福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

農業の衰退、イコール、国民の「食」の安全・安心(健康)の衰退です

2007年07月14日 | オピニオン
「食」の安全・安心を脅かす事件が相次いで、これまで以上に危機感を持った見直しの機運が国民の間に広がっています。
中国産食品の信じられない加工実態や使用禁止薬剤・添加物の大量使用。
国内業者による原材料の偽装、成分の虚偽表示やら、期限切れ材料使用などなど・・・連日のように輸入禁止や自主回収のニュース。

なにせ口にするモノですから、健康へダイレクトに影響を及ぼす食品衛生の問題は、私のような主婦に限らず興味深大です。

外国の生産品によって支えられる不安定な食糧調達事情を抱える日本。
今や40%にまで低下した食糧自給率(先進国中最低の値)。

厳密に安全検査を行おうとすると供給量が満たされないため、多少の怪しさには目をつぶって輸入を続けざるを得ないのが実態でしょうか。
併せて、遺伝子組み換え食品の流通量も年々確実に増加しています。
やはり将来への不安が尽きません・・・。

戦後の日本の農業が衰退の一途なのはなぜでしょう?

かつて県の財政をかじった夫の話によると、県職員関係者のあいだでは土木部、農務部、林務部を公共(事業)三部と呼んで、ある意味、特別扱いの予算付けをしていたそうですが、これまで国も地方も農政の歳出予算の多くを農業土木事業につぎ込んできました。

ハード整備に税金の多くを費やし、純粋に農業そのものを守り育てる取り組みが上手に機能してこなかったことは、今や国民の共通認識です。
また、専業農家では生活していけないことからの後継者の激減も更に追い討ちをかけています。

都市部での支持が先行して都市型政党ともいわれる民主党ですが、地方を中心とした農業低迷の阻止・再生や地産地消の推進にも積極的に取り組むことを重要施策に掲げています。

日本もこれからは、土木事業偏重ではなく本来の農業そのものへの助成へと方向転換していく必要があります。
そのひとつが、農家全般への直接所得支援。
大規模農家へ限定して所得補助を行おう、とする自民党案との対比を見せていますが、直接保障は食の安全・安心の確保のため先進諸国でも取り入れられて成功を見ている農業保護政策です。

農業の衰退、イコール、国民の「食」の安全・安心=健康の衰退です。
「農業に対するセーフティーネット」は「国民の食糧に対するセーフティーネット」。

これまでのムダな支出を付け替えて、農業(食)の保護に充てる。
そして、生産地や生産者がはっきりしている農産物と信頼できる業者が加工した食品を口にする。
そういった視点を、農業関係者以外の我々が持つことが必要な時代が来ていますね!


 「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp 

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