福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

新しい年度の予算編成 今はイバラの道… でも次世代をバラ色に

2010年01月30日 | オピニオン


◆行政の仕事の中で最も重要なもののひとつである 「新しい年度の 予算を編成する作業」 は、国も地方自治体も 今が大詰めの最終段階。

日本中のお役所が、数ある市民サービスのうち 「何をやるか」 「何をやめるか」 といった事業の選択と積算作業の最終調整に日夜追われる時期です。

予算編成に携わる行政マンの皆さん ほんとうにお疲れ様です!


◆さて、予算を編成する際の 原則・基本ルールとして 古くから使われるフレーズに、

「入るを計 (はか)って 出ずるを制する」

という言葉があります。

新たな年に 行政は何を成すか… を検討する時には
まずは何よりも 「来年度の税収や交付税などの歳入がいくら見込めるか = 入るを計る」ことが肝要・先決である…。

そしてその後で はじめて、 「歳入の額に見合った (歳入の額を越えない) 歳出予算を組み立てる = 出ずるを制する」 ことをしなければならない… といった意味です。

そうした誰でも分かるあたりまえの順序 (ルール)を守ることに 「予算編成の鉄則」 があるということを 来月から始まる予算議会を前にして改めて考えています。


◆「子どもや孫世代にツケを回さない」ためにも、
財源の不足を 簡単に借金 (国債や市債などの公債)で穴埋めしてきたこれまでの時代を1年でも早く終わらせる財政改革への取り組みが求められます。

「新規事業の見送り」、「公共工事の中止・延期」、「外郭団体補助金などの削減」、「人件費の削減」など…、 歳出の抑制メニューが目白押しですが、

景気の低迷で税収(歳入)が落ち込む中で、
このままだと来年度の宇都宮市は、何**億円の歳出超過 (財源不足) を見込まなければならないか… が大きな心配どころです。

◆また、ここ数年、徐々に借金は減ってきているとは言っても、事実上 借金返済の穴埋めに、「基金という 市民の貯金」 を取り崩して充てているだけといった現状があります。

来年度も同じようにまた、財源不足と借金返済のため基金を取り崩すことになると思いますが… どういった数字が示されるのか。


◆歳入と歳出のバランスをとりながら、
不足財源の穴埋めを公債に頼らないで、
有事の際の頼みの綱である基金は極力取り崩さず…、

「不要不急の事業」を削りながら、それでも「真に必要な事業」は 素早く手厚く手当てする…。

そんな手品のようなやりくりが必要になるのが 今の財政 (予算編成) の厳しさです。

◆ただし、市民の生活を保障する事業や市民サービスの向上のための事業も、やむを得ず削らざるを得ないものが出る可能性がありますが、

生活弱者を守るための 「セーフティーネット関連の施策」 や 「介護・医療・人づくり関係事業」 がむやみに削られることのないように、しっかり内容を精査しなければならないと思います。


◆次の市議会定例会(3月)に どんな予算案が提出されるか。

行け行けドンドンで 公金を湯水(ゆみず)のごとく使った時代は終わり、
優先順位や新の必要性が問われる時代になっているわけですから、
議員の考え方も 当然変わらなければならないでしょう。


 「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp