映画と音楽そして旅

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(シネマ雑記帳) (60) 「眼下の敵」

2006-01-18 07:15:02 | 映画
 「男たちの大和」に触発されたのかも判りませんが、最近は戦争ものをほとんど観ない私が珍しくレンタルしたのが表題のDVDです。といっても実はテレビで一度観た映画なのですが、凄く印象的だったのでもう一度観る事にしました。この映画は第二次大戦中のアメリカ海軍の駆逐艦と、ドイツ海軍の潜水艦‥Uボートとの息のつまりそうな死闘を描いた作品です。
 前は商船の船長だったという新任の駆逐艦の艦長()ロバート、ミッチャム)と、実戦経験を積んだ口うるさい古参士官たち‥やがてこの駆逐艦はUボートの潜望鏡に捉えられ魚雷が駆逐艦の至近距離に! その時この新米艦長が出した命令は‥
 暗い海底でじっと我慢して音なしの構えのUボート‥高水圧による水漏れ、酸素欠乏‥言い知れぬ不安と恐怖で取り乱す水兵たち‥乗員を落ち着かせると共に、最後の決戦を覚悟したUボ-ト艦長は歌うことを命じます。
 それも好戦的な軍歌ではなく「乾杯だ 人生に この命ある限り‥」とか、「ローレライに心奪われて‥」とか、なにか楽しそうな歌ばかり歌わせます。
 その歌声が終わったとき駆逐艦対Uボートの、生死を賭けての死闘が始まります。この二人の艦長の勇気と決断にはほんとに尊敬して仕舞いますね。
 戦争は残酷なものですが個人的には戦争で二人の子供を死なせて、ヒトラーや戦争が嫌いで、部下のナチス賛美的な言動には顔をしかめたりする、クルト・ユンゲルスのUボート艦長はとても人間的な味がしました。
 ロバート・ミッチャムは「帰らざる河」以来のお目見えですが、どちらか言うと優しい、たよりなーいイメージの彼も、しつかりと演技してくれはりました。
 一個人としては何の恨みも憎しみのないもの同士が、争うという悲劇はいつになったら終わるのだろうか‥などと考えるこの頃です。

 


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