映画と音楽そして旅

主に懐かしい映画や音楽について…
時には新しい映画も…

((シネマ雑記帳)(76 )アメリカ映画 「戦争と平和」

2006-03-12 16:44:18 | 映画
 トルストイ‥名前だけで一歩引いて今まで素通りしてましたが、我が憧れのオードリー・ヘップバーンの作品なので、そう飛ばす訳にいかず観ることにました。世界最強のナポレオン軍のロシア侵攻作戦を背景として、人間としての生き方を問いかけた壮大なドラマでした。このあたりは南北戦争を軸として南部に生きた女性の生き方を描いた、名作の「風と共に去りぬ」を想起するようなスケールの大きい物語でした。
 ナターシャ(A・ヘップバーン)は、自らを「恋多き女 どこへもお嫁には行かない‥」と公言している伯爵家の令嬢です。彼女と親しいピエール(ヘンリーフオンダ)も伯爵家を継いだばかりの青年貴族、彼の友人アンドレイ公爵(メル・ファラー)は折から始まったフランスの侵攻から、祖国を守るために前線へ赴きます。
 この三人を中心としてストリーは展開して行きますが、なんといっても見せ場は戦闘場面です。イタリア北部で本物のイタリア軍の兵隊が、エキストラで出演して空前のスケールで撮影されたと云う映像は迫力満点でした。
 特にナポレオンがモスクワに侵攻したのに、軍も市民も立ち去って無人の首都で、イラつきながら「熊のように」室内を歩き廻る場面は、「史実」か「伝説」かは知りませんが、なにか想像の通りで笑えました。   (続く)


 

〔信濃路紀行)「さらば日本アルプス!」

2006-03-12 00:21:53 | 旅 おでかけ
 善光寺の参詣を済ませて帰途につきましたが、昨日は雨模様のため見えなかった日本アルプスが姿を見せました。急峻な白銀の峰が連なる北アルプスなどは、ワクワクするような魅惑を持って迫ってくるようです。
 私も二十代は旅をしても関西周辺ばかりで、当時から便利よく行けた南紀や四国とか北陸が中心で、中年以降になってから松本や白樺湖とか浅間山や八ヶ岳山麓、それに長野県最南端の南信濃村とかは行った記憶があります。
 中央高速が出来てから距離感もぐっと縮まったし、上高地とか白馬山麓へも行ってみたいですね。
 冒頭に「信濃路」と云う言葉にノスタルジアを感じる‥と云いましたが、私の少年時代の歌に「高原の旅愁」と云う歌がありました。
 <昔の夢の懐かしく 尋ね来たりし信濃路の 
  山よ小川よまた森よ 姿昔に変わらねど ‥>
 私が今でもよくは知らない「信州」と云う土地に、ふるさとへ帰ったような親しみを感じるのは、この歌のイメージから何かを感じるからかな‥とも思います。
 
 それにもう一つ思い当たることがあるのです。それは我が家で「廃棄物」寸前の状態の古本の中に「日本地理大系」と云うのがあるのです。
 小学生から中学生の頃その本の中の「中部編」が一番のお気に入りで、特に中部山岳地帯‥長野、岐阜あたりに興味を持ち、薄汚れるまで読みまくった記憶が甦ってきました。昭和初期の出版ですから現在から見ると、内容はかなり時代ズレしていると思います。それでも乱開発などで消えた古い自然や風景が、この本には残っているかも知れなません。
 この本をまた後で数十年ぶりに、一度開いてみようかな‥と思いつくと、少年時代の世界に戻るれようでなにか期待感にワクワクして来ました。例えば戦後の電源開発などでダムの底に沈んだ山村や、現在は世界遺産として登録されている白川村の昭和初期時点の風景とか‥ひょっとしたら貴重な写真や資料が発見できるかも‥
 もしかして、なんらかの成果があればいいがな‥と思います。