フェアリーフライ

毎日テレビを見て、ときどき感想を書いています。

『笑の大学』

2005年06月02日 | 映画
レンタルビデオにて。三谷幸喜の舞台劇の映画化。取調室の検閲官と作家の二人のやりとりは、舞台っぽくてワクワクします。グルグルまわるカメラ、ああ星護監督の映像は素敵です。一見意地悪そうで融通がきかない、真面目で執拗で一生懸命すぎて滑稽、根はいい奴で真剣に話せば分かる、そんな役所広司がとてもいい。その世界を根底からひっくり返すようなダイナミズムは無いんだけど、ほのぼのするとこが魅力です。毒よりも優しさが上回っていて、中盤はやや眠くなりました。昭和15年、戦渦は広がっていったんだな。笑えるときには笑っておこう。しんみりと端正な余韻でした。