自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★北陸の冬の備え、雪吊りの心構え

2022年12月08日 | ⇒ニュース走査

   北陸に住む者にとって、冬の備えが少なくとも2つある。まずは自家用車のノーマルタイヤからスノータイヤへの交換だ。積雪で路面がアイスバーン(凍結)状態になると交通事故のもとになる。もう一つが民家の庭木の雪吊り。北陸の雪はパウダースノーではなく、湿気を含んで重い。雪の重みで庭木の枝が折れる。金沢の兼六園では毎年11月1日に雪吊りを施し、民家では12月から始まる。

   きのう我が家の雪吊り作業を行った。素人ではできない仕事なので、造園業者に依頼している。雪吊りには木の種類や形状、枝ぶりによって実に11種もの技法がある。庭木に雪が積もりると、「雪圧」「雪倒」「雪折れ」「雪曲」と言って、樹木の形状によってさまざま雪害が起きる。樹木の姿を見てプロは「雪吊り」「雪棚」「雪囲い」などの手法の判断をする。

   雪吊りで有名なのは「りんご吊り」=写真・上=。五葉松などの高木に施される。マツの木の横に孟宗竹の芯(しん)柱を立てて、柱の先頭から縄をたらして枝を吊る。パラソル状になっていることろがアートではある。「りんご吊り」の名称については、金沢では江戸時代から実のなる木の一つとしてリンゴの木があった。果実がたわわに実ると枝が折れるので、補強するため同様な手法を用いていた。

   低木に施される雪吊りが「竹又吊り」=写真・中=。ツツジの木に竹を3本、等間隔に立てて上部で結んだ縄を下げて吊る。庭職人の親方から聞いた話だ。秋ごろに庭木の枝葉を剪定してもらっているが、ベテランの職人は庭木への積雪をイメージ(意識)して、剪定を行うという話だった。このために強く刈り込みを施すこともある。ゆるく刈り込みをすると、それだけ枝が不必要に伸び、雪害の要因にもなる。庭木本来の美しい形状を保つために、常に雪のことを配慮している。

   ムクゲの木に施されている「しぼり」=写真・下=は低木の枝を全て上に集め、縄で結ぶ。大雪になると枝がボキボキと折れる。「備えあれば憂いなし」の心構えで、暖冬予報であっても雪吊りをする。雪つりは年末の恒例行事でもあり、これをやらないと気持ちのけじめがつかない。北陸に住む者の心構えではある。

⇒8日(木)夜・金沢の天気    くもり

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☆FIFAワールドカップ日本惜敗 メディア報道あれこれ

2022年12月07日 | ⇒メディア時評

   FIFAワールドカップ・カタール大会トーナメント戦での日本戦の報道を見ていて、一番悔しい思いをしたのは新聞メディアではないだろうかと憶測した。何しろ、クロアチア戦は日本時間の6日深夜の戦いだったが、締め切りを延長すればなんとか6日付の朝刊に対戦結果を掲載できた。しかし、PK戦にまでもつれ込んだために締め切り時間に間に合わず、ひと晩明けたけさの朝刊で各社が一斉に報じることなった=写真=。

   もちろん、きのうは夕刊での記事掲載もあったが、夕刊の購読世帯数は少なく、大手紙の場合は夕刊を発行していない地域エリアもある。そのため、きょうの朝刊で本編掲載のような紙面づくりをせざるを得なかった。

   スペイン戦は日本時間で今月2日午前4時にキックオフ、終了は午前5時53分だった。この時間は朝刊配達の時間でもあり、最初から結果の掲載は見送ったのだろう。そしてクロアチア戦は6日午前0時にキックオフ。通常の試合ならば、前後半それぞれ45分、ハーフタイムの15分を含めて午前1時45分には試合は終わる。これだったら紙面に間に合う。

   ところが、トーナメント戦では必ず勝敗をつけるルールがある。今回は延長戦で前後半各15分の試合が行われ、それでも決着がつかずPK戦で勝敗をつけことになった。6日付の地元紙の朝刊は「日本1-1で延長へ」と伝えている。逆算すれば、午前1時50分ごろまで締め切りを待ったが、延長戦となってはこれ以上は待てないと判断したのだろう。結局、クロアチア戦の終了は午前2時43分だった。新聞社の周辺のごく一部地域でしか結果を朝刊に掲載できなかったのではないか。新聞メディアの限界がここにある。 

