自在コラム

⇒ 日常で観察したことや環境問題、金沢大学での見聞、マスメディアとインターネットについての考察を紹介する宇野文夫のコラム

☆隣国の「あおり運転」

2019年09月02日 | ⇒ニュース走査

   まっすぐに道を走行していて、後ろの車が接近し車間距離を詰めてきたので、注意を喚起するためクラクションを1回鳴らすと、今度は右横に接近して嫌がらせ運転を始めた。もう10年以上も前、北陸自動車道での自らの体験だ。いま問題となっている「あおり運転」である。このあおり運転は隣国との状況と実によく似ていると思う。

    先月2日、日本側が輸出管理上のホワイト国(優遇対象国)から韓国を除外する政令改正を閣議決定した。これを受けて、韓国の文在寅大統領は「賊反荷杖」という韓国語の四字熟語を使って日本批判を展開した。日本語訳では「盗人猛々しい」に相当し、「加害者である日本が、盗っ人たけだけしく、むしろ大きな声で騒ぐ状況は絶対に座視しない」と文氏の発言した(朝日新聞Web版)。

   そもそも、ホワイト国は政府が信頼できる輸出先だと認める国だ。武器や大量破壊兵器、それに関連する資材、兵器の汎用品などについて経産大臣の許可が必要だ。韓国側が認めているように、武器製造に転用可能な戦略物資の違法輸出を摘発した事例が2015年から19年3月までに156件あった(7月12日付・東京新聞HP版)。素直に「改善する」と言えばよいのに、それを歴史と絡めて批判してくるところに韓国側の無理がある。

   先月22日、韓国側は日韓防衛当局間で軍事機密のやりとりを可能にするGSOMIA(軍事情報包括保護協定)を継続せずに破棄すると発表した。翌日23日、駐韓日本大使を呼び、GSOMIA破棄を正式に通告した。さらに、韓国の李洛淵首相が「日本が不当な措置を元に戻せば、GSOMIA破棄を再検討できる」と述べ、ホワイト国除外の撤回を日本側に求めた。安全保障上の合意を輸出管理上の手続きと引き換えにするという発想が理解できない。

   連動するように、韓国軍は25日と26日、島根県の竹島周辺で軍事訓練を行った。これに対してアメリカ国務省は「韓国と日本の最近の意見の対立を考えれば、島での訓練のタイミング、メッセージ、規模の大きさは今の問題を解決するのに生産的ではない」と韓国批判のコメントを出した(8月27日付・NHKニュースWeb版)。もともとは韓国軍による自衛隊機へのレーダー照射問題から始まったが、GSOMIA破棄まで来ると辟易(へきえき)とする。

   こうした隣国のまさに「あおり運転」の今後は外交的にどうなるのだろうか。いわゆるアグレッシブドライビング(速度超過、短い車間、割り込み、頻繁な車線変更、進路妨害など)の精神状態でよく指摘されるのは「衝動制御障害」や「復讐願望」「思考停止」「想像力の欠如」などだ。とくに衝動制御障害は、他人に危害を与える行為に自己抑制が効かない障害だ。このあおり運転の結末は自ら事故を招く、ということになるだろう。これを国家に置き換えたら、空恐ろしい。

   冒頭のあおり運転に遭遇した話の続きだが、最後はクラクションを派手に鳴らしながら猛スピードで去っていった。  

⇒2日(月)朝・金沢の天気     あめ


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