自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★昆虫をスキャンする

2006年07月10日 | ⇒ランダム書評

 夏といえば昆虫の季節である。金沢大学「角間の里山自然学校」の研究スタッフが、「すごいことできますよ」と見せてくれたのが昆虫写真。ご覧の通り、クワガタの裏と表がくっきりと写っている。まるで、図鑑のようである。さぞかし特殊なカメラ(スリットカメラなど)でと思ったがそうではない。これがなんと、市販のスキャナで撮った画像なのだ。

  スキャナなのでフタをするが、直に載せると虫が潰れてしまうので、フタとガラス面の間に薄手の雑誌など挟んで隙間をつくる。1㌢ほどの大きさならば十分に足の毛まで写るのである。小さなものをこうして撮影できるとなると格段に昆虫への理解も深まる。研究スタッフはさっそく「子どもたちの学習プログラムに取り入れましょう」と意欲満々である。

  電子レンジでつくる「押し花」にも目を見張ったが、スキャナにもこんな得意技があったとは正直驚きである。偶然発見したのではない。ネタ本がある。「養老孟司のデジタル昆虫図鑑」(日経BP社)である。この本では、養老氏がこの撮影方法を作家の山根一眞氏から教わったことを述べている。ひょっとして、「デジタル昆虫撮影」はこの夏のブームになるかもしれない。

  これだとお気に入りの昆虫標本をスキャナで撮って、A1サイズで拡大して研究室や部屋に飾っても、随分と癒されるかもしれない。こうなるデジタルアートと言えるかもしれない。

 ⇒10日(月)夜・金沢の天気  はれ


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