   一方で、数字を稼いだのはテレビ局だった。ロイター通信Web版(6日付)によると、6日未明にフジテレビが中継したクロアチア戦の平均世帯視聴率は関東地区で34.6%、関西地区で33.1%だったことが、ビデオリサーチの調査(速報値)で分かった。瞬間最高視聴率は関東が38.3%、関西が36.8%だった。2日早朝に同じくフジテレビが生中継したスペイン戦は、午前5時から午前6時10分までの日本が逆転した試合後半中心の平均世帯視聴率は28.7%だった。

   ネット中継も数字を稼いだ。全64試合を日本で無料生中継しているテレビ朝日系のABEMAでは、ドイツ戦の視聴者数が1000万人、コスタリカ戦は1400万人、スペイン戦は1700万人、そしてクロアチア戦は延長前半時点で2000万人を突破した(6日付・日刊スポーツWeb版)。

   新聞、テレビ、ネットの特性がFIFAワールドカップを通じて浮き出た。新聞メディアが時代遅れと言っている訳ではない。新聞は試合の多様な解説記事を掲載している。テレビにもネットにも追随できないコンテンツではある。

⇒7日(水)夜・金沢の天気    くもり

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★あの「イカキング」と「能登ワイン」のテロワール

2022年12月06日 | ⇒トレンド探査

   FIFAワールドカップ・カタール大会で日本は決勝トーナメント一回戦で、日本はクロアチアと1-1で突入したPK戦の末に敗れ、8強入りはならなかった。強豪のドイツとスペインを破って決勝トーナメントに進出しており、「日本サッカー」を世界に印象付けたのではないだろうか。そして、敗れたものの選手たち、日本のサポーターはこみを拾い、さりげなく去った。「ジャパニーズ・スタンダード」「これが日本の文化か」と世界は称賛している。

   前回の続き。農耕儀礼「田の神さま」の見学を終えて、せっかく奥能登に来たので、いっしょに訪れた仲間たち3人と新名所を巡った。近場の海岸沿いにある、あの「イカキング」を見に行った=写真・上=。スルメイカの巨大なモニュメントは日本海のスルメイカの水揚げ拠点である能登町小木にある。これまで国内だけでなく海外のテレビ番組でも繰り返し紹介された効果もあり、観光交流センター「イカの駅つくモール」には去年4月設置からことし7月までに16万4千人が来場、うち45%の来場者がイカキングがお目当てだったことがアンケート調査で分かった(能登町役場公式サイト「 能登町イカキング効果算出プロジェクト報告資料」)。

   今回訪れたのは月曜日ということもあり、来場者は少なかったが、親子連れが楽しそうに眺めていた。また、グローバルメディアのBBCもニュースとして取り上げた効果か、インバウンド観光客も面白そうに撮影していた。欧米ではタコやイカはデビルフィッシュ(Devilfish)、「悪魔の魚」にたとえられ、巨大化したタコやイカと闘うアメリカ映画もある。スルメイカの巨大モニュメントそのものが、欧米では「絵になる」のだろう。

   次に訪れたのは穴水町にある「能登ワイン」。2006年にワインづくり始め、ワイナリーを囲むようにブドウ畑が広がる。畑には白い殻がまかれている。この辺り一帯は赤土(酸性土壌)で、ブドウ畑に適さないと言われてきた。そこで、穴水湾で養殖されるカキの殻を天日干しにしてブドウ畑に入れることで土壌が中和され、ミネラルが豊富な水はけのよい畑となり、良質なブドウの栽培に成功している。まさに能登ワインの「テロワール」(産地特性)と言える。

   その土地と合ったのが日本固有のブドウといわれるヤマソーヴィニヨン。ここでは国内のヤマソーヴィヨンの半数近くを栽培している。このヤマソーヴィニヨンをオーク樽で6ヵ月間貯蔵し熟成させたのが、赤ワインのブランド『心の雫(しずく)』=写真・下=。素朴な深みと優しさがあって、能登をイメージさせるワインでもある。
 
   説明してくれたワイナリーのスタッフがこのような話しをしてくれた。「日本ワインと国産ワインの違いをご存知でしょうか」と。日本ワインはブドウも醸造も日本で造られたワインのこと。国産ワインは醸造は国内だが、ブドウは輸入されたもの。その意味では、能登ワインは日本ワインの醸造に地道に取り組んでいると言える。
 
⇒6日(火)午後・金沢の天気   あめ
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☆田の神にもてなしを演じる「奥能登のあえのこと」

2022年12月05日 | ⇒トピック往来

   能登半島の北部、奥能登で伝承される農耕儀礼「田の神さま」がきょう各農家で営まれた。この行事は2009年のユネスコ無形文化遺産で、「奥能登のあえのこと」として登録されている。「あえ」は「饗」、「こと」は「祭事」の意で饗応する祭事を指す。

