樹木紹介・その9

2007年03月22日 | ミニ知識
 シイタケも凍り付いています。なかなか大きくなりません。採取は4月に入ってからでしょうか?。

 マンサクは花盛りですが・・・・ 他の樹種はつぼみのままです。その中でアセビだけが開花しそうです。
 

 今回はこのアセビ(Pieris japonica (Thunb.) D. Don)を取り上げました。
アセビはツツジ科・アセビ属、一名アセボ、バスイボク。

 常緑低木または小高木で枝分かれ多く枝葉はよく繁り、通常樹高2~3m、胸高直径5~10cmであるが、大きいものは樹高12m、胸高直径25cmに達する。

 枝の頂上に円錐花序をだし、多数の花を付けやや下垂する。花軸には若枝とともに微毛があり、花は白色でつぼ状をなす。とあります。

 
 分布は本州(山形県、宮城県以南)、四国、九州(対馬、屋久島を含む)、中国の暖帯及び温帯に分布する。当然、県有林にも自生をしています。

 材は建築材。材は淡褐色で緻密、ずい斑が美しく皮付床柱、ろくろ細工、薪炭とする。葉は有毒で殺虫剤とする。樹は庭園樹ならびに盆栽とします。
 
 また、葉の煎汁を牛馬のシラミや野菜の害虫駆除薬にも利用可能。

 種類には、すべてform. ですが1,チヂレバアセビ:葉の縮れていつもの(植栽品) 2,フクリンアセビ:葉辺に白斑のあるもの。天城山などに自生。 3,ホ

ナガアセビ:花序が長く伸長するもの。神奈川県、静岡県などに自生。 4,ヒメアセビ:樹は矮小であり、葉は針形をなし、小型である。ごく稀に植栽される。 

5,アケボノアセビ:花は微紅色をなす。多く植栽品であるが、天城山などに稀に自生する。



 アセビ、アセボの語源ははっきりしない。バスイボクは馬酔木で、この木は有毒植物であり、この葉を馬が食べると苦しむことから付けられた名前です。




                                  県有林での開花前のアセビ






                                   民家の庭に植栽された見事なアセビ




                                 スズランに似たつぼ状のアセビの花



 アセビの方言は、旧美濃郡ではオバノテヤキ、オバンテヤキ、テヤキ等と呼ぶ。出雲と米子地方ではこれを暖炉にくべるとパチパチはぜる音がするので銭勘定する

ときの算盤の音に見立ててゼニカネシバの方言を生み、更に仁多郡では豆をいるときの音に見立ててマメイリシバともいう、とあります。
 
 出雲地方全般ではアシブと呼ばれている、ともあります。
更に出雲地方にはマメシバ?があります。昔は節分の折、焙烙鍋に豆を入れ、この

マメシバを利用し、豆を煎ったものです。子供頃は、正月にはウラジロ、節分に
はマメシバを近所、親戚に売り歩き、子供の小遣い稼ぎになっていました。稼いだ

額など定かには覚えていませんが20円か30円のような気もしますが?。近年ではこのような光景は全く見受けられませんけれども。
 
 話は戻りますが、アセビは有毒植物。この葉で豆を煎っても大丈夫でしょうかね~。あまり中毒症状を引き起こしたなどとは聞いたこともありませんが!。





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