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「ルポ 貧困大国 アメリカ」 著(堤 未果) 岩波新書

2008年07月09日 | Media TV/Cinema/Book
先日間違って同じ本を3冊買った。その際に一緒に注文した本がこの本。
堤さんについてはアメリカ社会を記した著書があることはどこかのblogで読んで知っていた。
貧困大国アメリカのビジネスシステム amazon.com は実に素晴らしい(もちろん皮肉も含んでいるが)
これまでの購入履歴でなく チェック履歴から この本を薦めますと通知が来る。
これが実にくすぐられるのである。(笑)

・・・で貧困大国アメリカだが・・・・

問題の根幹は新自由主義いきすぎた民営化。
公営に対する民営化=privatization 日本語では民営化と言うよりも私有化という言葉が感覚的に近いのでは。
ハリケーン災害でもFEMAが民営化された後に大惨事となっている。
民営化は儲けるために行うのだ。
仮に100億円予算があるなら、そのなかでいかに経費を削減するかが大切になるのだ。

格差=新自由主義の本質。
医療保険も日本のような制度ではない。
虫垂炎(盲腸)で1日入院し請求額が130万円。日本では10万円もしないだろう。
会社で保険料を高額支払い、大病を患う。会社は医療費を払いたくなので、復帰を拒む。
病気で医療費を支払うためにローンを組む。職場復帰ができない。
そのまま働けずに生活保護になっていく層が多い。

教育の民営化。
競争原理を持ち出す。日本でも学力テストが復活した。
貧しい家庭の多い学校は成績も下がる。
大学への学費を出す条件で軍への入隊リクルートが構造的に行われる。
まさか自分がすぐに戦場へ送り出されるとは思わずに。
帰国しPTSDとなる。仕事も出来ず、医療費も払えない。ホームレスになるしかない。
何のため大学進学したのか分からない。

不法移民も入隊を条件にアメリカ国籍を賦与する法案が成立したようだ。
国籍を取得するために、彼らは優秀な軍人になるようだ。
アメリカ社会で堂々と生きていくパスポートを手にしたと思っているからだ。

そして最終章 民営化された戦争 は圧巻。
トラック運転手など直接戦闘行為に関係しない職を派遣会社が全世界から集めている。確かに貧しい国で低賃金で働くよりは条件がよい。ただし、イラクで事故で死亡しても(兵士ではないので戦死とは言わない)責任はとれない、病気になっても同様。(と勤務し白血病になった男性の悲惨な例が挙げられている)
さらには民間の兵士訓練および斡旋会社があるのだ。
これも国の軍隊ではないので死んでも、アメリカの公表する戦死者には該当しない。

コイズミ・タケナカの叫んでいたミンエー化とは実は郵政でも何でもなく、教育と軍を民営化したかったのだろう。自衛隊を庁から省へと昇格させた理由もこれでしっくりくる。
アベの教育基本法改悪・・・

本を読むとこの悲惨な状況が他国の話ではなく、日本の数年後の世界ではないかと戦慄を覚える。

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2 Comments

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読まれましたか (kaetzchen)
2008-07-13 15:40:33
この本,とっても良い本です.私からも推薦します.(^_^)/
是非 ベストセラーに (なかまた)
2008-07-14 11:48:40
みんなでこの本読んでベストセラーにすると良いのでは・・・そう高い本でもないし。
大手新聞社など日曜日の読書欄や書評で紹介されているんですかね、この本は。

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