うもんだから、こちらのC氏も小鼻が膨らんでしまっている。
ま、頼まれた義理もあるので、数社をご紹介し、皆さんでお食事と相成り、和やかななかにも、さすがはコンサル会社のシニアクラスともなれば、ご同席の皆さんもつながりをつけておこうと、いろいろな話を持ち出し、お二方とも、いたくご満悦のご様子。
当たり前のように、ご臨席の日本人数人と次の店に行くことになったんですが、そこで一悶着。
皆さんも、すっかり前のレストランで白酒が入ってしまって、大分酔っていたのは仕方がありません。ひとしきり、数少ない日本の歌を歌いきったあとは、お嬢さん達とボディコミュニケーションに入っていたのですが、くだんのC氏も例外ではなく、すっかり酔いが回っているようで、中国の歌を歌い始めました。これがなかなかはりのある声で上手なもんだから、皆さんやんやの喝采。
そのうち・・・・調子に乗っちゃったんでしょうねえ・・・。
少なくとも僕とAは中国語を解すのですが、他の方々はからっきし。通訳もいるので、覚える気もない方々だったのが災いしたのか。 C氏は数曲歌った末に“人民解放軍”の歌を歌い始めてしまったんです。
♪日本人が来た!さあ、殺せ!・・・っていう、あれです。
格段、右翼、愛国者というわけでもない僕とAは、まあ、まずいな・・・・と思いつつも、黙って聞いていたんだけれど、こんな歌を歌われているにもかかわらず、わが国の団塊の諸君は(年上なのにすいません)、
「Cさん上手上手。素晴しい!」なんて拍手をしています。
女の子達もこの様子を見て、「きゃーっ!」なんて大喜びしています。
この瞬間!
すいません、私ここが限界ですわ。
Aと二人で黙って席をたち、その場をあとにしました。
戦争云々の是非を議論するつもりはないけれど、目の前で国旗を燃やされたような侮辱を受けて、へらへら笑っていられるような、腐った日本人とは一緒にいたくありませんから。
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