交渉映画。

「えっと交渉は・・？」


「交渉人　真下正義」

2005年　配給:東宝

監督:本広克行

脚本:十川誠志

出演:ユースケ・サンタマリア(真下　正義
　　　寺島進 　　　　　　　　　(木島丈一郎


「サトラレ」「踊る大捜査線2」の監督
他はよく知らないので省きます
ぶっちゃけこの監督のことは知らないですな

こういうドラマ→映画というパターンは良く見るんですが
脚本家、監督を変えて作品のネームバリューで売るという手法ですが
（全部が全部といいませんが
はたして名前だけ一緒という作品がおもしろいのか？という疑問はいつも感じます

ドラマシリーズはあまり見てないんですが
あぁ結構面白いなという印象はありました

大捜査線の映画版１，２を地上波で見たところ
結構おもろいやんか、と。
んじゃまぁこっちのスピンアウトも見てみようかなと思った次第でありまして。


警視庁初の交渉人として忙殺の日々を送る真下正義。
というワケでもなく交渉人そのものの存在が危うくなっていた
予算だけを食い潰す警視庁交渉課準備室は必要なのか、と
しかしクリスマスイブに事件は起こった
東京の地下鉄の最新鋭実験車両（通称：クモ）が何者かにトレイン・ジャックされてしまう。
すべてがコンピュータ管理されている地下鉄の運営
そこを逆手に取り犯人はコンピュータでのハックにより乗っ取ってきたのだ
爆弾を搭載し地下を自由に走り回るクモ。
犯人の望みもわからぬままみせしめとばかりに第1の爆発が東京都下で起こってしまう。
真下正義は地下鉄メイン管理室に乗り込むが
非協力的な社員、捜査線上にかすりもしない犯人そして大切な人の危機
真下正義は交渉により犯人を追い詰めることができるのか


なんというか「大捜査線」のスピンアウトのはずなんですが
ユースケ・サンタマリアと木島丈一郎が出ているという感想しかないです
もちろん織田祐二は出てないですし、湾岸署の上司3人組も出てません
なんせ外伝ですから。

交渉という所を前面に押し出した映画にしたかったんでしょうけど
サミュエル・Ｌ・ジャクソン、ケヴィン・スペイシー主演の「交渉人」(98年)
という映画のリスペクトなんでしょうかね
かぶる場面がいくつもありました
日本に馴染みのない役職でしょうし
あまりアメリカと違って犯人と交渉して有利に進めるということも
実際には無いんでしょうね
最後には突入が日本警察の最後の手段だと思いますし。


まあ解せないのは犯人が捕まらないということですよ。
誰なのか全然わかりません。
ヒントすら出ないので想像しようもないです
いやこれヒントが一杯あって実はこいつなんだぜ
という方がいたら教えて欲しいです。
自分には最後までわからんかったですよ

謎が謎のまま終わり、どうやって事件を起こしたのかとか
クモをどうやって奪ったのかとか
全然説明ありません

しかも最大の謎が地下鉄には実は使われていない線路があるんだ！！
そこをクモが走り回っていて補足不可能なんだ！！！！１１

そんなんどうでもいいですよ。

「大捜査線」の「大」の字が出てるくらいで映画は終わります
この後味の悪さは久々に感じた気がしますね
いったいターゲットは誰なのかというのも疑問です
大捜査線のファン宛てだとするのなら
納得したファンはいるのでしょうか。


ただ年末映画として劇中の表現など
いいなと思うシーンは結構ありました
「大捜査線」のスピンアウトとかじゃなく
この監督が電車モノの交渉映画として撮ったなら
もうちょっといい映画になってたんじゃないでしょうか

いかんせん「謎は謎のままで！」という話が自分には気に食わないので
この映画は面白くない部類に入ると思います


この分じゃ「容疑者 室井慎次」も期待ハズレかもなぁ
と思ってしまうのはしょうがないですよ。


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