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【Vo.35】家庭保育支援のすすめ

 長年幼児教育に関わっている音楽家の松居和氏は、幼児と触れあってきた体験から、「4歳児こそ一番完成された人間である」と主張されています。それは、 幼児は皆、諸宗教が理想としてきた悟りの境地である「絶対的に信じ、委ねる」という心を持ち、幸せで楽しそうだからだそうです。

 大人や親は自分を絶対的に信じ、頼り、しかし一人では何もできない幼児に触れ、育てることを通じて忍耐心や親ごころが養なわれ、自分の中に潜んでいる 「善性」が引き出されて善い人になってゆくのだといいます。確かに、多くの子供を育てたお母さんに悪い人はいませんし、円満な人格の人が多いのは事実です。

 子育てを通じて親ごころが育ち、人間としてより善き人になり、成熟してゆく。人は長年にわたって、こうした営みを続けてきました。とすれば、今政府が推進している「子育ての外注化」は家庭や社会から親ごころを喪失させ、善き人善き社会の土台を崩し、自分勝手で争いが絶えない殺伐とした社会をつくり出す愚策以外の何物でもないことになります。

 たとえば、ゼロ歳児保育や待機児童0を目指した保育所整備が進められていますが、そこには莫大な税金が投入されています。それはある意味、大きな矛盾を生み出しています。なぜなら、子供を預け、子育てを外注している家庭には事実上多額の税金が投入され(一説では東京の公立保育所ではゼロ歳児一人当たり毎月50万円の税金が投入されている)、自宅で子育てをしている家庭にはそうした助成はないからです。

 これはおかしな話です。むしろ逆に、幼児(特に三歳児まで)を抱えるお母さんが働かなくて済むように、自宅で子育てをする家庭にこそ直接的な経済支援を行い、家庭保育を促して家庭基盤を強化することが、よりよき社会や国をつくる礎になるのではないでしょうか。
(N)

【今週の家族川柳】

 家族待つ 被災地に向け 帰省ラッシュ

「もちになれ」 粘り強さを 願う親

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【Vol.34】幸せは家族とともに

 東日本大震災の後、初めてのクリスマスを迎える。石巻市の大川小学校には、善意の方から送られたクリスマスツリーが被災した校舎の中に飾られている。ソーラーパネルにつながれ、暗くなると優しく灯る。また、寄贈された母子像には、赤いマフラーもそっと巻かれていた。

 石巻市と対照的だったのは、釜石市の鵜住居(うのすまい)小学校と、すぐ隣の釜石東中学校。釜石市では学校管理下の小中学生の犠牲者はゼロだった。「てんでんこ」という言い伝えがあり、子供たちは見事に大津波から逃げ切った。

 群馬大学の片田敏孝教授が釜石市の要請を受けて、学校教育の中で「防災」を徹底的に教育し訓練してきた。今回の地震直後、小学生と中学生は自らすぐさま 校庭に集まり、中学生は小学生の手を引いて第3避難所まで逃げ続けた。途中、後方の生徒が津波に追いつかれそうになり、自分の判断で山に逃げた。ある中学 生は、急な坂を小学生をおぶって逃げた。大人たちは感心した。

 あるお婆ちゃんは、かつて防災訓練中、「私はもう歳だから津波が来たら死んだっていいんだ。」と言っていたという。そのお婆ちゃんをどう避難させるか、 片田教授は悩んだ。そして言った。「子どもがお婆ちゃんを助けに来ますよ。その子供も死にますよ。」その言葉でやっと動いた。

 学校も地域も日本も固い絆で結ばれている。そして今年ほど、家族の絆を考えさせられた年はなかっただろう。全ての方々に伝えたい。「家族と居られる当たり前が幸せなんです。」

 あなたに、メリークリスマス!(K)

【今週の家族川柳】

 「イブだから」 妻の手握り すまし顔

 パパサンタ 恐怖の靴下 数多し

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【Vol.33】クリスマスは家族で過ごそう!

