福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

高福祉、高税負担でも 経済も人も 豊かに成長を遂げ続ける北欧の国々

2009年01月05日 | オピニオン
昨日の昼ごろ テレビ朝日のサンデープロジェクトで特集された北欧諸国の現状。

北欧型の社会モデルの報道が盛んになることは喜ばしいことであると思います。
北欧の社会システムはかねてから政治や社会政策の研究テーマでもあります。
近未来の日本社会を展望するヒント として今回も興味深く録画を観ました。

北欧諸国に学ぶべきことは、

「ゆりかごから墓場まで」といった高い社会福祉国家。
であるがゆえ、収入の60%ともいわれる高い税負担でも、生活の安心・安全のセイフティーネットが社会に張り巡らされ、国民の生活満足度が極めて高い国々。
今回の報道はフィンランドでした。

人口わずか500万人のフィンランドが国際競争力世界一と評価される背景には、産業界、官公署、学校が密接に連携して国をあげてハイテク技術開発に力を注いでいる姿があります。

高福祉を守るためには高い経済成長が必要と、IT技術の次もバイオテクノロジーなどの革新技術を常に開発し続けることを国是として、企業や教育現場の開発プロジェクトへの資金提供を惜しんでいません。

そしてもう一つの大きなポイントが教育の充実。

GDPの5.8%を教育に拠出(日本は3%台)。小学校から大学まで学費はすべて無料。学生に対する月額6万円の生活費補助までも行うといった具合に、教育に熱心に取り組む施策が際立ちます。

学習塾など存在しないのに、学力は世界一を誇ります。すべての子どもたちが高い教育を受けられるしくみを設け、「国づくりは人づくりから」に徹底して取組む様がうかがえます。

教育のあり様も単なる詰め込み式ではなく、20人のゆとりある少人数学級で、子どもに自分で考えて表現する力をつけさせることにウェイトを置いています。
激しい進学競争にさらされながらの教育が行われている訳ではなく、競争のない、皆が協力して学んでいく教育が実施されています。
子どもたちはその中で、自立と共生の大切さを学んでいます。
また、成人・就職しても国民の半数が、未知の興味ある分野の教育を受け続けられる仕組みがあることも取り上げられていました。

教育の内容が、社会・経済が求めるものに合致しているか?
の調査でも、フィンランドは世界一(日本は残念ながら50位以下)だそうです。

社会をあげて子どもたちを教育する。社会に育てられた子どもは、素直に、社会の役に立つ人間になろうと考える。
まさに「教育こそ国家の力」を国是に掲げ、着実に施策として実現しています。

ただしそれらの大前提となる重要な事があります。

それら北欧の国々の人々の、政治・行政に対する信頼の厚さです。
納税する主権者である国民と 公僕である政治家・役人が常に身近にあるからこそ成せた土壌がそこにはあります。

国民が政治家と役人に社会のかじ取りを任せ、実行させ、チェックし、評価し、是正する。
汚職も、ウラ金も、利権の奪い合いも、癒着も、利益誘導もない。
私たちの税金が、私たちのため・国のために正しく有効に使われているという認識をすべての国民が持ち合わせている。

一方、日本はいかがなものでしょうか?

出産・育児、教育、生活・雇用、病気、老後…
それらに不安を抱かずに過ごせる社会。
政治を信頼し、社会の役に立つことを喜びとする人々。
そんな社会であるか…

日本の将来はどうあるべきでしょう?
どのような国の形をあるべき姿とするか…。
選んでいくのは私たち国民であることは言うまでもありません。


 「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp 

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