   一つの行事なのに、2つの呼び方がある。地元の人はこの行事のことを、「タンカミサン(田の神さま)」と言う。かつて、この地の伝統行事を取材に訪れた民俗学者の柳田国男が一部地域で称されていた「あえのこと」を論文などで紹介し、それが1977年に国の重要無形民俗文化財に、そしてユネスコ無形文化遺産の登録名称になった。もともとこの農耕儀礼には正式な名称というものがなかった。

   能登町の柳田植物公園内にある茅葺の古民家「合鹿庵(ごうろくあん)」では毎年公開で儀礼を行っていて、今回40人余りが見学に訪れていた。新型コロナウイルスの感染拡大もあり、人数に制限を設けたようだ。

   田の神はそれぞれの農家の田んぼに宿る神であり、農家によって田の神さまにまつわる言い伝えが異なる。夫婦二神、あるいは独神の場合もある。共通していることは、目が不自由なこと。働き過ぎで眼精疲労がたたって失明した、あるいは稲穂で目を突いてしまったなど諸説がある。

   目が不自由であるがゆえに、農家の人たちはその障がいに配慮して田の神に接する。座敷に案内する際に段差がある場合は介添えをし、供えた料理を一つ一つ口頭で丁寧に説明する。演じる家の主(あるじ)たちは、どうすれば田の神に満足いただけるもてなしができるかそれぞれに工夫を凝らしながら、独り芝居を演じる。

   「能登はやさしや土までも」と江戸時代の文献にも出てくる言葉がある。この農耕儀礼は健常者のちょっとした気遣いと行動で、障害者と共生する場を創ることができることを教えてくれる。「もてなし(ホスピタリティー)」や「分け隔てのない便益(ユニバーサルサービス)」の原点がここにあるのではないかと考える。

(※写真は能登町「合鹿庵」で執り行われた農耕儀礼「あえのこと」行事。田の神にもてなしを演じる中正道さん)

⇒5日(月)夜・金沢の天気    くもり

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★團十郎の襲名酒の誉 農口杜氏の人生に酔う

2022年12月04日 | ⇒ドキュメント回廊

   今月で御年90歳、顔がつやつやしている。「酒蔵の階段の昇り降りが健康の素」と笑う。石川県小松市の造り酒屋で杜氏として蔵人たちを指導する農口尚彦さんは国が卓越した技能者と選定している「現代の名工」であり、日本酒ファンからは「酒造りの神様」と呼ばれる。「のど越しのキレと含み香、果実味がある軽やかな酒。そんな酒は和食はもとより洋食に合う。食中酒やね」。理路整然とした言葉運びに圧倒される。農口杜氏の山廃仕込み無濾過生原酒にはすでに銀座、パリ、ニューヨークなど世界中にファンがいる。

   きのう醸造所「農口尚彦研究所」を訪れ、杜氏が特別に造った酒を楽しませてもらった。そのブランド名は「十三代目市川團十郎白猿襲名披露 特別Ver」。歌舞伎俳優の市川海老蔵改め十三代市川團十郎白猿の襲名を記念した公式の日本酒だ。特別バージョンというのも、4年前から造りためた未発売の酒をブレンドしたもの。これまでの日本酒のイメージを超えた華やかな味わいだ。農口杜氏から「ブルゴーニュワインのロマネ・コンティをイメージして造った」と説明があった。低温で熟成させるため新鮮な香りがする。500本限定の特別Ver。御年90歳の杜氏のさらなる挑戦でもある。

   それにしても、十三代目市川團十郎白猿と結びつく、どのような縁があったのか。小松市の安宅海岸は「安宅の関」で知られる。源義経が都落ちして平泉に向かうとき、武蔵坊弁慶が杖で義経を叩いて検問をくぐり抜けたというこの地の伝説は、十三代目市川團十郎白猿のお家芸の歌舞伎十八番『勧進帳』として演じられる。来年3月には、襲名披露の巡業が小松市の「こまつ芸術劇うらら」である。うららは襲名を機に「小松市團十郎芸術劇場うらら」に改称されることも決まっている。こうした縁から襲名を記念した公式の日本酒を農口杜氏が造ることになった。

   先日、知り合いから写真を送ってもらった。東京の歌舞伎座の前では農口尚彦研究所の酒樽が積まれている=写真=。農口の「の」の字がデザインされた酒樽。「歴史がある市川家の襲名記念の酒を造れるのは光栄です。さらに、世界に通じる酒を造りたいと思いこの歳になって頑張っております」。まさに、酒造りのエンドレスな人生。ちなみに、「研究所」の名称は、この農口杜氏の技と発想を若い人たちに学んでもらいたいとの思いから付けられたそうだ。

