福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

チチハル市への友好親善訪問 ~ 中国大陸から(3)

2007年10月23日 | 活動報告
              突貫工事!北京オリンピック・スタジアム建設現場です


チチハル市でのスケジュールを無事終えて、私たち一行は北京入りしました。
普段日本のマスメディアでうかがい知る様子をはるかに越えたスピードで開発・発展を遂げている北京の姿を、目の当たりにしています。

市中はどこもダイナミックでパワフルでエネルギッシュ。四輪車も二輪車も洪水のように走り回り、いたる所で大きな土木工事やビルの建設ラッシュです。
来年のオリンピック開催に向けて、表舞台を急ピッチで整備といった声も聞かれましたが、これがまだまだ発展途中だとすれば、将来はどうなってしまうんだろうと…。まさに中国畏るべしです。

14億人ともいわれている人口と労働力、広大な国土と資源、そして中国共産党一党独裁による迅速一気にして方向転換が容易くできる様々な開発計画の立案・推進など、停滞や飽和といった言葉は当分の間中国には必要なしといったところでしょうか。

今回の北京での視察訪問先は、北京市政府、人民大会堂、全国最高検察院、民生局(日本の厚生労働省)、外務省、北京市公安局など人民政府の公的機関。またその合間に、近代化と調和した住み分けが課題とされる数多ある歴史・文化の遺跡・施設の中から、万里の長城、明十三陵、故宮博物院などを駆け足で訪れています。
遺跡の威容はどれも、中国古代権力の凄まじさを強烈に思い知らされました。
ただ休日のせいもあって仕方ないのですが、何処へ行ってもヒトまたヒトでごった返していて、悠々中国のイメージとは少しかけ離れたものでした。

先に訪れたチチハルの農村部と北京の都市部だけを見比べると驚くほどの生活格差を感じます。ただし、北京でも表通りを一歩外れると、昔ながらの横丁の長屋風の民家が延々と続いています。まるで映画のセットを見比べているような不思議な感覚ですが、そこでは普段着の庶民とのんびりした中国の素顔を見た思いでした。

発展する経済開放特別区と地方農村部、あるいは経済優先政策に上手に便乗した人とそれ以外の人々の格差拡大は今の中国が抱える大きな課題です。
また、これまで一人っ子政策が厳しく徹底されていることで、近い将来に間違いなく訪れる少子化・高齢化問題や乱開発のリバウンドとして起こる環境問題、公害問題、治安維持問題、交通問題も驚異の繁栄の陰に見え隠れしているようです。

社会主義の国家体制を土台に、経済開放を両立させていくことは人類の歴史の上では未踏の分野です。
民主化を強く求めかねない国民の思想を穏便に操縦し治めながら、社会主義体制と国の繁栄を永続させなければならないといった難しい課題も常に持ち合わせていることも、現地の方々から見聞することができました。


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