 クリスマス・イブの夜。強欲で冷徹な高利貸しのスクルージは、

 その夜も冷え切った暗い事務所で一日の売上を数え終えてから、自宅に戻って眠りにつこうとしていた。そこに現れたのが今は亡き共同経営者マーレイの亡霊。物欲にまみれた人間の、あの世での苦痛を訴える。その後に訪れる過去、現在、未来の精霊に導かれ、スクルージは自らの孤独な人生を見せられ、死の恐怖も味わう。そこで初めて自分の醜さに涙を流し、貧しくても愛に満ちた家庭が、いかに幸福なのかを悟る。

 この季節になると思い出すチャールズ・ディケンズの物語『クリスマス・キャロル』。生まれ変わったスクルージは、親子兄弟、親族がいたわり支え合う家庭こそ神様からの最高の贈り物だとでもいうかのように、行き交う人々に笑顔であいさつを交わし合う。「メリー・クリスマス」。

 今年も、この話を子供たちに語って聞かせようか、それとも映画を一緒に観ようかな。聖なる夜は家族一緒に過ごそう。(R)

【今週の家族川柳】

 星降る夜 月の輪みつめる 家族の輪

 クリスマス 今年は娘の ケーキデビュー
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【Vol.32】若者たちが安心できる暖かな居場所

 12月1日は世界エイズデーでした。

 今年は、初めてエイズの症例が報告されてから30年になりますが、日本は先進国の中で唯一、HIV感染者・エイズ患者が増えている事はご存知ですか?

 その世界エイズデーを前に、NHKで「インスタントセックス~さみしさを埋める若者たち~」というタイトルの番組が放映されました。

 番組の前半では、ごく普通の小中学生までもが妊娠や性感染症にかかっているという現実に強い危機感を覚える産婦人科医が登場。病院で待っているだけではなく若者が遊び歩く夜の街に自ら出向き、無料のエイズ検査を進めながら、安易な性行為の怖さを日々訴え続ける姿。頭が下がる思いがしました。

 後半に登場するのは、夜の渋谷で一人で悩んだり苦しんだりしている女の子を救いたいと声をかけ続けているNPOの女性代表。そこに映し出されていたのは、家族や学校・職場など社会の土台が壊れ、時には家庭での虐待、時には学校でのいじめの体験から自分の居場所を持てず、そのさみしさを埋めようと刹那的なつながりを求めて街を漂流している若者たちの姿。

「インスタント・セックス」という造語がつくられる程、若者の性倫理が乱れ、さみしさを埋めるために社会を漂流している現実を垣間見ました。

 若者の性倫理が乱れる背景にはさまざまな要因が考えられますが、親子の会話の頻度など家庭環境が大きく影響を与えている事を示すデータも発表されています。

 ファミリー・プロミスの輪を通して、若者たちが安心していられる暖かな居場所を家庭や社会の中につくってあげたい、そんな気持ちになりました。(T.Y)

【今週の家族川柳】

 予約して ふるさと想う 青春切符

 受験生 家族みんなが 応援団

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【Vol.31】こころ温まるいい話

「母は81歳。3年前に認知症の症状が出始め、近所の老人ホームで暮らしている。

 日付を忘れてしまったりすることもある母だが、私が相談したり悩みを打ち明けたりすると、急に背筋が伸びてしっかりした感じになる。そして、温かく励ましてくれる。

 そんな母に話を聞いてもらいながら、つい私は涙してしまう。私は51歳。こんな年になっても、やっぱり甘えん坊の末っ子で、母が恋しいのだ。

 先日、母を買い物に連れて行った時のこと。帰りに母が「ふらつく」と言って私の手を取った。久しぶりにつないだ母の手はか細く、とても小さく感じた。

 北風のせいで冷たかった。でも、私の心は温かくなった。いつまでもあるいていたいと思った。

 幸い母はまだまだ元気だ。このまま。ずっと長生きしてほしい。私の話をこれからも聞いてね。」(新聞投稿より)


【今週の家族川柳】

 一部屋で 家族の笑い ふゆごたつ

 マフラーで 母のぬくもり 身にしみる

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