イマカガミ

こころにうつりゆくよしなしごとを・・・

伊集院光「のはなし」

2009-05-05 22:38:13 | 
を読む。amazonの該当ページ
個人的には、以前紹介した赤めだかに匹敵すると思う。
ここでは紹介したことはないけれど、辻仁成の「そこに僕はいた」(amazonの該当ページ)にも似ている。
小学校や中学校の、まだ自分が自分でなかったころの懐かしい思い出が
なぜかよみがえる。

私はテレビに出てくるタレントの中では伊集院光が好きだ。
他には、アラマタ氏あたりだろうか。
先日も、会社の人に「渡辺さんはどんなタレントが好きなんですか?」と
深夜2時過ぎに訊かれ、「伊集院光」と答えたところ、
皆さんまさか男の名前を答えると思っていなかったらしく
変な空気になってしまった。

とはいえ、好んで聴くのはテレビに出てくる当たり障りのない伊集院光ではなく、
ラジオに出てくるほうだ。
ラジオといっても、月曜日の25時からなので、
会社に勤めるようになってから聴いていない。
幸いにしてPodcastをしているのでそちらは全てDLしている。
会社から帰ってくる車の中でぼんやりと聴くのがリラックスになる。

ラジオやPodcastでは基本的に毒舌で、ドジを踏んだ恥ずかしい話が中心で、
「笑い話にしているんだけど本当は背後には切ない思い出がいろいろあるんだろうな」と
思うこともあるものの、その辺はあまり触れられないことが多い。

この本はそうした逸話の背景にある部分が限定的ではあるものの明かされている。
私が特に気に入ったのは、
「牛乳」の話
「ザリガニ」の話
「父親への反抗」の話
例えば、「牛乳」の話は、給食の牛乳瓶のふたのコレクションがクラスで大流行する話。
キリで穴を開けていないものや、日付のスタンプが中心に押されているものなど、
どんどん「自分たちルール」で格付けがされていき、牛乳のふたバブルが訪れる。
そしてあるときささいなきっかけからそのバブルが崩壊する。

大変残念なことにこの本は2007年出版にも関わらず既に絶版のようだ。
もともとはtu-kaのメルマガで、750編ほどあるものの中の80編だけを
抜粋しているそうな。
amazonでも高評価であるので、絶版などにせず、残りの分も出版して欲しいものだ。

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