⇒4日(日)午前・金沢の天気   あめ

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☆あられの朝 ドーハの歓喜再び

2022年12月02日 | ⇒メディア時評

   きょうは騒がしい朝を迎えた。何しろ、一時バシャバシャとまるで土砂降りのような音がした。あられだった。登校途中の児童たちは傘を差したまま立ち止まっていた。怖かったのだろう。金沢で初あられ。

   あられが降り始めると、物理学者で人工雪を世界で初めてつくったことで知られる中谷宇吉郎の言葉を思い出す。「雪は天から送られた手紙である」。雪の結晶は空の温度や湿度によりさまざまなカタチに変化する。逆に、地上で雪の結晶を観察すると空の様子が分析できる。まるで、雪は天空から地上に送られてくるメッセージだと。いよいよ雪の季節がやってきた。

   もう一つの騒がしさ。テレビメディアは再び「ドーハの歓喜」だ。サッカーのワールドカップカタール大会。グループEの日本は、第3戦でスペインと対戦し2-1で勝って1次リーグ2勝1敗とし、決勝トーナメントへの進出を決めた。正直な話が、FIFAランキング24位の日本が、7位のスペインに勝てるとは思えなかった。午前4時という試合時間も厳しく、中継番組の視聴はあきらめた。きょう午前7時30分ごろに冒頭の土砂降りのようなあられの降りに目覚めて、寝床でスマホを見て勝利を知った。

   日本はドイツ、スペインを押しのけ、グループ1位で16強に躍り出た。朝からのテレビ番組では、「アジアが、日本サッカーが世界の舞台で戦っていけるということ。大きな自信につながる。うれしい」と、歴史的な一歩を刻んだ森保監督の声が繰り返し流されていた。

   日本は決勝トーナメントの1回戦でグループFの2位のクロアチアと対戦する。試合開始は日本時間で6日午前0時の予定。この時間だったら、なんとか視聴できそうだ。

⇒2日(金)午後・金沢の天気   くもり時々あめ

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★「天然能登寒ぶり」プロジェクト立ち上がる

2022年12月01日 | ⇒メディア時評

   今回は能登寒ブリの話題。能登で水揚げされる天然の寒ブリをブランド化する試みがきょう1日から始まった。能登半島の中ほどにある七尾湾で今朝、水揚げされたうちの1本が第1号の「煌(きらめき)」に選ばれ、金沢港市場での初競りで400万円で競り落とされた。

   「煌」ブランドは、能登などで水揚げされる寒ブリのうち、重さが14㌔以上で傷がなく、鮮度管理が徹底されていることなどが条件となる最高級品で、石川県漁業協同組合が認定する。きょう能登沖の定置網などで水揚げされた522本のうち、審査で1本が認定された。「煌」第1号は重さ15.5㌔で体長94㌢の大物だ。例年、寒ブリは比較的高値がついても15万円から20万円なので、ブランド化によって今回は20倍ほど値が上がったことになる。

   競り落としたのは金沢や能登地方でスーパーを展開する「どんたく」。同社公式サイトによると、金沢の西南部店でお披露目があるというので行ってきた。15㌔の大物だけあって、どっしりした体つき=写真=。店員に「いつさばくのか」と尋ねると、あす2日にさばき、3日に西南部店と七尾市のアスティ店で刺し身や寿司として限定販売するとの返答だった。

   県漁協ではあす2日から、珠洲、能登、七尾、金沢の4ヵ所の市場で「煌」の認定作業を行い、画像や重さなどをインターネットで共有し、電子入札する「共通入札制度」を始める。また、11月6日に解禁されたズワイガニ漁でも、石川県内の雄の加能ガニについてブランド「輝(かがやき)」が初競りで100円で落札されている。雌の香箱ガニも「輝姫」として30万円の最高値が付いた。重量や鮮度、資源管理への積極的な取り組みなどの厳しい認定基準でブランド化が進む。

   海産物だけでなく、農作物のブランド化も各地で進んでいる。ブランド化は、競争力の強化を狙って、他の商品と差別化することを意図した名称やデザインなどを指す。ただ、海産物や農作物は自然条件に左右されるだけに、品質が規格化されにくい。寒ブリの「煌」はきょうは1本しか出なかった。それでも、いったん「天然能登寒ぶり」のプロジェクトを立ち上げた限りは、あすの2本、あさっての3本を求めて地道にブランド化作戦を続けるしかない。

⇒1日(木)夜・金沢の天気    くもり

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