樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

世界に衝撃を与えた鳥の写真

2019年11月14日 | 野鳥
前回の記事もその一つですが、鳥の写真が世界に大きな衝撃を与えることがあります。今回ご紹介するのは「ハゲワシと少女」という写真。
著作権があるので写真集(日経ナショナルジオグラフィック社『ピュリツァー賞受賞写真全記録』)の1ページという形でしか紹介できませんが、下の写真は1994年のピュリツァー賞(特集部門)を受賞しました。



撮影したのは南アフリカの報道写真家、ケビン・カーター。1993年、長引く内戦と飢饉にあえぐスーダンに赴き、飢えによる衰弱でうずくまる小さな女の子と、それを狙って舞い降りてきたハゲワシを撮影したのです。この衝撃的な写真はニューヨークタイムズで発表され、世界から注目を浴びました。
ところが、「写真を撮る前に少女を助けるべきだ」という非難が巻き起こります。実際には2~3枚撮った後ハゲワシを追い払ったのですが、「助けずにシャッターを押すのはハゲワシと同じだ」などバッシングがエスカレート。それが理由かどうか定かではありませんが、ニューヨークでの授賞式に出席して帰国した後、カーターは自殺します。
この写真はスーダンの惨状を世界に伝えただけでなく、報道写真の宿命ともいえる「撮影か、人命救助か」というテーマの象徴になりました。
鳥の写真が社会に衝撃を与え、戦争を拡大させたり、人を自殺に追いやることもあるわけです。もちろん、その責任は鳥にではなく、すべて人間にあるのですが…。
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2 コメント

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Unknown (kazuyoo60)
2019-11-14 08:49:52
報道写真の宿命ですね。先に助けたら、ごもっともですが、数枚の余裕があると判断されたのでしょう。自殺とは痛ましい結果です。
テレビでマンスリーサポートを見て、毎月引落での寄付を続けています。僅かですが、かなり経ちます。
kazuyo様 (fagus06)
2019-11-15 18:01:29
そうですか、あのユニセフのマンスリーサポートを以前から続けておられるのですね。敬服します。
特にアフリカに支援を必要としている人が多いようですが、遠い国なのでなかなか簡単にはできないですね。
撮影か、救助か、については他にも有名な写真があったと思いますが、鳥と人間というのはこれだけだと思います。

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