福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

まずは発想の転換から ~ 地球温暖化対策(COP15) と ダム開発

2009年12月19日 | オピニオン
◆コペンハーゲン(デンマーク)で開催されていた 新しい地球温暖化対策の枠組みを話し合う「国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)」。

協議が深夜にもつれ込んで、各主要国が妥協の末、なんとか大筋の合意にたどり着いたとのことですが、しかし…
その結果には、歓迎の声と失望の声が入り乱れて のようです。
はたして当面の課題とされている「京都議定書を超える新たな議定書の策定」にまでこぎつけるのかが注目されます。


◆地球温暖化防止については、二酸化炭素の排出総量を減らす取り組みが何より必要ですが、
賛否はあるものの、鳩山総理が 就任初の国際会議となった国連総会で、温室効果ガスの中期的な削減目標を 1990年比で2020年までに25%削減するといった大胆な数値目標を掲げたことには正直驚かされました。
ただしこれについても、「すべての主要国の合意」を前提としての話であることは あまり世間に理解されていないようです。

すごい決断か、逆に反対派が言うように 産業・経済がめちゃくちゃになるのか…。

ともあれ、「発想」を大胆に変えなければ とても取り組めたものではないことだけは間違いなく言えることです。


◆「時代の要請」という言葉がありますが、
これまで当然のように行われていたことも、時の変化で、発想を変えて見直すことが迫られることがある・・


その良い例のひとつが、国交省が先に公表した 八ツ場ダムをはじめと48ヶ所のダム工事の見直し・一時凍結でしょう。

30年から50年近くも行政に翻弄され続けた地元の住民の方々の嘆きや怒りも当然です。一番に気配りをしなければならないところです。
そんなダム建設の予定が、全国でまだまだ150ヶ所近くあるそうで、しばらく大きな政治テーマとなりそうです。

◆私も先日「湯西川ダム」の建設予定地を視察させていただきました。
存続か見直しか中止か…
さらに広く意見を集めることと様々な検討が必要ですが、

私見ですが「治水対策としてのダム事業は大きな発想の転換期にきている(見直しが必要である)」という考えに強く共感します。

これからは、できるだけダムに頼らない治水事業や河川整備を目指すべきで、
ダム開発によって水がよどみ水質の悪化を招くことや森林伐採などといった自然環境保護の問題や、ダム以外の治水方式で事業コストの縮減が図れるのではないかといったその他多くの問題も含めて、
治水といったものに対する考え方についても、地球温暖化と大きく路線が違わない問題として、同じように発想の転換を行う時期にきていると思います。

◆生活の利便向上や経済発展のためには、少しくらい自然の破壊がなされても仕方がない…
そんな、これまで当たり前のように考えていたことが、
これからは、
省エネ技術や自然保護・環境ビジネスに積極的に取り組む努力が新たな経済発展を生み出す鍵になるかも…
といったように、発想と目標・努力の矛先が変わっていくことを期待して。


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