自在コラム

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★金沢市長選結果の考察

2014年10月06日 | ⇒メディア時評
   金沢市の前市長の山野之義氏の辞職に伴う金沢市長選が5日投開票が行われ、山野氏(無所属)が、前市議の升きよみ氏(共産推薦)、前石川県議の石坂修一氏(民主、社民推薦)、前県議の下沢佳充氏(自民、公明推薦)の新人3を押さえ再選を果たした。山野氏が辞職したのは、競輪の場外車券売り場の開設計画への協力を支援者に約束した問題でけじめをつけるため、8月に引責辞職した。山野氏はこれまでの実績について「市民の審判を仰ぐ」とし、立候補した。選挙では、新人3人が山野氏への批判票を集めきれなかったようだ。

   確定票は山野9万3698、下沢3万5924だった。政権与党の自民党と公明党の推薦を受けた候補に圧勝したのだった。さらに投票率は47.03%とこの20年でもっとも高い。それに関連して、面白い現象は同時に行われた県議補選と市議補選にそれぞれ2万5千ほどの無効票(白票など)が出たことだ。つまり、トリプル選挙の相乗効果として市長選の投票率が上がったのではなく、有権者が市長選そのものに高い関心を寄せていたということだろう。

   今回の選挙の論点は、この競輪の場外車券売り場の開設計画への協力という行為が、今回の選挙で批判票にならなかったのか、逆に投票率を上げ、自民ほかの候補に圧勝したのか、だ。これまでの報道によると、山野氏の支援者だったビル管理会社社長との間で昨年3月、名古屋競輪場の場外車券売り場の設置を認めるかのような書面を独断で交わしていたことが判明した。車券売り場計画は立ち消えになったが、8月に入り、市の予算でリサイクル施設を入居させる案を社長側に示していたことも明らかになった。市長が独断で約束した、ととられたことが軽率だったとして山野氏は8月に辞任した。問題発覚時には、支援者との「密約」との報道だったので、汚職を連想させた。しかし、金銭授受の問題が浮上してこなかったことから、陳情に対し首長がサインするといった軽率な、脇の甘い行動だとの流れに変わっていったようだ。

   逆に、これを問題化した自民党石川県連が「山野下ろし」のために競輪の場外車券売り場問題を吹聴したと、政争の具に使ったと一部市民からは見られた。私の身近な人の間でも「山野さんは(自民党に)ハメられたね。かわいそうだ。でも、果たして辞任する必要はあったのだろうか」といった声がささやかれていた。もともと金沢の政治地盤では自民は盤石ではない。むしろ「人柄」だ。きっぱり辞任し出直すと表明したことが、潔い人柄ととられたのだろう。

   山野氏の任期は、公職選挙法の規定により、1期目の残り期間の12月9日までとなり、任期満了の前日から30日以内に再び選挙が行われることになる。むしろ厳しいのは次の選挙だろう。たとえ次回勝っても投票率を維持できなければ信任されたとは言えない。

⇒6日(月)朝・金沢の天気  あめ

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