カタクリからは、良質のデンプンが取れ、片栗粉の原料であるとよく言われていますが、実際にはカタクリは使われていません。
各地でカタクリの自生地が減少し保護され、容易に入手できないことなどからも推測できるでしょう。仮に入手できたとしてもわずかな量しか取れないでしょう。
それでは、何が片栗粉として使われているのでしょうか。大量生産されている現代では、ジャガイモデンプンが片栗粉として代用されているようです。市販されている片栗粉の袋の原料欄を見てください。
我が家の片栗粉の袋を見ると「馬れいしょ」とありました。
「馬鈴薯」すなわち「ジャガイモ」の呼び名の由来は、ジャカルタ(ジャガタラ)から伝わり「ジャガタライモ」と呼ばれ、これが転化しジャガイモになったとかいわれています。
「馬鈴薯」(ばれいしょ)の呼び名の由来は、中国での漢字が同じであるとかいわれています。
ところで、山野に自生しているウバユリをご存知でしょうか。このウバユリからも良質のデンプンが取れ片栗粉の代用として利用されたことがあります。
ウバユリは、多年草で種子から発芽し、6年から8年目に開花するといわれています。開花した個体はその後枯死してしまいます。
また、母鱗茎の基部に子の鱗茎を形成し、親の個体が枯死後に分離独立もします。