自在コラム

⇒ 日常で観察したことや環境問題、金沢大学での見聞、マスメディアとインターネットについての考察を紹介する宇野文夫のコラム

★正念場、中国の危機対応

2020年02月05日 | ⇒ニュース走査

   新型コロナウイルスの感染が日増しに拡大しているようで不気味さが増す。中国の保健当局は、感染者数は4日までに新たに3887人確認されて2万4324人に、死亡者数も湖北省で新たに65人増えて490人となったと発表した(5日付・NHKニュース)。

   最近は中国から発せられる数字そのものに怪しさを感じる。1日付のこのブログでも試算したように、日本政府はチャーター機3便を武漢市に派遣し邦人565人を帰国させた。そのうち感染者は8人と診断された。感染率は1.4%となる。衛生観念が割とある日本人でこの感染率だ。この感染率を人口1100万人といわれる武漢市の感染者数に落とし込んでみると15万4000人となる。

   ところが、武漢市の感染者数は先月31日に「3215人」と発表されて以来、数字が出ていない。仮にこの数字で計算すると武漢市の感染率は0.029%なのだ。地元の人たちは濃厚接触が日本人と比べ物にならないほど多いだろうから、「3215人」の数値に真実味がないと疑わざるをえない。

   この非常事態に揺れる中、中国のガバナンスにも首をかしげる。報道によると、中国の習近平国家主席ら党最高指導部は3日、ウイルスによる肺炎に関する対策会議を開き、初動対応などに誤りがあったことを認めた。指導部が誤りを認めるのは異例、という。ところが、対応の遅れを認めたのはよいが、その責任を現場組織の幹部たちに押し付けるかのように続々と処分しているようだ。湖北省の党地方幹部や赤十字の関係者ら400人処分したとの報道もある(5日付・東京新聞Web版)。事態がある程度収束してからの処分ならば理解できるが、事態が揺れ動く中での処分はかえって混乱を招くのではないか。

   3月5日には全国人民代表大会(全人代)が北京で開催され、さらに4月上旬とされる習国家主席の国賓訪日も迫ってきた。中国は壮大な夢を持っている。人民元を国際決済通貨として世界に広め、国連本部をニューヨークから北京に持ってくることを、おそらく正夢として望んでいるだろう。今回の危機対応いかんによって、夢は脆くも崩れるのか、あるいは次なるステップへと踏み出すのか、問われるのではないか。

⇒5日(水)朝・金沢の天気     あめ


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