福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

失業保険をもらえない 日本の失業者

2009年04月24日 | オピニオン
例年以上に多額の国債(借金)に依存した21年度当初予算に引き続き、これまた借金を財源とした大型の補正予算が編成されようとしています。

そんな華やかな追加経済対策の話題の陰となり、なかなか皆さんも認識が無いことと思いますが、日本では「失業していても失業保険をもらえない人」の割合が失業者全体の77%(約200万人)にのぼるそうです。

先進社会保障国とはいえないにしろ、そこそこ(中程度)の社会保障制度が整備されていると信じて疑わない国民の皆さんからすれば 愕然とするデータだと思います。

世界同時不況下の諸外国ではどうかというと、社会保障に手厚いドイツでは、失業保険を支給されない失業者は6%(約40万人)。フランスが20%という低い割合だそうで、
社会保障後進国といわれるアメリカの59%、イギリスの45%と比べても、日本はそれらをはるかに凌ぐ保障の貧困度合いといえます。

大きな要因のひとつが日本での非正規社員の多さ。
非正規社員が雇用保険をもらうには、少なくても1年以上雇用される見込みがないとダメ。
というかダメでした、が…、
こうした状況を是正しようと急きょ行われた雇用保険法の改正(3月31日施行)によって、雇用見込み期間は1年から半年に短縮されました。

国内総生産(GDP)の3割近くの支出を社会保障にあてているのが先進社会保障国。
日本はというと、GDPの17%程度と約半分の割合であるそうな。

普段の税金が高くても、生活に困窮した時のセーフティーネットがしっかりしているのと頼りないのでは、今のような不況や有事の際に大きな差が出ます。

経済や国力がかつてのように右肩上がりで伸び続ける時代なら、生活の安定と収入の増を手に入れやすいでしょうが、そんな時代はかつての話(一般的には)。

国民の安心・安全をまず確保するために、限られた財源をほんとうに有効に使う(例えばセーフティーネットづくりや年金制度、医療制度)ために発想の転換が必要な時に来ています。


 「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp