自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★欧州クラスターに付け入る中国の思惑

2020年04月01日 | ⇒ニュース走査

   日本のメディアもさることながら、アメリカやヨーロップのメデアィアは新型コロナウイルスのニュースであふれている。31日付のCNNは、フロリダ州で外出禁止令の中で礼拝を続けた牧師が逮捕されたといった、社会や政治経済の動きを細かに報じている。イギリスBBCのWeb版をチェックすると、国際問題になるようなニュースが掲載されていた。   

  「Coronavirus: Countries reject Chinese-made equipment」(国々は中国製の機器を拒否している)=写真=。記事によると、オランダ保健省は、中国製のマスク60万枚をリコールしたと発表した。マスクは品質認証を受けているにもかかわらず、しっかりと装着できず、フィルターも機能していないと説明している。中国メーカーから直接購入したもので、すでに治療に当たる医療現場に送られていた。

   検査キットについても問題が起きている。スペイン政府は数十万個のウイルス検査キットを中国の企業から購入したが、そのうち60万個近くで正確な検査ができないことが判明した。在スペイン中国領事館は、この検査キットを販売した中国のバイオ関連企業は保健当局から認可を得ていなかったとツイッターで説明した。トルコ政府も、中国企業に注文した検査キットに欠陥のあるものが見つかったと発表した。

  BBCはEU外務・安全保障政策代表がブログで述べたコメントを紹介している。「“China is aggressively pushing the message that, unlike the US, it is a responsible and reliable partner,” he wrote. "Armed with facts, we need to defend Europe against its detractors."」(意訳:「中国は、アメリカとは異なり、責任ある信頼できるパートナーであるというメッセージを盛んに送ってきている」「事実を武器に、中傷者からヨーロッパを守らなくてはならない」)

   感染拡大が続くヨーロッパでは、中国がパンデミックを政治的影響力として使っていると批判が出始めているようだ。

⇒1日(水)午後・金沢の天気    あめ

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